子どもへのまなざし (福音館の単行本)

著者 :
  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834014730

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  • 児童精神科医の先生による子育て論。子どもに向けた眼差しだけでなく、人間全般に対する眼差しとしても有意義かもしれない。ジャッジせず、ありのままを受け入れる姿勢。望むことは全て叶えてあげることの大切さ。子供同士のコミュニティーの大切さなど。示唆に富む内容ばかり。

  • 子育ての本質的なことが書かれている気がするが、エッセイのように気軽に読める文体なのがステキ

  • 将来幸せになることも大事、でもそれよりはるかに何倍も、いまこの瞬間を、この子が幸せに過ごすことができるようにという育児の方がいい
    今、この瞬間を、幸せにしてあげよう

    とても心に響いた
    はい。今この瞬間。その積み重ねがこの子の将来の幸せになるんだと信じて。

  • 初めての子育てで悩みもがいているときの支えになっています。子どもを大切に育てたい。

  • 子育ての方向性を示してくれる。
    すっと腹におちる感がなんとも。
    時々へこむことも書いてある(耳が痛い)けど、具体的なHOW To本ではなく、
    大事な心構え的なことを教えてくれる。
    間違ったことは言ってないと思う。
    育児に迷ったときに読み返すのに、持ち続ける本。
    「こどもはみんな問題児」と同じくらい好きな本。

  • 5ヶ月の子供の育児、初めてでなれなくて、子供と2人きりの時間が多くて、育休中に仕事のスキルアップなんて絵に描いた餅で何もできてなくて、、。でも、この本を読んで自信を持って今はどっぷり子供に愛情を注いで過ごそうと強くなれた。

  • あたたかい子どもへの目線。心がけていきたい。

  • 節目節目に読んでます。

  • ◆きっかけ
    育児本を探して 2016/8/31

    ◆感想
    ザーッと読み。2016/8/31
    ・待てる親になりたい。意識しないとついアレコレ言ってしまうので、意識しよう。大らかさが必要。(p19、64辺り)

    ・コミュニケーション上手な、人付き合いを苦にせず積極的にするタイプ、夫とコミュニケーションを取れている人、外で働く人の方が育児に対して疲労感、いらだち、不安が少なく育児上手になる…らしい。(p32辺り)人間関係が下手だと育児も下手になりがちとのこと。親子関係だけを一生懸命やっても、親子の関係はうまくいかない。夫婦関係、近所の人との関係など、いろんな人間関係の一部が親子関係なのだ。多様な人間関係ができる人のほうが、それだけ子どもとの関係も柔軟にできるだろうし、育児不安にならないという筆者の言葉にフムフム。

    ・人間は本来、相互依存の傾向がある。近年地域社会がなくなってきて、住民がそれぞれ、孤立して生活する傾向が強まった。自然な人間関係が稀薄になった分だけ、病的な依存や依存症が現代人に多くなった。子供に依存する人も出てきた。(p37辺り)

    ・相手が自分のことをどう思っているかということは、自分が相手のことをどう思っているかということとほぼ同じ。人の善意の面を信じることが大切。子供にありのままでいいよ、と思っていれば、子もありのままの父、母で大丈夫だよ、と思う。(p58辺り)
    →自分が相手に対して抱く気持ちを、相手も自分に対して思っていることが多い…学生時代につくづく感じていたことなのに、すっかり忘れていた。ハッと思い出した。

    ・家族から十分受容されてきた若者は、中高生くらいの早い時期に、すごい恋愛に陥ることは少ない。(p69辺り)

    ・ソーシャルレファレンシング。喜びを分かち合う体験は大切。どんなもんだい!と振り返った時に、親や周りの人が見守っていて認めてあげること。振り返って誰もいないという経験を度重ねるとソーシャルレファレンシングの感情や感性の育まれ方は決定的にちがう。(p132辺り)この重要なところは生後6ヶ月〜1歳半or2歳ぐらいの間に、もっとも育つとエムディは実験結果としている。

    ・要求が満たされると、子供はそれ以上要求をエスカレートさせてこない。膝に乗ってこようとする子供に、暑苦しいとか重いとか、そんなことは赤ちゃんがすることだとかいって拒絶していると、いつまでも要求し続ける。(p141辺り)

    ・子供を着せ替え人形にする、そういう育児は過剰干渉になりがち。沢山服を買うのは子供の希望にこたえているのではなく、親の感情を、満足させるために、やっていることが多い。(p142辺り)
    →娘に服を作ったり、自分の好みで服を買ったり、、してる。娘が自分の希望を伝えてくるようになったら、ちゃんと控えよう。

    ・幼児期のごく早期までは、子供の要求を一つも無視しないで、ことごとく全部そのとおりにしてあげればいい、というくらいの気持ちを持つ必要がある。豊かな信頼感を育てることになる。(p146辺り)

    ・子供の気持ちを豊かにイメージでき、十分にすぐ、あるいは事前に察してやれる人が、保育に適している。そんな、子供の気持ちを先に察することを、楽しもう。育児を楽しめない人に育てられるということは、子供にとってこのうえなく不幸。(p150辺り)

    ・しつけは自尊心を豊かに育てながら、ルールを守る、文化を継承する、やがて文化の創造に積極的に参加していく子供を育てること。そのために教えるべきことは何でも伝えるが、それを積極的に実行しようとする気持ちや機能が熟すのを、子供を任せに待つことが大切。その時期は、子供に決めさせてあげる、自分を律することができるときを、子供に決めさせてあげることが大切。(p182辺り)

    ・経済的に豊かに、平和になった日本。しかし子供の不登校、大人の各種依存症等問題も増えているのは、孤独な人が増えたからでは。人とのつながり、信頼感、安心感、心を豊かにしていきたい。(p254辺り)

    ・自分ができない分だけ口うるさくなってしまう。それじゃいけない。教育というのは大抵、相手の言うことを聞けばいい。精神科の臨床もそう。できるだけ口でやる教育はさけて、心やしぐさや物腰、行動で教育できれば素晴らしい。(p192辺り)

    ・欲には限りがなく、便利になればなるほど我慢をしなくて良くなる。物質的なことに我慢をしなくなると、人間関係だとか、心だとか、そういうことにも我慢がきかなくなる。また、便利になるということはエネルギーを使うということで、エネルギーを作るためには自然を犠牲にしている。それがじわりじわりと人間の心だとか生活を蝕むことになるのではというような話にうーむ。(p258辺り)

    ・人と一緒にささいなことでも大きく喜べる、小さな不幸を深く悲しめるということを、筆者はとても大事なことだと言う。しかし現在、喜びや悲しみよりも怒りの感情だけが強くなってきているという。言葉を取り上げた文章が興味深かった。昔は 腹を立てる と表現していたのにある時、 頭にくる という言葉を聞いた時に、筆者はなんて品のないいやな言葉が出てきたのだと思ったそうだ。しかしその後、イライラする、ムカつく、超ムカつく、最近ではキレるという表現が。怒りの感情が、どんどん既存の言葉では表せないようなものになってきている。喜びや悲しみの表現はこうやって増えてはいないのに。
    →言葉って、大事だ。娘には 嬉しい気持ちがいっぱい育って欲しい。そのために、私も使う言葉、気をつけたい。(p268辺り)

    ・内罰、自己罰、非罰。豊かな社会になると、人間の気持ちに外罰的な面が大きくなっていく。(p272辺り)

    ・人生の最初の時期に、人を信じることができるようになった子供とそうでない子供では、2.3.4歳とだんだん大きくなるにつれて、その違いは大きくなる。人を信頼することができるか、ということはとても、大切。(p282辺り)

    ・お母さんは、安心できるいい夫に恵まれたときに、いちばんいい母親になれる。夫との関係が深ければ、子供に過干渉せず、過剰期待にはまり込むことも無い。(p293辺り)

    ☆「いま、この瞬間を、幸せにしてあげよう。その積み重ねが、この子の幸せになるのだという育て方がいいのです。そして理屈ぬきで、育児を自然に楽しんでできれば、これはもう理想的なお母さんだと思いますね。」(p295)
    →この本の中で一番心に響いた言葉。

    ・何かあった時に甘えるのは気持ちをなぐさめられたいだけ。大人も仕事でうまくいかないことがあった、嫌なことがあった、時に、家に帰って奥さんに癒される主人はさっさと帰っていく。それが期待できない場合、寄り道してバーのママさんなんかに、高いお金を払って慰められに行く。ママさんは相手の言うことに異論や反論をはさまないで、ぐちゃぐちゃした愚痴を聞いてくれる。話をすべて受容してくれる。(p302辺り)

    ・子供や誰かのために、親自身の希望をおさえることや、我慢するということが昔は自然にできていた。「仕事で疲れているのにそんなこと言わないで」「ご飯作ってあげる、風呂をたてる、これで精一杯やっているのだから」「洗濯までしてしてやっているでしょう」と、これでは親の気持ちもだんだんすさむ。(p306辺り)

    ・親がいってはいけないこと の章は折に触れて再読していきたい。子供は自分で望んだことを望んだとおりに、どのくらいしてもらえるかということが自立への基盤。「仕事で疲れているからそんなこと言わないで、我慢して自分でやりなさい」と、絶対に言ってはいけない。疲れているのは親の勝手。子が願っていることではない。疲れている、それは大きくなるにつれてわかること。疲れているからだめ、夜遅いからだめ、だめだと、できるだけ言わないでいることが大事。おんも!と、せがむ時期がある。それは10回なのか、50回続くのかはわならない。でも、その程度で終わる。子供はいつでも連れて行ってもらえるとわかると、気持ちに満ちたりさえすれば、もうそれでいい。だから幼い子の欲求は、できるだけ早く満たす方がいい。そうすれば、欲求はエスカレートしない。それが自立というもの。親の親としての気持ちが大切。親の人間性が、子にとって大きな心の財産。(p308)

    【全体】
    ・乳幼児期についても大変参考になったが、小学生以上に対しての関わり方についても多く取り上げられていたので、子供が小学生になる時に改めて読みたい。

    ・著者の体験に加えピアジェ等様々な資料に裏打ちされた、子供に寄り添った文章。つい大人目線で考えてしまいそうなとき、読み返すと、つい視野が狭くなりがちな育児の中にあって、視野を広げて冷静になれるし、子供に寄り添えるかもしれない。子供が「今」幸せになれるよう接するのが良い…という内容は、目から鱗だった。子供が大きくなると、将来のためにとかつい思ってしまいそうだけれど、だからと言って今の子供の気持ちを満たすことができなければ本末転倒なのだなと。

    ・自分が幸せな人が、他人の幸せも喜べる。子供が幸せになるためには、親が幸せでいること。何をもって幸せと思うのかはそれぞれだが、子供の喜びを幸せに感じ、子育てや家事に幸せを感じられたなら、それは素敵なこと。好循環。

    ・筆者が唱えるような姿の親になれたなら、人間として成長できる気がする。今、何だかんだで読書等、自分のために使う時間もままある。家電のお陰で昔の人よりは家事は楽になって、その分だけ子供に目をかける時間も、自分の時間も作れるようになっている。それを当たり前ではなく、ありがたいことなのだという意識を忘れないようにしたい。滅私奉公とまではいかないけれど、子供や家族のことを考え行動する時間を大切にしたい。

    ・厳しくも、あたたかい本だった。

    ・なかなかなボリュームの本だったので、ザッと読みをしたが、幼稚園に上がるとき、小学校に上がる時、…等、折に触れて読み返したい。きっと、気づきがあるはずだ。
    2016/8/31

    2018/5月 中古 ブックオフオンラインで購入。

  • もっと早く出会いたかった!素晴らしい本。

    子どもがしてくれる事(親の希望など)に喜びを感じるよりも、子どもの希望に応えられる事に幸福を感じられる親になる。

    欲求が満たされた時に子どもは人を信じることができる。

    などなど、親として響く言葉をもたくさん。

    今子どもといられるこの時を大切にしよう。と改めて思う。

  • ためになる

  • 20160507-

  • *子どもの望んだことを望んだ通りにしてやること。子どもの欲求を十分に満たしてあげることが、自立につながる。

    *育てるということは待つということ。誰だってできるようになるのだから、競争しない、焦らない、いそがない。「いつできるようになるか、楽しみに待っててあげるからね。自分で決めていいんだよ」という姿勢。子どもは本能的に、できるようになりたいという気持ちを持っている。


    *子ども時代には、やりたいこと、得意なことを思いきりやることが大切。苦手なこと、弱点は家族で協力してカバーしてやればいい。

    *子どもは親の言ったとおりにはしないで、親のやっているとおりにやる。

    *子どもは友達と遊ぶ中で多くを学ぶ。仲間と一緒にやるのが楽しい、という習慣を幼児期のうちに育てること。

    *子どもとの今この瞬間を幸せにしてあげること、その積み重ねがこの子の幸せになる。

    *現代人は、自分のやりたいことを個性的に実現できる生き方こそが、文化的な生き方だという風潮の中で育っている。自分の幸せばかりを追求するのは本当の幸福ではない。子どもの希望にこたえられることに、幸福を感じられる親であってほしい。

  • 0歳児の親として、とても共感できる内容。親は過剰干渉せず、けどもできることはなんでもしてあげる。大切にされた経験が幼児期の子どもには必要だという。こんなまなざしで子どもと接していきたい。
    セミナーなどの文字起こしだからか、内容が重複したり表現が冗長だったりするのはご愛嬌。

  • この本は本当に素晴らしい。
    色々な育児の本や雑誌があるけど、これを見れば他は見なくていいくらい。読むのに結構時間かかりました。
    本当にあたたかい気持ちにさせてくれた。
    つわりの時はふむふむ、くらいにしか思ってなかったけど、安定期になった今、胎動も感じることができるようになって、赤ちゃんがかわいくて仕方ない。
    早く会って、赤ちゃんの望むことを満たしてあげたい。安心した乳児期を送れるようにしたい。依存体験を存分にしてあげたい。

    私がそうであるように、どんなおもちゃやゲームよりも、信頼できる人と一緒にいることが一番楽しい、幸せ、って赤ちゃんに思ってもらえたらいいな。
    2016.04

  • 20160229
    牧師さんの話で話題になった本。
    母が買ってきてくれた。もちろん学校で習ったことも多く書かれていたけども、仕事をしてから更に読み込んで、所々に共感したいと思った。

  • 育児する人に限らず、社会で生きる人々にとって必読の書。次世代のために我々は何ができるのか。魔法の薬などなく、思いやりを持って関わり合うことの積み重ねが大切なのだと教えてくれました。

  • 面白かった!
    やっぱり一流と言われる人は先々まで見通すのかね?とか思う予測っぷりでした。
    あとは、目からウロコもちらほら。そっかー、オオカミ少女ね!とか。笑。
    まあ、お母さんの心のゆとりが子育てに良い影響を与えるっていうのは全面的同意だけど、これって結局経済的にもゆとりのある人にしか言えないよね…などと思ってしまった。
    本当に、今の世の中って…怒。

  • 育児本。初版は1998年、著者は昭和10年(1935年)生まれの児童精神科医、佐々木正美さん。女性かと思って読み始めたら男性だった。
    「昔はよかった」が多すぎる感はあったけど、概ね「そうありたいなあ」と思える親/保育者像が語られていました。
    ※しかし「昔はよかった」が多すぎるんじゃないかという感想を、私は持つことが多すぎるんじゃないかという気もする。「昔」へのジェラシーでもあるんだろうか。

    この本、ブックオフでたまたま見かけたので買ったのだけど、実は以前大阪に住んでいた頃に会社帰りの電車の中で、隣に座った女性が読んでいたのを見たことがある。
    その時は、ともかく挿絵が『ぐりとぐら』の山脇百合子さんの絵で、しかも表紙のグリーンのチェック柄がなんて可愛い本なんだ!ということで目を奪われ、でもタイトルは私の位置からは見えなかった。だから内容もわからなかった。でも小見出しがわりと頻繁に登場しているような様子は見えたので、物語本ではないんだろうな、とは推測できた。
    「それ、なんていう本ですか?」と尋ねたい衝動を、結局は抑えたまま電車を降りてしまったチキンな私であった。。。
    それはまさにこの本でくりかえし述べられている、コミュニケーション不全(という言葉は使われてなかったけど)な現代人そのもの。もっと気軽に他人と交流できる世の中が、本来の人間としては自然なのだということが何度も何度も言われていた。そんな本の読者になら、話しかけたからといって気まずいことにはならなかったかもしれない。

  • 育児に対する姿勢を見つめなおすのに良い一冊
    厳しくも温かい指摘は親を責めるものではなく、現代社会に対する憂いが多い。

  • 勧めてもらって一気に読んだ。荷物重かったけど(^ ^)。もう少し早く読めたらよかった感はあるけど 遅すぎることはない。

    それに乳幼児期のあり方について 通わせてもらった保育園がとても恵まれてたことも痛感。園のみなさんがこの本のまま実践してくれてたかと思うほど。ありがたかった。

    自分がどう育てるかを考えることは 自分がどう育てられたかを振り返り そして今幸せかを考えることでもある。うちは毒親度が高かったからこの作業が苦手。かつての体験を反面教師とできるくらい客観視し その上で自分で自分を肯定し、そしてようやく自分を主語にして立ち戻るには あと何冊か必要だなあ。

    思いやりの心は 思いやりの心を見ながら育つ。親がやっているように育つ。子どもはよその子と育ち合う。いろんな人の中で育つ。過剰な期待は子どものありのままを受け入れていないということでもある。ソーシャルリファレンシングが足りないと 誇りやマナーが育ちにくい。親を信じているから反抗する(そうか?と思う部分もあるけど)。

    ほかにも著書があるので読んでみよう。

  • 何度読んでも、たくさんの言葉が胸に響く。
    とてもよく理解、納得できる。
    そして、励まされ、反省させられる。
    子どもが赤ちゃんの時も、小学生になってからもそれは同じ。
    ずっと大事にしたい良い本です。

    ....

    追記。

    子どもが小さい頃何度も読んだ本。
    そろそろ手放しでいいなと思いさっと読み返しました。

    思春期の子どもたちは
    ダラダラと一緒にいるように見えるけれど
    実はお互い承認しあうことで自己を確立している。
    大人からみたら無駄に見えることも
    子どもの成長にとって大切なこと、
    というようなことが書かれてました。
    昔は読み飛ばしていた章だけど
    今読むとすごく刺さる。

  • 子育ての各シーンでの育て方がわかるので、けっこういいほんでした。
    乳幼児期から思春期まで、子供が育っていく時にどのように接するかがありました。
    けっこう当たり前のことを書いているのですが、それを実現するのは難しいです。
    家庭が幸せであればいいし、それには思いやりをもっていけばいいと思います。
    これから子育て。
    頑張ります。

  • 弟が友達のお母さんからもらってきた本。子育ての経験はないけど表紙のイラストに惹かれ読んでみた。
    子育ての経験はなくても、こんなふうに愛情をかけてじっくり子供を育てることができれば、とても心の育ったしっかりとした子に成長するんだろうな、と感じた。
    最初の3年間はとにかく子供の欲求に応えてあげる。
    それには子供の表情をいつもきちんと見てあげること。
    現代のお母さんはとにかく忙しいけれど、子育てはその時期でしかできない貴重な体験だからスマホなんて放り投げて是非子供の笑顔と向き合ってほしい。と思った。

  • 出産後、2年が経過して、子育て真っ只中の今、改めて読み返すと、やや内容を曲解していた自分に気付く。
    「子どもの望んだことを満たしてあげる」ということが繰り返し書かれていて、それはすごく納得するし、これまではそれを前提とした育児をしてきた。本人の具合が悪いときには、絶対抱っこを要求するので、足が棒になっても頑張って一日中、一晩中、抱っこをした。育児ノイローゼになりそうになっても、本人の要望を満たしてあげる、というポリシーに固執して育児をしてきたといえる。はたしてそれで本当に良かったのか。
    一方で、その方針にしがみつくばかりに、明らかにマナー違反のことでも本人の希望通りにしてきた。例えば、食事の時間にお菓子がほしい、とか、食事はパパのひざの上で食べたい、とか、保育園に気分的に行きたくない、とか。それも本人の要望だから、きいてあげるべきだよね、と。でもそれは単なる甘やかしであり、育児の手抜きなのかもしれない。本人がやりたいようにやらせてあげた方が、親としては楽。それを拒否してギャーギャーわめき泣きさけばれても疲れるだけ。おとなしくなるなら、全て要望を聞いてあげよう、たとえそれがルールに反していても、と。特に共働きの夫婦にとっては時間に制約があるので、子どもと向き合ってしつけを徹底するよりも、本人の要望通りに動いた方が何かと楽、という傾向がある。しかし、それではしつけができず、我慢する心などの自制心が育たない。社会のルールも学ばせることができない。
    「要望をきいてあげる」ということと「しつけをする、社会のルールを教える」のバランスを取る必要があるのだと思う。ただ、妊娠期にこの本を読んで感銘を受けてしまったところで、あまりに前者に偏ってしまったのが大きな反省である。
    ---------
    第一子を妊娠中に読む。出産前に子育てに対するイメージを固め、心の準備をしたいと思って読んだが、そうでなくても、とても興味深い内容。分厚い本だが、途中で飽きることなく一気に読んだ。子育てで悩むこともあるだろうが、きっと楽しいことやうれしいこともあるだろう。子育てに対する不安を和らげてもらった1冊。エリクソンの発達心理学については、改めて学びたい。

  • 幼児期に子どもの要求に全て、モノを買う以外は、応じてあげる事が大切。満たされた子どもは自己肯定力が高い。

  • まとめると、子育てに大事なのは

    ①とにかく依存経験を与えること。そうすれば子どもはひとりでに自立していく。
    ②知識ではなく情緒を育てるべき。生きていく上で重要なスキルは知識では無く、人格。そしてそれをはぐくむには幼児期の土台がとても大事。
    ③ただし、やり直しはきく。それは大変なことだけど諦める必要はない。

    これが、アメリカの最新の教育論を書いたポール・タフ著「成功する子、失敗する子」に恐ろしく共通していることに驚きました。

  • この人は同じ話をいろんな形で出してるんだな、とわかった。 
    幼児期が大事なのもわかったけど。

  • 妊娠中にこの本に出会えて良かったです。
    子どもが自分は愛されている、守られていると思える子育てを目指します。
    そして、習い事より身体を動かすこと、友達と刺激しあうことが大切ということを、乳幼児からの教育で迷った時に思いだしたいと思います。

  • 第一子の出産前に読みました。読み終わった時にすごく温かい気持ちになり、子育てを楽しもうと自然に思えました。最近第二子を出産しましたが、この子が生まれる前にも再度読み直しました。

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著者プロフィール

児童精神科医。1935年生まれ。新潟大学医学部卒業。ブリティッシュ・コロンビア大学留学後、国立秩父学園、東京大学、東京女子医科大学、ノースカロライナ大学等にて、子どもたちの精神医療に従事する。現在、川崎医療福祉大学特任教授。
日本で初めてTEACCHを紹介し、普及に努める、TEACCH及び自閉症医療の第一人者である。
近著に『子どもへのまなざし』『続 子どもへのまなざし』『完 子どもへのまなざし』(以上 福音館)『「育てにくい子」と感じたときに読む本』(主婦の主社) 『アスペルガーを生きる子どもたちへ』(日本評論社)ほか多数

「2011年 『出会いでつむぐ私の仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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