ジャングル・ブック (福音館古典童話シリーズ)

  • 福音館書店
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834007503

感想・レビュー・書評

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  • ジャングルブック

    ラドヤード・キップリング作

    子どもの頃、名前だけ知っていた作品
    たぶん、読んだことは無かったと思う。

    「ジャングル」でてっきりアマゾンか南米が舞台かと思ったらインドのジャングルでした。インドにジャングルってあったんだ…。

    作者名も「ラドヤード・キップリング」ノーベル文学賞受賞者だそうですが、記憶になく(恥)ラドヤードという名前は男性なのか女性なのかさえわからなかった。
    ネットはこういうときにはありがたいことに一瞬で、英国男性の名前の一つだと知った。

    作品も幼年向けに書かれていたので読むに楽でした。
    解説を読んで、英国男性がインドのジャングルの話を書いた背景がわかり、学生の頃の不勉強をほんとに残念に感じました。
    1865年インドのボンベイ(現在のムンバイ)で生まれた。父母は英国人で当時のインドは英国領であったため、インド生まれで英国で教育を受け、インドでしごとに就いたということなのだそうだ。

    解説にはこのようなことが書かれていて、さらにはこの解説は母親が子どもに説明するために書かれている。と書かれてあった。
    この本を通して、子どもは物語だけでなく、親子の時間も楽しめるし、親はこの解説を読んでさらに子どもと物語の背景までしることになり、こどもは「おかぁさん凄いなぁ」ということなる。奥付には日本読書学会会長よりこの作品について、読書についての言葉があり、この作品がシリーズにえらばれた狙いを感じました。

    実は、私が読んだ本は昭和46年2月に発行されたもので、出版社も表紙も違うものでしたが、流石に登録しようにも探せなかったため、このような形(同じタイトルの本)で記録することになった。
    また、アマゾンの在庫とのリンクのため、日本語以外の本が大量にラインナップされて探しきれませんでした。

    古い本でしたが、当時の子どもが読んでもらったときの雰囲気や、この作品を日本で出版するためにたくさんの大人たちがさまざまな気持ちを込めて作った本だと感じました。

    この本をリアルタイムで読んでもらった子どもは現在50代くらい、読んだお母さんはまだご存命かな?読んでもらった人は、次の世代にこの物語を伝えたかしら?

  • <どこにもない、でもどこかにありそうな、空想のジャングル>

    先日読んだ、『タイガーズ・ワイフ』に、『ジャングル・ブック』が登場する。主人公の祖父が大切にしている本で、非常に印象的な小道具として使われている。
    『タイガーズ・ワイフ』はバルカン半島が舞台の物語で、非常に楽しく読んだのだが、考えてみたら、自分は『ジャングル・ブック』をきちんと読んだことがなかった。で、読んでみるかと図書館で借りてきた。

    懐かしい福音館古典童話シリーズの1冊。まずは非常に厚くて驚いた。480ページ弱。
    1つながりの作品というよりも、連作短編集といった感じである。
    人間の子どもモーグリ(蛙の意)は、トラに襲われて親からはぐれ、ジャングルで狼に育てられることになる。クマや黒ヒョウに鍛えられ、賢く育っていく。
    ジャングルでこのまま暮らしていけるかと思ったが、さまざまな軋轢が生じ、やはり人間の元に戻ることになる。
    ここで、モーグリは敵であるトラのシアカーンと対決する。モーグリが立てた作戦は成功するが、そのことが原因でモーグリは人間の村から出なければならなくなる。
    ジャングルにも、人間界にも、永住の地がないモーグリ。一度は再びジャングルに戻るのだが、最終的にモーグリはどうするのかというのも読ませどころだ。幕切れにジャングルの動物たちが歌う歌には胸が熱くなる。

    トラはなかなかの悪役であり、対するモーグリも知恵があっても高潔なわけではない。黒ヒョウもクマもそれぞれに(人間ではないが)人間味を感じさせる設定になっている。ジャングルには独特の掟があり、確固とした世界を形作っている。
    現実の動物のリアリティはないが、読んでいるうちに、このジャングルが存在するような感じがしてくる。空想の力、創造の賜物だろう。

    出版された時点では、『ジャングルブック』にはモーグリが主人公でない話も含まれており、後に続編も書かれた。本書はその2冊の中から、モーグリが主人公のものだけを抜き出したものである。

    キップリングは史上最年少の41歳でノーベル文学賞を受賞しているのだという。
    現在では原作自体はあまり読まれているとはいえないが、この本が書かれた頃には、異国への憧れとあいまって、不思議で強烈な魅力のある物語として、多くの子ども達の心を捉えたものなのだろうか。


    *アンリ・ルソーやヘレン・バンナーマンはキプリングとほぼ同時代人である。例えば「蛇使いの女」や「ちびくろさんぼ」のジャングルは、どこかで「ジャングル・ブック」のジャングルとつながっている、のかもしれない。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/402202

  • ちょっとダメ。翻訳の文体のせいか?

  • 子どものころ、テレビアニメでやってたような。それで知ったような気になってたが、読んでみたらもう、おもろいのなんの。

    そもそも、人間の野生だとか本能だとか、あるいは未開の民族とか人類学とかに関心ある私。「狼にに育てられた子」の実話など読んだこともあり、狼が人間の赤ちゃんにお乳をやり保護するようなことは、昔のインドではままあったんやろなあと思う。キプリング様は、そのような噂などに着想を得てこの物語を作られたのかしら?ああ同時代の方だったなら、お聞きしてみたい!!日本来訪時のエピソードなどあとがきでも読んで、キプリング氏に非常に興味を持ってしまったわ。
    ジャングルブックの完全本を求めて、アマ〇ンさんで古本をぽちりました。モーグリの出てこない部分も含めた、ジャングルブックとその続編の完訳。
    また、大人になったモーグリは就職し結婚するということがあとがきに触れられており、そこもめちゃくちゃ読みたいやんか!!それって、本書にちらと出てきた、あの、白いドレスの少女かしら????妄想ふくらむわーい。注文した本にこのエピソードは入っているかしら。なかったら、また探さなければだわ!!!

    動物たちの歌う詩などは、原語で読んでみたい。
    そういう本ないかしら。物語全部、英語の本はちょっと読めそうもないから詩のぶぶんだけ・・・自分で作っちゃおうかな?!(できるんかーい)

    と、このように、読後もしばらく熱が続くような本だったということです。

  • 人間が友達じゃなくたっていいじゃない!

  • 動物と喋れたらどんなに楽しいか。でも動物に育てられるのは嫌です。

  • 幼い頃読んだ記憶がよみがえり、非常に懐かしい寓話。結構教訓的だったのだなあと読み返して思う。目には目を的なところがあり、キップリングが西欧人であることを考えると興味深い。

  • ものすごく幼い頃に読んで
    大好きになったジャングルブック
    ジャングルといえばアフリカというイメージでしょ
    でもこの本を読むとジャングル=インドになりますよ
    福音館書店さんのこの古典童話シリーズは
    装丁が綺麗で眺めているだけでも
    かなり心がうきうきします

  • 夜の闇がジャングルをおおうころ、黒豹バギーラの眼が輝く厳しいジャングルの掟にきたえられ、逞しく成長していく狼少年モーグリの知恵と勇気と誇りにみちた物語。

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