火の国、風の国物語13 英傑雄途 (富士見ファンタジア文庫 し 1-1-13)
- 富士見書房 (2011年9月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829136812
作品紹介・あらすじ
「ジェレイド。本音を聞きたい。勝てると思うか?」「陛下に成し遂げたいことがあるのなら、どうにかしてください」-もはや迷っているときではない。そんなことは分かっている。だが、アレスは問いかけずにはいられなかった。なぜならこれから始まるのは、アレスとフィリップ、どちらが次代の王かを決める最後の戦い。そして望むべく未来を勝ち取るための戦いでもあるのだから。王女は人知れず自に忠誠を誓った騎士を信じ、呟く。「アレス、命令だ。この国の戦乱を終わらせよ」力を、誇りを、理想を、仲間を、そして命を、全てを懸けた決戦の刻!壮大なる歴史絵の幕が、ついに下ろされる。
感想・レビュー・書評
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一つの国の英雄を描いた物語の最終巻。
これは良い最終巻!最後までアレスはアレスだったよ、、っ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[評価]
★★★★★ 星5つ
[感想]
前巻で反乱軍の心を掴み、名実ともに王となったアレスはキホルテ平原でフィリップ率いる王国軍と対峙する。アレスは超人的な活躍をするものの、パンドラの助言を得たフィリップは指揮と妖魔兵の導入でアレス国王軍は撃退されてしまう。
自らが殿を務め、辛くも撤退したアレスは再び攻勢を行うために自らを最大限に活用した後方撹乱を実行し、再びフィリップを決戦の場へと引きずり出す。
2度めの決戦は自らが指揮を取らず、各部隊長に指揮を任せ、自らは戦場を駆けまわり、フィリップ王国軍を撃退することに成功する。
自暴自棄となったフィリップは王国どころか自らの命も顧みない、アレスに対する嫌がらせのためだけの行動を開始する。当然のようにアレスは少数の仲間たちとともに行動を開始する。アレスとフィリップ、パンドラの加護を受けた2人の英雄の最後の戦いが始まった。
[more]
途中から薄々とは気が付いていたが最終的にアレスは王としての役割を放棄していると言われてもしかたのないことをしているな。しかし、フィリップのお陰で諸侯の力は低下し、民衆から圧倒的な支持をえたアレス王による統治は安定したものとなるだろう。
以前にジェレイドが話していた王への集権を行うための舞台が整ったということだろう。これで100年とは行かなくても、50年ぐらい平和が続けばさらに強力な王国になる。
しかし、パンドラが仕える黄昏の主はもっと大きな視点での行動をおこなっているようだ。隣国のエディンバラ皇国との関係も気になるし、妖魔もどこか怪しい。まだまだ続きが気になるところだが英雄の物語はここで終わりなんだな。
ヘタレ王に幸あれ -
最終巻。アレスの活躍が痛快だったが、ストーリが王国内だけに留まったってしまったのが残念。続編を望む。
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完結編。二人の対戦は盛り上がった。ヘタレ王の前途に幸あれ。
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ファンタジアの誇る王道ファンタジー、ここに完結。わかりきった結末、わかりきった続きだけど、四年間も付き合ってきて感動もひとしお。おめでとう、アレス。そして頑張れ。