- Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822740313
感想・レビュー・書評
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○ビジョナリーカンパニーとは
* 業界で卓越した企業である
* 見識のある経営者や企業幹部の間で広く尊敬されている
* 私たちが暮らした街に消えることのない足跡を残している
* CEOが世代交代している
* 当社の主力商品のライフサイクルを超えて繁栄している
* 1950年以前に設立されている
○ビジョナリーカンパニーはこれまで困難を乗り越えてきた。
・ビジョナリーカンパニーの優れているところは回復力が抜群であること
12の崩れた神話
1.すばらしい会社を始めるには素晴らしいアイデアが必要である
ビジョナリーカンパニーはスタートでは遅れをとるが長距離レースには勝つことが多い。
・時を告げるのではなく、時計を作る
仕組み、組織、思想をつくることが重要
・最高の製品があるから最高の組織になるのではなく、最高の組織があるから最高の製品が生まれる。組織に作りに時間を費やすべし。
2.ビジョナリーカンパニーにはビジョンを持った偉大なカリスマ的指導者が必要である
偉大な指導者になることよりも長く続く組織を作り出すことに力を注いだ。
3.特に成功している企業は利益の追求を最大の目的としている、
利益の追求だけでなく基本理念も同じように大切にされている。その結果、ビジョナリーカンパニーの方が利益を上げている。
4.ビジョナリーカンパニーの共通した正しい基本的価値観がある。
理念に正解は無い。理念をいかに深く信じているかそして会社の一挙一動にいかに一貫して理念ざ実践され息づき、現れているかが重要。
基本的理念は5-6個以下が良い。
これはあくまで基本的であるからだ。
5.変わらない点は変わり続けることだけである。
基本理念が変わる事は多くはないが事業内容が変わる事は多くある。
6.優良企業は危険を犯さない
胸躍るような大冒険だからこそ人を引きつけられる気になる前進への勢いが生まれる。
7.ビジョナリーカンパニーは誰にとっても素晴らしい職場である。
基本理念と高い要求にぴったりと会う者にとってだけ素晴らしい職場である。ある意味カルト的。
8.大きく成功している企業は緻密で複雑な戦略を立てて最善の動きを取る。
うまくいった間の中にも偶然によって生まれたものが多くある。大量のものを試しうまくいったものを残すと言う方針。ダーウィンの進化論にもあるように強いものが残るのではなく変化し続けるものが残る。
9.根本的な変化を促すためには社会からCEOを迎えるべきだ。
根本的な変化と斬新なアイデアは社内から生まれないと言う一般常識は何度も繰り返し崩されている。
10.最も成功している企業は競争に勝つことを第一に考えている。
ビジョナリーカンパニーは自らに勝つことを第一に考えている。昨日より成長しているか。
11. 2つの相反する事は同時に獲得することができない。
ORではなくAND。
12.ビジョナリーカンパニーになるのは主に経営者が先見的な発言をしているからだ。
基本的理念を生かすために何千もの手段を使う終わりのない過程をとっており、これはほんの第一歩に過ぎない。
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今の会社に入る前に読んだ。なるほどと思うことや知らないことが多くあり、起業される方やサラリーマンの方にもおすすめ。
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【1.読む目的】
•the VISIONを読んで以降気になっていた大ベストセラーを読みたい
•時代を超える企業の共通点とは何か?GAFAの台頭、情報、データ革新を経てなお生きる共通解があるのか?
【2.気付きや気になった点、面白かった点等】
【3.感想】 -
いい会社を作るには、斬新なアイデア、素晴らしいリーダーなどが必要だと思っていたけど、ビジョナリーカンパニーを見るとそうではなかった。SONYやHPなど今となっては、化け物みたいな企業ですら、どんな事業をやるのか悩み、当初はお金を稼げそうな事を全て試していたことに驚いた。
本書では、基本理念について繰り返し書かれており、この理念から一貫した、商品、カルトのような文化が作られていた。
「テクニックやカラクリで目先の利益を上げる」という考えとは真逆で、誰にでも当たり前にできることを決め、それをただひたすら猛烈な熱意で仕事をしていくという、1番シンプルであり、1番やることが難しいことをやり続けた企業。
社内の仕組みに、会社が更に発展していくような仕組みや、満足させない仕組みを作り込んでおり、この原理原則は、今後どのような時代になっても変わらず残り続ける定石。 -
メモ。時を刻むのではなく時計を作る
orではなくand
不変の基本理念、進歩への意欲
big hairy audacious goals(社運をかけた大胆な目標)
カルトの様な文化
大量のものを試してうまくいったものを残す
基本理念、進化への意欲、すべての要素に一貫性 -
主にアメリカの、永続する企業の共通点を論じた本である。
永続する企業とは、カリスマ経営者のみに頼らず、組織として再現性をもって繁栄し続ける、といった解釈をした。
重要なポイントは、以下の4点。
1.時を告げず、時計をつくる(仕組みをつくる)
2.ORの抑圧ではなくANDの才能を重視する
3.基本理念を維持し、進歩を促す
4.組織が一貫性を持っている
これ以外にも、組織に厳しさがあり生ぬるさが排除されていたり、カルト的な思想に染まっていたり、高い目標
「BHAG」
Big 大きくて
Hairy ぞっとするほど困難で
Audacious 大胆な
Goals 目標
を掲げていることなどがあげられる。
即座にこのような組織を作るのは難しいが、組織を作る際の目標としては目指すべき本であると思う。
マネジメント経験を積んで読み返すと、その場に応じて学びがありそうな本。また読みたい。 -
ウォルト・ディズニーの最高傑作はディズニー社。
大学、動物園作った。
時を告げるよりも、時計を作る。
基本理念
進歩
BHAG
ANDの才能
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時を告げる予言者になるな、時計をつくれ。
2020.1.31 -
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ドラッカーやカーネギーに比肩される名著ということで購入。
「よい会社の条件は何なのか、本気で考えてみた」という内容。実在の企業を、しかも同業他社と比較することによって、本当に歴史に名を遺すような企業が共通して持っている特質が何かを浮き彫りにする。例えば我々が持っている、「歴史的企業」の一般的イメージであるカリスマ的な指導者がいる・画期的なアイデアに基づき起業している・誰にとっても働きやすい等々の要素は、どれも「ビジョナリーカンパニーにとって特に必要ではない」と断じている。その解明に基づき、自らがビジョナリーカンパニーを作るにはどうすればいいかに迫る。
やはり「経営のバイブル」と言われるだけあって、読者対象は経営者に寄っていると感じる。とはいえ、本文にも「経営者に限らず、どの階層・部門でも」とあるとおり、自身が主体として仕事に向き合う際に参考になる考え方は多い。何より、熱がある。仕事に対する自身のモチベーションに火をつけるのには適している。
企業ごとの事例が繰り返し繰り返し語られるので、その部分が冗長という読みづらさはある。恐らく読書慣れしていない人が「名著だから」ということで読むと、その点で挫折してしまうと思う。ただ、逆に言えば企業ごとの事例のところを斜め読みしてしまえば、かなりコンパクトに読める。
どう感じるかはともかく、ビジネスパーソンなら一読しておいて損はない。