幻化 (文芸選書)

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  • ベネッセコーポレーション
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828820323

感想・レビュー・書評

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  • 主人公五郎の「さまよってる感」に同調してしまった。
    何かに追われているような、ひもでつながれているような、だけど逃げたいというわけでもないような。
    こういう自分でも何がしたいのかわからない気持ちや、突然ちょっとしたことにイライラしたりハイになったりする様子は、自分にも覚えがある。
    この小説、わからない人には本当にわけがわからないだろうな、と思う。
    何か目立った出来事が起こるわけでもないし、途中で突然回想や印象のようなものがふっと出てきては消えて行く。
    私にはその幻のようなもの(を見る主人公)が妙にリアルに感じられた。
    人間って、現実と幻の境目に立って生きているんだよね、と。

  • 、鹿児島などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

梅崎春生

一九一五(大正四)年福岡市生まれ。小説家。東京帝国大学国文科卒業前年の三九(昭和十四)年に処女作「風宴」を発表。大学の講義にはほとんど出席せず、卒業論文は十日ほどで一気に書き上げる。四二年陸軍に召集されて対馬重砲隊に赴くが病気のため即日帰郷。四四年には海軍に召集される。復員の直後に書き上げた『桜島』のほか『日の果て』など、戦争体験をもとに人間心理を追求し戦後派作家の代表的存在となる。『ボロ家の春秋』で直木賞、『砂時計』で新潮社文学賞、『狂い凧』で芸術選奨文部大臣賞、『幻化』で毎日出版文化賞。一九六五(昭和四十)年没。

「2022年 『カロや 愛猫作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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