- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784833425025
感想・レビュー・書評
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本書に見る事業を立てるためのtips。
動機。生かしてくれた人たちを背負う、その人たちのために生きる。理念的に金儲けではない点が重要。
逆張り。女性の雇用、復員軍人、他社が手を出さないところに踏み込むことで人材確保上の競争優位を確立しているのではないか。
正直かつ狡猾。外資との提携戦略。
他力活用。売る力かける商品、とことん信じる。
流行ではなく未開拓の市場。具体的には装身具ではなく、洋装化した将来に必要な下着。
ときにグレーな打ち手も必要。
会社設立時の残高水増し、空手型での融資、高島屋屋上のネオンサイン。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
インパールからの奇跡の復員から始まる、ワコールを一代で世界レベルの企業に仕立てた社長の一代記。ゼロから始めた会社経営のトップの苦悩も余す所なく書かれて、骨太な筆致で語られる人物像がとても魅力的だった。
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ワコール創業者の壮絶な人生を語るノンフィクションだった
文章からその人の気概がひしひしと伝わってきて、吸い込まれる内容だった
息子さんに経営委譲され、その息子さんがまた自分事として経営されている姿も含め、創業者の生き方に惚れ込める -
アウトプット部より
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ワコール創業者の伝記。戦後の日本で女性の地位を向上させる一助貢献した男の話。
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晩年の、国を愛して憂う発言の数々は
頼もしく思っていたし
過酷なインパールの戦で生き残った方だとも
知っていましたが
滋賀県の方だったんですね。
私もルーツが近江八幡なので一挙に親近感が。
スケールが違い過ぎるけどw
今度は彼の人間の中身に迫る伝記が読みたいです。
どなたか! -
相互信頼の経営
機先を制す -
東2法経図・6F開架:KW/2023//K
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戦後、独自の企業文化を持った企業が京都に次々と生まれた。そんな一社のワコールも創業者の塚本氏も、何も知らなかったんだな。驚きの連続だった。
第1章のタイトルは「復員ベンチャー企業家」。数々起こる危機一髪のピンチ、波乱万丈の展開。著者・北氏の筆致と構想力もあろうが、企業人の伝記でありながらワクワクハラハラしながら読んだ。
数々のフレーズの中で一つだけ。
よく「あれは大変だ」とか、「むずかしい」といった表現をする人がいるが、これほど物事から逃げている言葉はない。世の中のことは、自分が「できる」ことと「できない」ことの二通りしかないのだ。その判断をつねに無意識のうちに下せるようにしておくのが「おのれを知る」なのだ。
なんと厳しい言葉だろう。掲載されている数々の写真の男っぷりは驚くほどで、インパールで死線をさまよった度胸には度肝を抜かれる。快男子ここにあり。