猫のためいき。 (プラチナ文庫)

著者 :
  • フランス書院
3.54
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本棚登録 : 332
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829624821

感想・レビュー・書評

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  • ワチャワチャと言いあいをしているのが、子供がじゃれているようで明るい気持ちになる本。志郎の臆病な愛情も、雅の心を決めたら一直線な感じも見ていて楽しくなる。雅の「強さ」「図太さ」も面白いし。ウジウジと考えがちな志郎と男前な雅。過去には色々あったかもしれないけれど、2人で幸せになって欲しいな。と思った。

  • 最初、店長のキャラの濃さが合わなかった。徐々にマシにはなる。
    雅くんが店長を受け入れるのも好きになるのもあまりにも唐突で、
    どこがよかったんだ!?と思ったけど、あそこまで面白おかしく好き好きアピールされたら揺らいじゃう人もいるのかもしれない。

    長瀬さんと一瞬で和解したのにびっくり。
    え、この人雅くんのぬいぐるみ引き裂いて嫌がらせしてたんですけど…いいの…?
    とんかつを修理して贈り返したのもちょっと常人の理解を超えている…。

  • ずっと会話劇で、ちょっとラノベっぽい?マンガっぽい?感じの小説でした。
    ラブラブいちゃ甘は好きなんですけど・・・。
    登場人物が全員不思議ちゃんで感情移入が難しかったです。
    セリフのほとんどに「っ」が付きがちなのも読んでてうるさく感じてしまいました。
    志郎が雅を好き好き言って来て、好かれて悪い気がしないって言うのは分かる気もするし、
    付き合ってから幸せそうにする志郎は可愛いような気がしましたが、
    セクハラっぽい口説き文句はちょっと気持ち悪くて・・・。
    う~ん、この作者の文体が私には合わないんだろうか・・・。それともこの作品だけこういうテイストなんだろうか・・・。
    中盤で喧嘩したくだりが一番不可解でした。
    ファミレスで友達とご飯食べてただけで何であんなに切れられないといけないんだ・・・。

    あと、エロが抽象的すぎました・・・。
    浣腸を渡すところはリアルなのに!
    セクハラ三昧の志郎のエロはねちっこいんだろうなと楽しみにしていたのに・・・!

    私が唯一の良心だと思っていた長瀬さんが後半病んできて泣きそうになりました。
    普通の人はこの作品にはいないのか・・・。
    あ、迫田さんは長瀬さんをスト―キングするキモい人だと思ってたらそうでもありませんでしたね。
    あとがきにあったテーマ“愛情は結ばれた時ではなく、関係を維持しながら形成されていく”と「気軽に読み返せるような温かいだけの話」はどっちも大好きなんです。
    だから、登場人物も普通の人であってほしかったな。
    普通の人の普通の話だと起伏がなく書きにくい物なんでしょうか・・・。

    色々書きましたが、登場人物の口調が肌に合う方は楽しく読めると思います。
    お話の筋自体が悪いわけではないと思います。

  • 朝丘さんの作品の中では低めの評価がついている作品ですが、私は好きです。
    ただ、途中のけんかシーンの展開が急すぎて、あれ?と思ったのがマイナス1 原因も仲直りもぜんぜん読めませんでした。

  • 朝丘さんがテンション高めの話を書くとこうなるのか~って感じでした。ただ正直いつもの切ないストーリーの方が好きだけど。
    まぁ、この話もそこそこトラウマ持った話ではあるんですけどね。
    変態雑貨屋店長×大学生バイト
    なにかとちょっかいかけてくる店長は雅にとっては理解不能の変態の宇宙人みたいな人だった。とにかくうっとおしくて嫌いだった。でも彼の行動の意味。それは雅への恋しい気持ちだったのだとわかってくると、彼の言葉がすんなり自分の中に入ってきて少しづつ理解できるようになってくる。
    そして、彼の告白を受けて真剣に悩む雅。たどり着いた結論は今まであきらめることしかできなかった彼を自分が幸せにしたいという気持ちだった。
    結構幸せたっぷりなお話ではありますが、やっぱり男同士ってことやらいろんなことに躓いて、悩む部分もあります。
    会話を楽しむストーリーかな。と思うのであんまり深くならなかった印象はあるかな。

  • ストーリーというより自分の生活の横に彼らがいるって感じがする本。
    ずーっと二人、耳元で会話してます。ゴチソウサマw

  • 朝丘戻。さん 私とは合わないかも。
    登場人物が全く好きになれない。主人公は性格ややまし。お互いどこが良くて好きなのか全く共感できない。長瀬さんも行動が病的。

  • 朝丘さんの作品初めて読みました。全体的に評価が高いので期待していたのですが、作品の中でいいと思うところと嫌だと思うところが極端でした。
    嫌だったのは、灰原さんの口調です。最初から変な口調が気になってしまし(物語だとしてもおかしすぎる…!!)冷めてしまいました。性格も独特です。逆に雅くんは独特ですが男前でかっこよかったです。
    よかった所は、名言、名場面がたくさんあったことです。「恋人ができたら店の個室でご飯が食べたかった」とか「つつましやかな食事の方が思いだした時に胸に来る」とか「一生を見出すには、何度躓いても僕達が捨てようとせず、昔愛した時間を思い出そう、もう一度許してみよう、そう思い合う必要があるってこと」などじーんとくる名言が本当に多かったです。
    いいとも悪いとも言いにくいけど心に残る作品でした。

  • 灰原さんの性格いまいちすきになれなかったw
    長瀬さんについても。女の嫉妬であんなことするなんてひどい、普通の人はしない。

    あれはメンヘラのやることだよ。

    灰原さんのこと友達って思うならよけいにやらないだろうし、それでもまた元通り仲良くなるなんて、よくわからない。
    同性愛の厳しさや現実的なことを多く説きながらも、主人公と灰原さんの関係はまわりに認められていくのも都合よく感じた。

    ただ、文章力は高いし、比喩表現なんかもすばらしい。

  • ゲイの店長×ノンケ大学生。前半は会話のテンポがいい。雰囲気が柔らかく、かみ合わない会話が面白い。中盤からはお互いを思いあい、大切に愛を育んでゆく二人の姿が甘く切なく微笑ましい。ゲイとして人を愛し、生きてゆく事によってもたらされる障害や、生涯の伴侶を得るという現実の困難さ、幸福の裏側に付きまとう不安等、丁寧に描きこまれている。ライトなスタートの割に読破するには体力を使う。

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