FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822289607

感想・レビュー・書評

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  • 普段気にせずに見ていたり聞いていたりしている物事ひとつとっても、本当にそれが真実なのか?と言うワンクッション置くことの大切さを教えてくれる一冊だった。

  • 人は意外と自分の認識や心理的な癖に引っ張られる。
    事実と向き合ってフラットに考える習慣を着ける。
    一般常識や知識はアップデートする。

  • 私たち多くが環境や生活に対する知識のアップデートが遅れていること。世界は私たちが思うより明るくなっている。まずは自分自身の本質を見る目が大事と言うのが主題。生活、貧困のレベルは4つくらいに分けられる点、多くの子供たちが学べるようになってきている点気づきが多い一冊。

  • 自分の中にある無意識な固定概念や思い込みについて,改めて考えさせられる本であった。

  • たくさんの研究から得た、物事の見方について書かれた本。著者の人生全てを賭けたノウハウが凝縮された内容で、迫力がありました。グローバルで話題となる温暖化、感染症などの大きな題材を前提に書かれていますが、読み進めるうちに、自分の物の見方に対する再検証を促す本でもあります。

  • 【本書を手に取った背景】
    2019年ベストセラー第一位の本で、ビル・ゲイツやオバマ大統領も大絶賛している一冊です。これを知っただけでも、手に取ることを即決しました。また、別の本からは、「リベラルアーツ(≒教養)を身に付け、常識を疑うことで世の中の課題を発見できるようになる」ということを学び、リベラルアーツを身に付ける重要性に気付きました。そもそも、私が常識と思っている教養・認識が間違っていたら元もこうもありません。それ故に、この本は常識だと思っている私の思い込みを訂正し、世界の正しい教養・認識を与えてくれるだろうと思い、本書を手に取りました。(この本を読み終えて、教養それ自体だけでなく、教養を正しく身に付ける方法を本書は教えてくれるものだと理解しました。)

    【本書から学べることを一言で表すと】
    私達が陥りやすい10の思い込み本能を自覚し、「データを基に世界を正しく見る習慣」となるファクトフルネスを理解できる。

    【本書をおすすめしたい人】
    ・世界の現状を正しく把握したい人
    ・世界の貧困問題に興味がある一人
    ・メディアの報道に過敏に反応してしまう人

    【感想】
     著者であるハンス・ロスリングは、医師であり教育者でもあります。医師としては、アフリカの貧困国で救命活動を行っていました。その間に、幾度か自身が世界の見方を歪める思い込み本能に支配されていた経験をしてきました。また、教育者としては、企業、大学、国際的なカンファレンスの場で講演を行ってきました。本書では、そんな当時の彼の原体験を踏まえながら、講演内容でもあるファクトフルネスの重要性を学ぶことができます。
     彼の文章は、彼の人柄が窺えるような表現で書かれていて、まるで本の中で彼の講義を受けているような感覚でした。また、章末では、その章で伝えたいことを要約し、ファクトフルネスを用いたデータや世界の見方を教えてくれています。とりわけ、ハンスはありとあらゆる図やデータを示しながら、彼の主張を伝えてくれているので、とても理解しやすく納得のできるものでした。彼が設立したギャップマインダー財団のHPでは、本書でも紹介されている世界の様々なデータが見られ、読了後に知識を深められたりもするのでとてもおすすめです。
     私は、10の思い込み本能は私達の主観、ファクトフルネスは私達の客観に基づいた世界の見方を形作るのだと解釈しました。日々の私達は、主観的な見方で情報を受け入れ、自分なりの考えや意見を持ちます。そして、他人と意見を交わしたり、他人の意見に共感したりして、色々な感情を持ちます。これは、とても人間らしい営みであり、素晴らしいことです。しかし、情報から事実を正しく読み取り、正しい考え方や行動を促すためには、やはり客観的な見方も必要なってきます。
     ファクトフルネスを理解し、上手く活用すれば、連日のコロナウイルスの報道に対する私達の見方を変えることができます。振り返ってみると、コロナ関連のニュースやネット記事によって、私達の恐怖本能、過大視本能、焦り本能等は刺激されていたように思います。メディアが示すデータと比較できるデータを自らで探し、正しくデータを読み取ることができれば、必要以上にコロナを恐れたり、焦らずに済むかもしれません。状況が落ち着きつつある今、これからは、事実に基づいた現状の見方をしっかりとしていきたいです。
     著者は、メディアは中立になり得ないと言い切っています。そして、メディアも一人の人間であるため、ドラマチック、つまりは極端な見方、見せ方をしていることが多いと指摘しています。だからと言って、メディアを責めても意味はないので、私達はそのことを前提にこれから報道や記事を見ていく必要があります。
     著者自身もそうだと言っているように、私も「可能主義者」になれるよう努力したいです。可能主義者とは、根拠のない希望を持たず、根拠のない不安を持たず、いかなる時もドラマチックすぎる世界の見方をしない人です。そうなるために、日々古くなっていく知識をアップデートし、ファクトフルネスを駆使して客観的な正しい見方を磨き続けていきたいです。もちろん、データや数字だけでは世界を理解することはできません。実際に行動し、人と触れ合い、体験することを通じて、世界を正しく理解していきたいです。

  • ‼️ほとんどの人が世界は実際よりも、怖く、暴力的で、残酷だと考えている

    世界の人口の85%は出生率が低く、生存率は髙い

    ‼️貧しい途上国、はもはや存在しない
    世界の75%は中所得層

    極度の貧困は20年で半分になっている

    アメリカの犯罪は減り続けている
    1990 1,450万件 2016 950万件

    世界の人口が増えているのは間違いない、13年後には10億人増える。ただ、ひたすら増えることはない

    既に子供の人口は横ばいになっている
    極度の貧困から抜け出した数十億の人々は、たくさん子供を作る必要がなくなった

    自然災害による死亡者は、100年前に比べて25%になった。ほとんどの人がレベル1から脱したから

    ‼️2011.3.11 18,000人が亡くなった。
    うち、1,600人は被曝を恐れて避難することで、体調が悪化、ストレスが積み重なり死んだ

    1つの数字が、それ単体で意味をなすことはない
    ケタが増えると、どんな数でも大きく見える

    ‼️比較しよう、割り算しよう

    ‼️自分が肩入れしている考えの弱みを見つけた方がいい、専門以外の情報を進んで仕入れよう、
    自分に賛成してくれる人ばかりと話さない、
    意見が合わない人に会おう

    犯人探し本能
    飛行機事故を睡眠不足のパイロットのせいにしても次の事故は防げない
    なぜパイロットはウトウトしたかを探るべき。

    ‼️幅跳び選手が自分で記録を測ることは許されない

  • 著者ハンス・ロスリングさんは執筆開始後2018年に末期の膵臓癌を宣告され、講演会等の依頼をすべて断り亡くなる直前までこの本の執筆をした。印税目的でもなんでもない、ただ伝えるためだけの本。
    マスメディアは視聴率を得るためにインパクトの強いネガティブなニュースを発信しがちで、好転したニュースが取り上げられることは少ない。点の事実だけで判断するのではなく、過去との比較や事象の同立可能性を考慮すべきだ。世界は心配であるが、確実に良くなっている。

    ファクトフルネス = 事実に基づく認識
    誤った認識は誤った行動につながってしまう。
    データと傾向を見て、正しい解釈と予測をしよう。

    世の中に蔓延する誤解は人間の本能に帰属するもの。
    1. 分断本能
    世界は貧困国と先進国の2極化で語るものではなく、中間層というものがあってレベル1-4にカテゴライズされる。レベル1の貧困層は世界に10%
    2. 恐怖本能
    よくないこととと良いことは両立することがあることを知る。戦争や災害やテロは存在するが、犠牲者の数は減っている。
    3.過大視本能
    女性は男性よりも教育を受けられていないと言われているが、30歳の女性の教育時間は男性と比べて1時間しか少なくない。
    4. ネガティブ本能
    人間はネガティブなことにインパクトを感じやすい。
    貧困、核兵器、死刑制度、奴隷制度はすべて減少している。
    5.直線本能
    世界の人口は増加の一途をたどるのではなく、100-120億人で安定する。生活レベルの向上や経済の向上によって出生率は低下する。
    6.パターン化本能
    生活レベルの違いは宗教や文化によるものではなく、経済状況に起因するものでしかない。
    今中国の爆買いが問題視されているが、日本もバブル経済当時同じことしていた。国民性によるものではない。
    7.宿命本能
    今後の経済はこのまま欧米が台頭していくのではなく、アジアやアフリカも並立してくる。
    8.単純化本能
    社会進歩には民主主義国家が必要と認識してしまうが、ここ数年で急拡大を遂げた国は9/10が日民主主義国家
    開発独裁といった現象もある
    9. 犯人探し本能
    二酸化炭素の排出量はインドと中国が深刻といっているが、発展途上中の欧米も同じことをしているし、国民一人当たりの排出量で考えてほしい
    10. 焦り本能
    社会問題の解決には送球で大胆な対策をと考えられがちだが、しっかりリサーチをしたうえでじっくり解決した方がいい。二次災害が起きてしまう。

  • ちょっと流行りのビジネス書だと思って読み始めたら予想を裏切る良書でした。著者の人間愛が凄い。
    最初のクイズは案の定チンパンジー以下の正答率。知らないうちに世界ってこんなにも良くなっていたんだ!と驚き。統計がこんなにも世の中を見る定規になるとは。
    世界を正しく見るための方法は実生活にも当てはめることができると思うので、本能に惑わされずに物事の本質を見極めたい。

  • 中産階級と富裕層を細分化すればピケティやスティグリッツが言うように富める人はどんどんと富んでいくのは事実かもしれないが、ロスリングが言うように貧困層と中産階級を細分化すれば、どんどんと貧困層は中産階級になっていってるのが分かる。

    「世界市場の中心は大西洋周辺からインド洋周辺に移るだろう」は当たっている気がする。中国の一帯一路はあながち間違いではない。モザンビークが今は買いなだけじゃなく、モザンビークからの観光客を日本に誘致しないと!

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著者プロフィール

ハンス・ロスリングは、医師、グローバルヘルスの教授、そして教育者としても著名である。世界保健機構やユニセフのアドバイザーを務め、スウェーデンで国境なき医師団を立ち上げたほか、ギャップマインダー財団を設立した。ハンスのTEDトークは延べ3500万回以上も再生されており、タイム誌が選ぶ世界で最も影響力の大きな100人に選ばれた。2017年に他界したが、人生最後の年は本書の執筆に捧げた。

「2019年 『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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