「孫子の兵法」がわかる本: 「駆け引き」「段取り」「競争」……に圧倒的に強くなる! (単行本)
- 三笠書房 (2017年5月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784837926863
作品紹介・あらすじ
時代を超えて成功者たちに読み継がれ、
今なお絶大な影響力を持つ名著!
この世界最高の「人生戦略の書」をどう読むか!
◆「長期戦」は絶対にしてはならない
◆致命的な痛手をこうむって勝つより、余力を残して負けよ
◆“逃げるが勝ち”――逆転勝利をつかむための兵法
◆「がむしゃらに頑張る」のは計画に無理があるからだ
◆「だます」のはまったく卑怯なことではない
◆自分が必死になるな、部下を必死にさせよ ……etc.
ある意味で、人生もまた戦いである。
深手を負ったり、苦境に突き落とされることもあるはずである。
そんな苦境をどう乗り切るか。
『孫子』を読むことによって、
いくつもの貴重なヒントをくみとることができるに違いない。
――著者
感想・レビュー・書評
-
【学び】
・優秀なマネジャーはメンバーに無理に頑張らせない
└ 誰がやっても勝てるような無理ない戦略を立てる
勝てる組織の3条件
1. 優秀人材の誘致
2. 人材育成
3. バックアップ(休暇など)の確保
・基礎は経験から学べ、コンサルでは学べない
→先人の失敗から学ぶ姿勢も大事
◎失敗体験は誰にでも応用できる再現性を持つ
└成功体験は偶然や、その人ならではの強みが発揮された可能性があるから
・「アメ」と「ムチ」の使い分け
- 自信ないリーダーほど甘やかす
→「ムチ」で引き締め、「アメ」でフォローアップ
・感情を表に出さず、謙虚でいること
└感情は人の判断を狂わせる
└出鼻を挫かれぬよう、常に下から好機を伺う
【NA】
・できなくてもメンバーのせいにしない
└組織体制・戦略のどこが悪かったのか振り返り、改善
・週1回はメンバーで共に休暇を過ごす
└温泉がベスト
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まさにタイトルどおり、孫氏の兵法がわかりやすく書かれた1冊。
中国の2,500年前に書かれた書物であるものの、単純明快なシンプルな論理であり、現代に通ずるものがある、現代のビジネスだとこう置き換えられるーーとわかりやすく示されている本で面白かった。
全然詳しくなかったので、すべてが初耳で面白かった。
兵法というくらいだから、戦術が細かく仔細に記述されているのかと思い込んでいた。違う。戦いにおける原理原則、戦略である。
簡単にまとめてしまうと、『戦わずして勝つ、勝算なきは戦わず』ということ。この本は中国と日本を対比で記載しているが、なるほど、と思ってしまう。日本人はどうやら逃げる、戦わない、ということを潔くないこととして認識しがちである。正々堂々と一枚岩で愚直に、がむしゃらに闘う…それが良かれとしているが、そうではない。中国の兵法のなんと合理的なことか。
戦略も柔軟に変更すること、それはまさしく水の如く。柔軟性というシンプルなことが難しい。このほかにもシンプルだけれども、実効が難しいことが、兵法の原理原則として挙げられている。
中国ならではの国民性がゆえに、智将が現れた、ということを感じるエピソードもいっぱいで、実に面白かった。