9の扉 リレー短編集

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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838720040

感想・レビュー・書評

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  • 前の作家さんが次に執筆する作家さんとテーマを指定する特殊な試みのリレー小説。実力派推理小説家さんたちが名を連ねる(といいつつ、ほとんどの方は読んだことがありません・汗)とのことで、新たな読書のとっかかりになればと読んでみました。

    豪華作家陣はこちら。
    収録:『くしゅん』北村薫→『まよい猫』法月綸太郎→『キラキラコウモリ』殊能将之→『ブラックジョーク』鳥飼否宇→『バッド・テイスト』麻耶雄嵩→『依存のお茶会』竹本健治→『帳尻』貫井徳郎→『母ちゃん、おれだよ、おれおれ』歌野晶午→『さくら日和』辻村深月。

    前の作家さんのネタを引っ張ったり、まさかの続編を書いてみたり、一番最後の辻村深月が実は一番頭の北村薫に帰ってきたり、作家さんたちの遊び心があふれる作品でした。
    みなさん、前の作品、テーマを踏まえていかにひねってやろうかという心意気が素敵でした。
    貫井徳郎から歌野晶午の重たいリレーが、辻村深月の軽やかな作品で救われる読者の気持ちなんかも、「分かって書いてるんだろうなあ」と思わされます。うまいこと掌で転がされています。

    ただし、一人一人の作品が短く、かつ遊び心満載で文体などがよくわからなかったので、新たに読みたい作家さんを探すのには不適でした・・・orz

  • おもしろかった!
    辻村さん目当てで読んでみたけど大当りでした。

    見たことある名前に
    どきりとしたり、

    思いもかけず
    終わったと思っていた話の
    続きが読めてしまったり、

    あ、この人たちは
    もしかしてさっきの…
    なんてのもあったり。

    さいごのあとがきまで
    たのしませていただきました。

  • 執筆者が次の執筆者を指名し、お題を手渡すリレー形式の小説。
    一話一話見たらそんなに抜きん出て面白いものはなかったけど、一冊通して読むと、遊び心満載であとがきまで丸ごと楽しめる一冊でした。各自フォントが異なっているのも作家さんの指定なのでしょうか。それぞれお題の料理の仕方も様々で、あとがきでは作家同士の繋がりが見られて面白かった。
    特に鳥飼→麻耶の流れがよかった。麻耶さんの最後の黒っぷりがたまりません。さすがです!

  • 歌野さん以外は初めての作家さんばかり。
    麻耶さんと辻村さんのがよかったなあ。
    最後の辻村さんから最初の北村さんへの流れがすき。
    辻村さんうまい!

  • リレーとしての結びつきが弱いのが物足りないが、遊び心が楽しいし、作家陣も豪華。

  • 9人の連作。所々にそれぞれのはなしのキャラが出てきて面白い。玄人ばっかでかっこもつけすぎないのがいい。

  • 豪華な豪華なリレー短編集。
    前にあるお話をちょっとひねったり、テーマを出したり、
    それに応える著者さんたちもすごいなぁ!!
    と感嘆なのでした。

    こういう企画は、本当に面白いので
    またやってくれないかなぁ・・・。
    自分で勝手に妄想したくなります!

    特に好きだったのは辻村さんのかな。
    やはり、一番しっくり来る感じでした。
    それでも、どの作品も興味深く読めましたー。

    【7/8読了・初読・大学図書館】

  • アンソロジー。短編集。作者が次の作者へお題を1つ出して、それをもとに書くというもの。面白かった。ミステリーあり、普通の話あり。北村薫以外は面白かった。前の話の続きがあったり、名前だけ使ったり。いかにもリレーって感じ。一編一編もかなり短めで読みやすかった。

  •  辻村深月さんの作品を探してたどり着いたリレー小説。この試みが面白くて、才能のある作家さんがリレーしていくと、こんな思いがけない化学反応が起こるよという、想定外の展開。
     鳥飼先生から麻耶先生へのリレーが最高に素敵。辻村さんの作品は最初の北村先生へのリレーになっていて、9つの作品でくるっと円になって終わっている。
     出されたお題の解釈のひねりやダブルミーニングなど、予想外。最後についているあとがきも裏話的でニヤリとさせられる。

  • 9人の作家さん達がつないだ9つのリレー形式の短編集(*^。^*)
    リレー形式やけど1つ1つの話が独立してて次の作家さんを指名してお題を出して次の作家さんが、そのお題に沿った話を書いていく形式。
    中には、お題に沿いながらも他の作家さんの話の続きを書いてる作家さんもいたり(笑)
    ナカナカ、面白い1冊♪

    ☆北村薫………くしゅん
    ☆法月綸太郎………まよい猫
    ☆殊能将之………キラキラコウモリ
    ☆鳥飼否宇………ブラックジョーク
    ☆麻耶雄嵩………バッド・テイスト
    ☆竹本健治………依存のお茶会
    ☆貫井徳郎………帳尻
    ☆歌野晶午………母ちゃん、おれだよ、おれ
    ☆辻村深月………サクラ

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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