- Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834021073
作品紹介・あらすじ
大事なのはシュートして得点をかせぐことだけじゃない。「失敗したシュートを次にどうやって決めるかだ」。カナダのとある町に住むショーンと車いすに乗った転校生デーヴィッド。バスケットボールが好きな二人の物語。
感想・レビュー・書評
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カナダの作家さんの本。久しぶりに海外のYA小説を読んだ。
主人公は田舎から都会に転校して一年が経った中学2年の少年。昨年は慣れない学校生活でチョイ悪生徒から仲間に引き入れられ、学校から目をつけられる散々な年だった。今年は心機一転と思っていたら、登校初日早々、車椅子の転校生に殴られて…⁉︎
思春期の苛立ち、家族や友達との葛藤、期待に満ちた将来を事故で奪われたやり場のない怒り…この年頃に人生と向き合う機会というのは、なかなかない。毎日をなんとかやり過ごすことで精一杯。こんな本に出会えたら、そんな日々に一石を投じることになるだろう。2019.7.15詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
二人の魅力的な少年の友情。
車イスの少年の人間的な魅力、心に秘めた悲しみと怒り。心に残る感動の物語。 -
障害があること、その明るさが意味するものはなかなかだ。
手を貸すところと手を出しちゃいけないところ。
生きているということ、自分らしくあるということ、
誰かとともに生きていたい。
ショーンの親もデーヴィッドの親も譲るところ、引かないところの見極めが素晴らしくて、
親の立場からするとなかなかできないなあと思った。 -
ショーンは8年生(中学2年生)になった今、変わろうとしていた。
生まれ育った町から引っ越してきた7年生の時は、悪友スコットたちと数々の問題を起こし幾度となく親は呼び出され、教頭先生には目をつけられていた。
しかし、学校のバスケットボールチームのメンバー入りを目指すショーンは、今は絶対に問題を起こしてはいけない時だった。
そんなある日、ふとしたことで車いすに乗っている強気で強引な性格の転校生デーヴィッドと喧嘩になり、停学寸前となったがデーヴィッドのホストになることで停学を免れた。
ショーンは、デーヴィッドに振り回されながらも2人は友達関係になっていった。
車いすなのにデーヴィッドはバスケに詳しく、シュートもうまい。
デーヴィッドにコーチを受けたショーンも実力が上がっていく。
デーヴィッドの車いすの訳や苦悩、なぜバスケに詳しくて上手いのか?
ショーンは、デーヴィッドとの出会いによって大切なことに気づいていく。
「大切なのは失敗したシュートを次にどう決めるかだ」
外れても終わりじゃない、リバウンドだよ。 -
「大事なのはシュートして得点をかせぐことだけじゃない。「失敗したシュートを次にどうやって決めるかだ」。カナダのとある町に住むショーンと車いすに乗った転校生デーヴィッド。バスケットボールが好きな二人の物語。」
「カナダに住む中2のショーンは、昨年は不良グループに入っていてトラブル続きでした。今年は心を入れ替えて大好きなバスケットボールに打ち込もうとしていたのです。ところが車いすに乗った転校生デーヴィッドと初めて顔を合わせた時にケンカになってしまう。実はデーヴィッドは一流のバスケット選手だったのに事故で車いすの生活を送ることになってしまったのです。先生はショーンにデーヴィッドと行動するように言いました。ぶつかりあう二人ですが、いつしかバスケットボールを通して親しくなっていきます。
みんなも、友だちのやっていることが心配だけれど、どうやって手助けしたらいいかわからなくて困ってしまったことはないかな?二人は目の前の問題をどうやって乗り越えていこうとするか、呼んで応援してやってくださいね。」
(『学校司書と先生のためのすぐできるブックトーク』ミネルヴァ書房 のブックトーク実例集より p63) -
6年教科書掲載本。
ケンカの激しさは想像できないほどだけど、車椅子なら遅刻しても怒られない、むしろ同情される―そういうのって優しさじゃないのかも、と気づかせてくれる作品。
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この子たちは、お互いが必要なタイミングで出会えて本当に良かったな。
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バスケットに目覚めた小三の息子が欲しいと言うので買った1冊。案の定まだ小三には早すぎたようで、一足先に読んでみました。
久しぶりに読む児童向けの小説は、新鮮でなかなか楽しませてくれました。友人、勉強、スポーツ、異性etc様々なことを経験し、楽しみ笑い、考え悩み、悲しみ涙し、成長していくのですよね。懐かしい気持ちになりました。 -
8年生(中学2年生)のショーンは、トラブル起こさないようにしようと思いながら新学期を迎えた。しかし、その矢先、車椅子の転校生、ディービットとやり合ってしまう。そしてディービットの学校案内役を引き受けることに。
バスケットボール好きの二人はやがてお互いに心を開くようになるが、ディービットは時々激しい怒りにとらわれる。二人はぶつかりながらもお互いを理解する事で、前進していく。タイトルの「リバウンド」に込められたメッセージは読者に勇気を与えてくれるであろう。