人は原子、世界は物理法則で動く: 社会物理学で読み解く人間行動

  • 白揚社
3.67
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本棚登録 : 219
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784826901550

作品紹介・あらすじ

人間を原子と考えると世界はこんなにわかりやすい!どうして金持ちはさらに金持ちになるのか、人種差別や少子化はなぜ起こるのか…これまで説明がつかなかった難問を新たな視点で解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 企画、編集、制作を担当。

  • 1400円購入2013-03-11

  • 読みにくい。

  • 社会現象は人間ではなくパターンで捉えることができる。そのパターンをもたらすものは訳者解説に要約されており、
    ①人間は本質的には理性による論理的思考が不得手で、むしろ直観に頼って思考し、判断を下すこと、
    ②他者との関わりあいのなかで学習し、適応していくこと、
    ③進んで人の価値まねをしようとすること、
    ④仲間との協調を志向する一方で、協調を目指す同じで論理に従って、よそ者に対しては盲目的な敵意を向ける傾向があること
    の4つである。
    人間が理性ではなく直感に支配され、それが生み出すパターンとして差別、偏見、富の偏在、独裁、ブームがあるとしたら、それは抗いようがない。なんとも恐ろしい話である。

  • 3

  • 邦題がミスリーディングな気がする。
    「世界は物理法則で動く」ではなく「社会学の世界も、自己組織化や同期現象といった複雑系のタームを使って説明されつつある」程度の内容。原著のThe Social Atomも「社会の基本要素」くらいの意味じゃないかなぁ。

  • 社会物理学を紹介した本。社会現象の多くは、人間そのものではなく、パターンで考えれば説明がつく。物理でいえば、水の分子をいくら詳しく調べても、津波のパワーについて説明できないのと同じことだ。事例をあげてパターンという考え方を説明されるが、それがなるほど納得できる。
    パターンで考えた場合、人間は(も)似た特徴を持ったもので集まりやすい。もしもそれを利用した扇動者が現れたり、またはちょっとした出来事がきっかけとなった場合、私たちはこれまで友好な関係を築いていた違う特徴(肌の色、思想など)を持つ人間を、別の集団のものとみなし、攻撃しかねない。現代の社会は、表面上は穏やかだが、実はこういった危うさを内包している。これは怖い話だ。
    文章が読みやすいので、難解には感じなかった。社会物理学に興味を持った。

  • 社会物理学って初めて聞いた。。
    個人的には、行動経済学とかのほうがおもしろいかな~。

  • ・複雑系の入門書。
    ・株価の予測シミュレーションが大変うまくいったとの説明があるが、それがあまり普及していないのは何故?という素朴な疑問。
    ・行動経済学、進化心理学などに触れつつ、最後は単純な行動パターンをコンピュータでシミュレーションする事によって、複雑な事象を実験的に説明できるという複雑系の話に落とし込んでいる。

    ・偉大な将軍は技量よりも幸運が生んだ産物なんですよ、とフェルミは結論づけた。
    フェルミがグローヴズ将軍にあなたの基準では「偉大な将軍」とはどのような指揮官を言うのかと尋ねると、ダロ一ヴズは戦いで5回連続して勝利を収めた指揮官と言った。
    次にフェルミが優秀な将軍は何人いますか」と聞いたのに対して、グローヴズはほぼ100人に3人の割合になると答えた。
    フェルミは.将軍たちがまったくの幸運のおかげで勝利を収めるとしても、連戦連勝を5回つづける可能性は32分の1であることを指櫛した。
    だから、将軍か100人いれば、そのなかには5回連続して勝利を収めた将軍がほぽ3人は見つかって当然なのである。

  • 複雑系

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