- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784833423618
感想・レビュー・書評
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欧州最高峰の知性が徹底的に分析!食に関する歴史、未来を知れば、政治、社会、テクノロジー、地政学、イデオロギー、文化、快楽等も一挙にわかる。(e-honより)
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東2法経図・6F開架:383.8A/A95s//K
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興味深い話だったが、いかんせん終盤近くまで単調な事実の羅列が続くのが辛かった。歴史を知るのは大事だし、それれに1つ1つの事実は面白くて、例えばフランスが文化的に食事を大事にしてるのとかよく分かったが、箇条書きのような文章には正直辟易してしまった。
ただ、大きな食品会社が食文化(人間にとって必要な行い)を破壊してるのはなるほどその通りだと思ったし、資本主義への批判はハッとさせられた。 -
人類の誕生以前から生物が何を食べてきたのかを紐解き、現代に至るまで食べることの意味に光を当てる。そうすることで、この先人口が増え続けるこの惑星において我々が何を食べていくのかを見ていくことになるが、未来は明るくない。
肉や魚、農地は足らず、昆虫を食べるにしてもアレルギーへの注意や、そもそも昆虫が足らないということもある。格差によって食べるものが階層化されることになるだろう。今まで食べてこなかったものを食べ、食べる量を減らす必要もあるだろう。あるいは、人間を食べるというカニバリズムを歴史的に復活させるのだろうか? -
読んでいて何度か笑いを抑えきれなかったのは、フランス人の典型的な”エスプリ”という名のセンスの悪さが露呈している点で、我々の大嫌いなフランス人っぽさが文章全体から滲み出ており、可愛らしさすら覚えてしまう。
”美食家”ということになっているフランス人が食の歴史を書けばどうなるか。大方の予想通り、当然アメリカ流のファーストフードなどへの呪詛の言葉が本書は中心を占める。その点で私が大嫌いなフランス人っぽさが満開であり、内心ほくそえんでしまう。
ところで、やたら昆虫食が食料問題を解決する手法として取り上げられるのだけど、ジャック・アタリに進言したのは誰?腹を切って死ぬべきである。