まじょのひ パプアニューギニアの昔話 (こどものとも世界昔ばなしの旅)

著者 :
  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (28ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834014525

感想・レビュー・書評

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  • パプアニューギニアの昔話。

    昔、火は限られた魔女たちしか使えなかった。
    人々は火を使えず、寒さに凍え、食べ物を煮炊きすることも出来なかった。そこで人々は相談し、動物たちに頼んで、魔女から火を盗んできてもらうことにした。
    犬とクスクスとオウムとカエルとブタが、人間たちに協力することになり、犬が魔女のところに行き、火を盗んでくることになったが…。

    「火の起こり」と「動物はどうしてそうなったか」を描いた物語。

    前述の「天の火をぬすんだウサギ」とよく似た内容。
    選ばれた者だけしか使えない火の存在。
    それを取りに行く動物たち。
    リレー方式で火を運ぶことによって起こる動物たちの変化。

    「天の火をぬすんだウサギ」のついでに偶然見つけた絵本でしたが、「天の火~」のパプアニューギニアバージョン、気に入ってしまいました!
    「天の火~」と違って、動物たちが人間のために頑張ってくれているところもけなげで可愛いし、火を運ぶ動物も、「天の火~」のウサギ、リス、カラス、鹿、七面鳥と違って、ザ・南国!という感じなのも面白い。
    あの役割はこっちではカエルかぁ~!とか、クスクスは魔女に尻尾の毛をむしられちゃうのかー!とか、色々比較して倍楽しめました。

    北米インディアンと南西太平洋岸のパプアニューギニア。
    地理的には結構遠いように思いますが、ここまで似た話が伝わっているということは、確実に交流があったのでしょうね。漂流者とか??
    これだから昔話はおもしろい。

  • パプアニューギニア、ブーゲンビル島に伝わるお話。
    大昔、貴重な火を持っていたのは、山の中程に住む魔女だけでした。村の人々は煮炊きをしたり暖を取ったりするために火が欲しいのですが、魔女は分けてくれません。そこで人間は犬に頼み、犬は動物達に頼み、協力しあって魔女から火種をとって来るのです。犬・ブタ・蛙・クスクス・オウムの連携プレーいワクワクハラハラドキドキ。蛙に尻尾が無い理由、クスクスの尻尾の先に毛が無い理由、オウムの胸が赤い理由。それらにも納得したりして。昔話ってどこの国でも面白いものですね。

  • ページの周りのフレームのようなところにいる変な生き物がいい

  • 大塚 勇三 (著), 渡辺 章人 (イラスト)

  • なるほど。
    リレー方式の動物たちの知恵がおもしろい

  • ずっとずっと大昔。
    南のブーゲンビルという島では、
    火を持っているのは、山に住む何人かの魔女たちだけでした。
    火種をもらえない村の人たちは、
    村で一番利口なイヌに
    魔女たちの火を持ってきておくれと頼みました。
    イヌは友達のオウム、クスクス、カエル、ブタを呼び集めました。
    そしてイヌは、村から魔女のすみかへと続く道のあちこちに
    友達を待たせておいて、
    魔女のすみかへとやってきました。
    焚き火で暖を取っていた魔女たちが眠り込んだその時。
    イヌは1本の焚き木をくわえて走り出しました。

    魔女といっても魔法を使ったりするわけではありません。
    土地を支配する権力者のような人たちだったのかもしれません。
    追いかけてくる魔女たちと、小さくなっていく焚き木。
    動物たちの命がけのリレーにハラハラドキドキします。

  • 2歳10か月の息子が興味深げに何回も読み聞かせをせがんできました。
    動物たちの連係プレーが楽しい。

    (図書館)

  •  『まじょのひ』は「魔女の火」のこと。まだ火種を持っているのが魔女たちだけだった時代、動物たちが協力して人のために火を取って来る物語。おうむ、クスクス、かえる、ぶた、犬。火を取って来るまでにかえるのしっぽは抜け、クスクスのしっぽの毛はなくなり、オウムの胸は赤く染まります。

     昔々、動物たちと人間が対等に存在していた時の、パプアニューギニアの物語。

  • 2011年10月3日

    <THE WITCHES’ FIRE:from “THE TURTLE AND THE ISLAND‐Folk Tales from Papua New Guinea”>
      
    Text/Donald Stokes and Barbara Ker Wilson

  • 火の無い時代の昔話。
    イラストがとても丁寧で綺麗ですが、内容は特に面白くなかったかな(^^;)

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著者プロフィール

大塚勇三 1921年、中国東北地方生まれ。出版社勤務を経て、外国の児童文学作品の翻訳に多く携わる。主な訳書に『長くつ下のピッピ』(岩波書店)、『小さなスプーンおばさん』(学研プラス)、『グリムの昔話1~3』『アンデルセンの童話1~4』(以上、福音館書店)など、絵本の再話・翻訳に『スーホの白い馬』『たんじょうび』『プンク マインチャ』(以上、福音館書店)などがある。2018年没。

「2020年 『あかずきん グリム童話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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