はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに (福音館の単行本)
- 福音館書店 (2017年9月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834083453
作品紹介・あらすじ
著者は児童精神科医として半世紀以上も臨床に携わり、子どもたちの健やかな心の成長を願い、見守り続けてきました。「感動と意欲の源泉を育てる」「『いい子』に育てないすすめ」「子どものウソについて」「自立に必要な依存と反抗」など、乳児期から思春期までそれぞれの発達段階で、子育てをする際に心にとめておきたいことを、子どもとその家族に向き合ってきた著者が、その経験を踏まえて読者に語りかけます。
感想・レビュー・書評
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ありのままの自分を認めて信じることからはじまるのだなと思った。「親が望む子ども」に育てるのではなく、「子どもが望んでいる親」になれるように頑張りたい。
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星四つの評価は、もっと早く出会うべき本だったと思うから。
この本をすすめてくれた方に感謝!ありがとうございます!私も必ず娘にプレゼントします!
こどもの前では職業人でいないこと!にちゃんと取り組んでいきたいです。
出産と子育てこそが私を母にしたわけですが、子育てというのは非常に厄介で、みんな成功したみたいにアドバイスしてくれるけど、実はどれも正解じゃない。義理の親は私自身とは別の人間で、夫も私の子ではない。ましてや医療、福祉、学校関係者も私と違い、子の生育歴を知るのも私というフィルターを介して。情報だけが無尽蔵にあり、私は結局正解にたどり着いてないし、たどるものでもなかったと気づいてやっと楽になれたと思う。
子育ては私とそれぞれの子の、不器用な共同作業だと改めて思う。言葉が足らずに糸の渡し方をそれぞれ誤解して理解し、そっちがまちがったんだからな!と笑ったり泣いたりしながら織りすすめられている布は三枚とも商品としてはいかがなものか?と苦笑いしてしまう。だけど私自身それほど素敵な糸にそだったわけでなし、毎日ガンガン使っても大丈夫な強い布になってくれたら言うことないなーと思う。 -
子どもが育っていく過程において
どういう思考を持っているのかすごくわかりやすかった。
そして、どのように手助けしていけばいいのか
誰もが読む本だと思う。 -
読んでいて身につまされることが多々あり。
総合的に豊かで安全な国である日本になぜ、引きこもりや不登校が多いのか。
子どもにとって親は『意見する教育者ではなく、見守る保護者』でなくてはならない。
見守る保護者、難しい。口を出し、思わず誘導しそうになるけれど、性急に物事を進めるのではなく、子どもに考える時間を与え、じっくり待つ姿勢をとれるような親になりたい。
そして子どもの話を真剣に聞いてあげること。
乳幼児を持つ親は、読んでおくといいと思う。
佐々木先生の話はいつも慈愛に満ちていて、穏やかな気持ちになります。
2018/03/18 -
児童精神科の佐々木正美氏の著者。子育てをする上で「母たるもの」がいかに大事かということを知りました。子どもは、親から無条件に愛されることを感じて成長していくもの。
依存と反抗を繰り返して、自己肯定を高めて、自立していく。
早期の母親との関係で、愛着を形成していく赤ちゃん。
人は生きていくうえで「根拠のない自信」が必要ということが書かれています。根拠のない自信とは、幼い頃に母親との関係の中で、愛着が充分に続くであろうことを確信すること。これが自己肯定感につながることだと思います。
人を信じられるか、そして自分を信じられるか。
それは「根拠のない自信」を持ってないと、そ」が揺らいでしまう。
佐々木先生はあとがきで「育児の基本は、子どもがその一生をとおして、よい人間関係を持ち続けらるように育てること」と書かれています。
子どもをどんな時も愛すること。一生懸命可愛がって育てること。
簡単だけど難しい。このことを、心に留めておきたいと思いました。 -
星を6個あげたいぐらいの本!
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171130読了。
子育てのヒントになると同時に、自分の育てられ方について再度認識するきっかけになった。
昔は、親から厳しくとっちめられても、兄弟や近所の子どもたちがいて、落ち込んだ気持ちがすぐに軽くなる、自己肯定の場が多くあったのかもしれない。
でも、今は親子の関係が絶対的で閉鎖的。私も、一人っ子の母子家庭だったから、思い返すと、おおらかに育てなかったところもあったかもしれない。
今回、初めて自覚できたことは
「行為について叱り、その子を否定しない」
という教えのところ。
私は、たぶん今まで叱られてきたことは、全て自分を否定されていると受け取り続けてきたのだと思った。
なので、叱られると恐怖の記憶しか残らない。そして自己防衛のために自分の怒りが止まらない。
そんな思いは子どもにしてほしくないので、自分の育児についてよく考えることができた。
もうひとつ、
「『そんなことするのはうちの子じゃない』は言わない」
これも先のことと共通することだけど、本当に伝えたいこと以外の表現は、しつけの時にはない方がいいのかな、と思うようになった。
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本書は、こんこんと教えを説かれるような構成になっていて、はじめは具体的なエピソードが想像しづらかった。しかしそのうち、「自分だったらこうやって子どもに声をかけよう」とひとつひとつ考えられるようになった。
思春期の複雑な子どもの様子が描かれていて「わかるわかる!」と大変参考になった。
私たち現代の子に足りないもの:それは「根拠のない自信」。私自身にはあるので良かったと思う。「根拠のない自信」は、親に愛されているという自己肯定があるからだと書かれていて、しっかりしつけをするだけでなく、心から子を愛してあげたいと思った。 -
やっぱり佐々木先生の言葉は心に沁み入る。
子供には地域の同年代の子供達と近所の公園や互いの家を行き来して遊ぶ経験が必要という指摘が耳に痛い。ママ1人ではなかなか実践できないのがつらいところ。
他の子育て本には、賢い子供に育てる方法論は多々あれど多くの友人と遊ばせましょう、ママ自身の人間関係を豊かにしましょうと説いているものなんてないものね、家で幼児教育してる方が楽だから、ママの耳に痛いことをわざわざ説いてくれる本は流通しないんだろうなぁ。
子供達にもっと友達を増やしてあげたいなぁと切望する気持ちになった。 -
著者の子供へ向ける目線が慈愛に満ちていて、私もこんな優しい親に育てられたかったと思ってしまった。私も娘がいじめられた時は、学校に行かせることよりも一番に娘のことを守らなくてはと感じた。
誰もが安心して子供を持とうと思えるように、子供を取り巻く大人がこんな風に温かい人たちばかりであれば良いと思った。 -
おじいちゃんの自慢かとも思ったけど、まぁ大事なことが書かれてるんだろうなぁ