なりそこない (f‐Clan文庫)

著者 :
  • 三笠書房
3.30
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本棚登録 : 200
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837936046

感想・レビュー・書評

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  • 5歳刻みで違う年齢の、タイプの違う男性たち(と犬と赤ちゃん)によるミステリー。わりと語り口が淡々としていてさらっと読めると思います。

  • なんかこう、成長譚みたいな、感じなんですけど、その新しく前向きに気持ちを切り替える部分に力行きすぎちゃって、物語の魅力が薄いかな~という印象。

  • 三行広告の『別荘貸します』に惹かれた男5人の物語。

    〈あらすじ〉
    田舎の山中にあるコテージに集まった見知らぬ男5人。
    そこには赤ん坊がいました。でも誰もその赤ん坊は知らないという。
    そのうち5人の誰かが赤ん坊誘拐犯じゃないかと疑いだし
    コテージから街に戻るバスもなくなったので
    そのまま5人は一晩共に過ごすことになりました。
    本名も名乗らず年齢からそれぞれアダ名で呼び合うことに。

    ミレイ・・・料理上手
    ヨソジ・・・将棋のプロ棋士を挫折
    シオ・・・妻に逃げられる
    サンゴ・・・小説家
    ニコ・・・ドッグトレーナー

    みんなが赤ん坊相手にてんやわんや。
    そんな中、それぞれが自身のなりそこないぶりを告白し
    そして夜が明けたとき、赤ん坊の謎が判明する。


    <感想>
    いつも通りの心温まる感じで良かったけど、期待しすぎたせいか内容が薄く感じた。
    根本的に誰が赤ん坊を誘拐したか?っていう発想に行き着くこと自体が理解出来なかったのであまり入り込めなかった。

  • 休暇を過ごすために借りた山中のコテージに、4人の男と、犬と赤ん坊がいて。

    登場人物と名前が一致しにくく、中盤を過ぎるまで読みにくかった。フツーに現代小説なのが珍しい。
    「僕等は皆、なりそこないだ」に、腑に落ちたというか、書きたかったことが伝わってきた。

  • 最近の薬屋シリーズが理解しにくくて、正直期待していなかった。
    と思っていたら、読みやすくて面白かった。
    それぞれの人物からの視点があったらよかったかも。

  • コテージに5人プラス赤ちゃんプラス犬
    5人の中に赤ちゃんを誘拐した犯人がいるかもしれない

    強すぎて自分を曲げられないニコ
    天才故の孤独を感じるミレイ
    夢を叶えてもそれでもまだ走り続けるしかないサンゴ
    何も考えていないわけじゃないのに、不運は笑い飛ばすことの寛容さを選んだシオ
    安定と引き換えに家庭で信頼を失ったヨソジ

    停電中、互いに顔が見えないからこそ言えた苦しい本音

  • 一軒家のコテージを独り占め、と思ったら、見知らぬ他の四人と犬と赤ん坊…どんな展開になるんだろう、という序盤。謎解きよりも、それぞれが歩んできた人生の違いとそれぞれの悩みとコンプレックスと向き合うほうがメインだったのかなぁ。
    解かれてみれば、えぇ、それは気付くだろう……とかとか。

  • すっごく高里先生らしいお話だと思った。

  • わーー! と自分も叫びたくなりました(笑) 後半からは止まらず一気に読んでしまいました。自分で推理できた謎と、そうだったのかー!という謎と両方あるのが楽しいですね。
    ところで、作中のものすごく美味しそうなバームクーヘンはどこで買えるのでしょうか。チーズのおつまみも実践してみたいです。

  • 皆なりそこないの大人たち。完璧人間ばっかりじゃないのが当たり前で、どこかが欠けた「なりそこない」こそ、本当の大人の姿。

    分類はミステリーでいいのかな。性格も年齢もバラバラな五人が一堂に会して繰り広げる、ちょっとドタバタな誘拐犯探しはあっけない結末で終わった。ミステリーの部分は若干物足りなかったけど、「少年少女向け小説」としてはおもしろかった。 

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著者プロフィール

茨城県出身。芝浦工業大学工学部機械工学科卒業。1999年『銀の檻を溶かして』で第11回メフィスト賞を受賞しデビュー。著作に、デビュー作を始めとする「薬屋探偵」シリーズ、「ドルチェ・ヴィスタ」シリーズ、「フェンネル大陸」シリーズ(以上、講談社)などがある。2019年5月に「うちの執事が言うことには」が映画化された。

「2023年 『雨宮兄弟の骨董事件簿 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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