- Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
- / ISBN・EAN: 9784823107856
作品紹介・あらすじ
図書館好きの映画選び。本屋や図書館が登場する素敵な映画を観たらあなたも図書館へ行きたくなる。
感想・レビュー・書評
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映画の中で、主人公たちが調べものをする場面が好きだ。
図書館で過去の新聞記事を閲覧するものが多く、マイクロフィルムの場合もあればパソコン画面で見ていたり。
大体事件や事故の記事で、死亡欄を見ているというものも多い。
どんな場所で、どんな椅子で、どんなライトが当っているか、じっと集中して観る。
物語でも映画でも、ディティールが気になる。
特に撮影場所を確認せずにいられなくて、最後のクレジットで分かるとネット検索する。
図書館や本屋さんだと、ますます気になってくる。
一番好きなのは「ハムナプトラ」の古代図書館。
あの長い書架はしごに乗ってみたかった。
「小説家を見つけたら」ではニューヨーク公共図書館が何度か出てくる。
ランボー好きなので「太陽と月に背いて」では、大英博物館の大閲覧室にいたく興奮した。
本書は「図書館の学校」№4(2000年4月号)から№53(2004年5月号)のコラムに連載された記事をまとめたもの。
導入・あらすじ・図書館場面・他の映画の紹介と感想・文献が掲載されている。
全50章すべてを挙げることはできないが、どれも「ああ、そう言えば」という思い出と共に楽しく読める。マニアックな作品はごくわずかだ。
「鉄塔武蔵野線」の小学校の図書館、「クリムゾン・リバー」の大学の図書館、
「美女と野獣」や「ハムレット」のお城の図書館、いつも図書館にいた高校生を描く「遠い空の向こうに」。
図書館で演奏会をした「シャイン」、「ノッティング・ヒルの恋人」ではロンドンの本屋さんが出てきた。
「ロレンツォのオイル」は専門図書館だったのね。。。
貸し出しカードの時代なら「Love Letter」や「耳をすませば」のようなことも起こりうる。
ところで、図書館員さんは決して個人情報を明かしたりしない。
例えば窓口で突然警察手帳を示され、「捜査関係事項照会書」を見せて利用者の情報提供を求められても、法的手続きを経ずにデータ公開はできない。
仮に法的手続きを経ていても、必ずしも公開できるとは限らない。
職務上知り得た秘密を守る「守秘義務」は、決して軽くはないのだ。
テレビドラマなどで、図書館員さんが利用者の情報公開をする場面があると、日本図書協会はただちにそのテレビ局に連絡して理解を求めているという。
さて本書を読んでもう一度映画を観たくなるか、それとも図書館や本屋さんに行きたくなるか、意見が分かれそう。
ちなみに司書さんの描き方はどうにもステレオタイプばかり。
黒髪ロングでメガネで地味めで真面目そうで。
お世話になっている司書さんたちは、皆さんお洒落で素敵な方なんだけどな。
映画好き・本好きの方、ぜひ読んでみてね。 -
図書館映画 (としょかんえいが) - 読書猿Classic: between / beyond readers
https://readingmonkey.blog.fc2.com/blog-entry-322.html?sp
映画の中の本屋と図書館 飯島 朋子(著) - 日本図書刊行会 : 近代文芸社 | 版元ドットコム
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784823107856
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書店や図書館や司書が出てくる映画を、その使われ方とともに紹介する。
☆自分が映画大好きで見倒してた頃の作品が結構あって、懐かしかった。内容がうろ覚えで愕然とした。
☆図書館や本屋が出てくるよ~だけではなく、映画の中でどのように取り扱われているか、図書館側からも辛口に述べているのが面白い。
☆ほぼネタバレ&キーポイントになる箇所に触れているので、これから映画を見たい人が作品を検討するには不向き。そういう人は目次と索引を利用し、映画を見てから読むのがよい。
☆『(ハル)』…ずっと名前を思い出せてなかった映画で、この本で思い出せて良かった! -
メルマガなら面白いのに
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本も映画も好きで、載ってる映画は観たり観てないけど知ってたり、書かれているシーンを何気に思い出したり。
ときめく題材ばかりなのに何故こんなにこの本にドキドキしないのかと思ってます。
読んでいる感覚としては、一年を通す手帳に日記兼メモの総まとめを読んでいる気分でした。 -
映画の中に出てくる書店や図書館のシーンをコンパクトに説明。関連する情報が多くて、想像力が広げられる。素敵な世界。
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著者自身が図書館勤務の司書であるこの本には、図書館に対する愛が詰まっています。
図書館、本屋、書斎が登場する映画を図書館映画と呼び、詳細に…しかし映画を見たくなるように紹介してくれます。
一つの映画を紹介するにも関連した話題で次々と別の映画が飛び出す書き方で、膨大な情報量が綴られた薄い一冊です。 -
07086
04/10 -
図書館より
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コラム集なのでさくさく読めますが、文章がぶつ切りで唐突に感じました。内容に触れるので致し方ない部分もありますが、盛大にネタバレしてたり。
装画 / 細矢 智佳子
装丁 / 五味 恵子
初出 / 『図書館の学校』No.4(2000年4月号)〜No.53(2004年5月号)連載「本・本屋・図書館in Cinema」に追加修正。
そうそう、まさにそれです!
本書の中ではそのシーンを例に挙げています。
あり得ない!というツッコミもとても多かったそうで...
そうそう、まさにそれです!
本書の中ではそのシーンを例に挙げています。
あり得ない!というツッコミもとても多かったそうですが(日本ではね)本国ではどうだったのでしょうね。
あれがまかり通ると、犯人以外の情報も相当数漏れるということです。
アメリカの図書館は利用しない方がいいのかな?(笑)(笑)
映画では犯人に辿り着いていましたが、あの場面を見た時は、借りた本で犯人扱いならミステ...
映画では犯人に辿り着いていましたが、あの場面を見た時は、借りた本で犯人扱いならミステリー作家が殺人の本借りたら逮捕かー、と思いましたよ(笑)
他に映画の図書館といえば、映像は出ませんでしたが、「クレオパトラ」のアレクサンドリア図書館焼失を思い出しました。
ユリウス・カエサルがアレキサンドリアの大図書館を焼いたときに、クレオパトラ(エリザベス・テイラー)が「戦争で殺戮や陵辱を行っても、文化を奪うことは許されない!」と激怒します。実際の図書館や焼失場面はありませんが、書物と文化は国や民族を現すという象徴的な場面でした。
その「クレオパトラ」は、はるか昔にレンタルで見た覚えがありますね。
壮大な歴史劇だったような。。
アレクサンドリア図書館...
その「クレオパトラ」は、はるか昔にレンタルで見た覚えがありますね。
壮大な歴史劇だったような。。
アレクサンドリア図書館は誰も見たことがないので、なまじなものは造れなかったのでしょう。
でもクレオパトラのセリフは良いですね!
侵略者たちというのは、図書館や博物館に一番憎悪を燃やすらしいです。
精神の支柱がそこにあるということなんでしょうね。
どうかそんな時代が来ませんように。。