瓜と龍蛇―いまは昔 むかしは今 (第1巻)

制作 : 網野 善彦 
  • 福音館書店
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834001501

感想・レビュー・書評

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  • 目次:瓜から天の川が流れ出す?、一夜杓とは何か?、西の京の女とは何者か?、瓜、瓢箪、夕顔をもう一度よく見てみよう、瓜や瓢箪からは思いがけないものが出てくる、水に浮かんで,不思議なものが流れ寄る、龍か蛇か

  • 「瓜と龍蛇」「春夏秋冬」など、テーマごとに物語や歴史・美術を紹介するシリーズ。平易な文章と沢山の図版で、絵本を読むように楽しめます。

    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • ブクログに移ってきて、まだ暫く。そう云えば、大好きな本があったことを思い出す。
    20年前に本の雑誌で書評家の方が激賞していたこともあり、編集委員の網野義彦さんの「異形の王権」を読んだあとだったので、会社に注文取りに来ている本屋に注文する。「学校や図書館向けの出版社ですよ」「うん。いいよ」

    そのとおり、小学校高学年用に書かれた本。民話の中の瓜の呪術性、星めぐり、機織姫、蛇体の神、うつろ舟。民俗学や神話記号論の重要な概念が次々紹介される。理屈として教えるのでなく、子供の感受性に訴えるように作られている。
    例えば、星座の話では沢山の和歌やわらべ歌、民話が紹介され、昴の場所、富士重工の車のエンブレムも掲載。そうした道草の話題まで丁寧に写真や沢山の民話や神話を使っている。
    その後の瓜の話では、ジャックと豆の木や落語も引用させる。民話や鉢叩きの風俗から、瓜にこの世ならぬものを示す力があることを納得させられる。
    瓜子姫の話からあまのじゃくの正体探しへ話題が移り、天孫降臨の前の天若日子の降臨と下照姫と天の探女の話に至る。
    昔、読んだときは驚いた。瓜子姫が本来、嫁いで行く先は、お殿様の処じゃなかったし、天邪鬼は妖怪ではなかった。
    つまり、下照姫=瓜子姫vs天の探女=天邪鬼
    瓜子姫も天邪鬼も神の嫁だった!

    昔、寝る前にベットに足を入れながら、この本を毎晩少しづつ読んでいた。知らなかったこと、気付かなかったことが沢山詰っていた。子供の気持ちで、うつろ舟や、神の嫁、神の訪れの物語を読むのは至福の読書だった。
    この本は一生の宝だと思っている。

  • うりひめのおはなしは子どもが読むために再話されたものは、お終いがめでたく輿入れしてハッピーエンドになっている。子どもが読むものは幸せな終わり方が良いとされているが、本来の昔語りはそうではないものも多い。子どもにお話を語る人、絵本を読む人、など子どもの本にかかわりを持つ人の研究の為の書物。

  • 瓜と龍蛇に関係する古今東西の物語を一堂に集めている。絵巻物や絵図、写真などもあって、わかりやすい。

  • 全5冊+1。1「瓜と龍蛇」、2「天の橋 地の橋」、3「鳥獣戯語」、4「春・夏・秋・冬」、5「人生の階段」、別巻「索引―いまは昔むかしは今」

  • 網野善彦氏らが編集した歴史図鑑。民話、説話、絵巻物など様々な資料を用いて歴史世界を魅力的に展開している。五巻シリーズ。定価は高いがその価値は十分にある。
    子どもができたら読ませたい本。

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