対立を歓迎するリーダーシップ 組織のあらゆる困難・葛藤を力に変える
- 日本能率協会マネジメントセンター (2021年12月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784820729716
作品紹介・あらすじ
■アーノルド・ミンデルによるビジネス領域の初翻訳
プロセス指向心理学の創始者として世界的に知られ、日本においてもファンの多い著者アーノルド・ミンデルによるビジネス領域・リーダーシップ領域の著作の初翻訳。
ワールドワークというファシリテーション手法についての理論と実践方法に加えて、特に、「ファシリテーター」に求められる「リーダーシップ」について詳述されている。
■本書の内容(前書きより抜粋)
ある会社でダイバーシティー&インクルージョン(D&I)をテーマとした検討会が実
施されました(事実をもとに脚色しています)。
D&I担当役員「女性や外国人といった多様な人材の可能性をもっと引き出してください」
マネジャーA氏「理想はわかりますが、そんなことをすると職場が混乱して業績が下がりますよ!」
D&I担当役員「このデータを見てください。D&Iを推進している会社や、女性を役員・管理職に登用している会社は、業績が良いのです。多様性はイノベーションを生み、業績に貢献するのです。これが事実です。あなたの意見は単なる思い込みにすぎません」
巻き起こった対立とそのことへの対処を簡略化してセリフにしてみました。さて、この会社のD&I施策は実践されたでしょうか。皆さんのご想像のとおりです。この検討会から5年たった今でも、この会社では日本人男性が主流派を占め、女性や外国人の活躍は絵に描いた餅のままです。
組織の未来を真剣に考えるリーダーたちは、ビジョンを描き、その方向性が正しいことをデータとロジックで訴えてきました。しかし、それだけでは抵抗勢力を納得させて組織を変容させることはできないと、多くのリーダーたちが気づき始めています。
「今までのやり方は通用しないことがわかった」「でも、どうしていいかの代替案がない」……そんな心あるリーダーたちへの朗報が、アーノルド・ミンデルが提唱する「ワールドワーク」という、集団の変容のための考え方です。
ミンデルが使う「魔法」を少し種明かししておきます。まずは対立に関してですが、
彼はいわゆる調停のようなやり方を取りません。むしろ隠されていた対立を歓迎して赤
裸々な会話が起きるようにします。そしてそれぞれが、相手側の立場への気づきを育む
ことをミンデルは助けます。
次に変容についてです。ミンデルは個人であれ集団であれ、慣れ親しんだものと、馴
染みがなくて現れ出ようとするものがあると考え、その2つの間にある目に見えない壁
をエッジと呼びます。この枠組みで状況を見立てながら、様々な介入を行うことで変容
を促します。
感想・レビュー・書評
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50275225
ワールドワークというファシリテーション手法についての理論と実践方法に加えて、特に、「ファシリテーター」に求められる「リーダーシップ」について詳述されています。(生命融合科学分野 大塚正人先生推薦) -
読了
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プロセスワークの話。
ファシリテーションの考えとして参考になる。
多岐にわたる思想は掴みにくいかもしれないが、言ってることは単純。
場の空気を読んで、対立軸に戦争のように徹底的な薪の燃やしをして灰になった状態で相手を知る。
それだけ。パワーはいるが、対立時期に合わせてそれぞれの役割を明確にし、相手の立場になるという複数人の対話方法。 -
「ワールドワーク」の基本的な思想や背景、キーワード、ワークの流れがまず難解だった。
心理学や武術、老荘思想…様々な観点から話が出てるくるのでそれも分かり辛さを増している印象。
物事には陰と陽があり、リーダーはその中庸を意識しながら進めていくと言うことだろうか…
※ 女性エネルギー「陰」は、男性エネルギー「陽」に向かっていき、均衡化する
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アーノルド・ミンデル(Arnold Mindell)
夢とボディワーク、ユング療法とグループプロセス、意識、シャーマニズム、量子物理学、葛藤解決などを統合した革新的なアプローチで、世界中で知られている
米国内外を広く旅し、ワークショップを開催するほか、専門家会議やテレビ・ラジオ番組にも多数出演、現在は、オレゴン州ポートランドに在住
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flier要約
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