水曜日は働かない

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834253603

作品紹介・あらすじ

水曜日が休みになると1年365日がすべて休日に隣接するーーその真実に気づいた「僕」は「急ぎすぎ」で「がんばりすぎ」なこの国の人々に提案する。「水曜日は働かない」べきなのだと。毎週水曜日を「自分を大切にするための時間」に充てることにした著者の日常を綴った、笑えてそして思わず考えさられるエッセイ集。

働かない、飲み会に参加しない等、何かを「する」でなく、「しない」ことから見えてくる幸福論、第一部「水曜日は働かない」(全13篇)。批評家として「テラスハウス」「大豆田とわ子と三人の元夫」「ジョーカー」「花束みたいな恋をした」等近年の作品を論じた第二部「2020年代の想像力」(全8篇)。チームラボの猪子寿之や、香港の政治運動家である周庭との交流などを綴った第三部「水曜日も働く人たち」(全8篇)を含んだ全29篇。

宇野常寛(うのつねひろ)
1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。著書に『ゼロ年代の想像力』、『リトル・ピープルの時代』、『日本文化の論点』、『母性のディストピア』、『若い読者のためのサブカルチャー論講義録』、『遅いインターネット』など、共著に石破茂との対談『こんな日本をつくりたい』、『静かなる革命へのブループリント――この国の未来をつくる七つの対話』などがある。立教大学社会学部兼任講師。

目次
第1部 水曜日は働かない
第1話 水曜日は働かない
第2話 あの森にカブトムシはまだいない
第3話 マラソン大会は必要ない
第4話 僕たちに酒は必要ない
第5話 そもそも家から出ていない
第6話 実は免許を持っていない
第7話 食べるチャンスは逃さない
第8話 同じものしか食べていない
第9話 汚辱にまみれて生きられない
第10話 実は免許を持っていない2
第11話 実は免許を持っていない3
第12話 オリンピックに間に合わない
最終話 水曜日も働かない

第2部 2020年代の想像力
第1回 窓ぎわにトットちゃんはもういない
第2回 テラスハウスは終わらない
第3回 誰かと一緒に生きられない
第4回 この世界にジョーカーはもういない
第5回 この国に「寅さん」はもういない
第6回 僕たちにエヴァンゲリオンは必要ない
第7回 「花束みたいな恋」はしない
第8回 オリンピックで走れない

第3部 水曜日も働く人たち
第1回 周庭のこと
第2回 21世紀の死神博士たち
第3回 議論は〈ゲーム〉であってはいけない
第4回 「遅いインターネット」最大の危機
第5回 「書くこと」から「読むこと」へさかのぼる
第6回 「書く」という「暮らし」を学ぶ
第7回 これからの京都の話をしよう
第8回 猪子寿之と「人類を前に進めたい」

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、水曜日は働かないことを実践した著者とT氏。365日どれもが休日と隣接することになるという考え方、オンとオフ、昼と夜の境界をなくすことになる。その他のエッセイも面白い。観光でないゆっくりとした時間の流れ、京都の魅力を伝えるおすすめの「左京区男子休日」、読んでみたいな。
    204冊目読了。

  • はるさんが題名を絶賛していた本

  • この方の本は初めて読んだ。
    確かに、水曜日と土日休みだとどの平日も休日と隣り合わせになるんだ。私たちはあまりにも休まないことに慣れてしまってるんだなぁ。
    張りつめた糸は切れやすいって話や、内面と向き合わないとどんなに外に向かっても何も掴めない話は納得。

  • ミニカーの応募券をもらうため、免許が無いのにディーラーに行き、店員と妄想で会話する場面が面白かった。

  • 某図書館で見つけて、タイトルと装丁に惹かれて読んでみた。もはや何曜日にも働かなくなった私ではあるけど、やっぱ物書きは憧れるよなー。まぁ書きたいこともないからしょうがない。最初の方はエッセイっぽくて読みやすかったし、面白かったけ。街を走るのは楽しそうと思ったし、軽井沢も行きたくなったし、ミニカーもらいにディーラーに行った話は特に面白かった。でも、段々批評というか評論になってきて、まぁそれが本職なんだろうけど、難しかった。大豆田とわ子のドラマはこれから見るつもりだから、読まない方が良かったかも。

  • 登録番号:1027262、請求記号:914.6/U77

  • なぜこの題名だったのだろう。映画から見る監督の批評は面白かった。

  • 第2部は、これまで知っていた評論家としての宇野常寛の世界。それをはさむ第1・3部は、朝井リョウみたいな日常生活を説き直すようなPart。もちろん、第1・3部も、時代を深く捉え直している。
     タイトルに限らず、本当にそうなのかを問いかけてくる一冊。コロナ禍やカレンダーの休日にまどわされず、そんな風に生活していることは意味はと考えるための本。

  • 一昔前に流行ったスローライフかなと思いました。食べ物が違いすぎますが…

  • 図書館で借りて、気になるタイトルのところだけ読みした。
    テラスハウス、大豆田とわ子、花束みたいな恋をしたに感する見解、楽しめました。

    エヴァのくだりで地元宇部市のことが書いてあったのがちょっと嬉しかったり。

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著者プロフィール

1978年生まれ。評論家。批評誌「PLANETS」「モノノメ」編集長。主著に『ゼロ年代の想像力』『母性のディストピア』(早川書房刊)、『リトル・ピープルの時代』『遅いインターネット』『水曜日は働かない』『砂漠と異人たち』。

「2023年 『2020年代のまちづくり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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