リトル・トリー

  • めるくまーる
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784839700645

作品紹介・あらすじ

美しい自然のなか、両親を亡くした5歳の少年は祖父母の愛情に包まれてインディアンのライフ・スタイルと精神性を学んでゆく。優しさと痛みとユーモアにあふれたこの物語は、きわめて素朴な語り口ながら、魂の最深部からの共感を呼び覚ましてくれる。

感想・レビュー・書評

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  • 衝撃的事実を知ってしまいました。

    著者フォレスト・カーターの自伝的な回想録と書いてあるのにもかかわらず、それは嘘でした。彼にチェロキーの祖父母はおらず、もっとひどいことに、KKK(クー・クラックス・クラン)の幹部だったのです。
    この本はチェロキーのことなどろくに調べずに書かれ、本当のチェロキー・インディアンの人たちが怒っており、アメリカでは販売禁止されているということでした。

    KKKとは…KKKとは、アメリカの白人至上主義の団体で、黒人その他の有色人種に対して差別し、暴力をふるうという秘密結社

    再読していた途中でこのことを知り、本を読むのをやめてしまいました。自伝的回想録だからこそ感動していた部分が多く、感動を再び味わいたくて再読していたのでショックでした。このことを知らなければ、間違いなく★5なのです。事実を知ってなお、だまされた!この野郎!駄本だ!と思えず、とても感動する本なのに、感動ってなんだろうなぁと複雑な心境です。
    気持ちの整理がつかないので、今は★2としました。

    また、いつか、このことを分かった上で読んでみるかもしれません。読まないかもしれません。
    ただ、わたしの好きな本が1冊減ってしまったも事実。

  • 東チェロキーの山中における著者と祖父母との生活をつづった自伝的な回想録。環境、家族の絆、人種差別、人間関係等に真摯な目を向け、シンプルで力強く描かれた小さな古典。美和ちゃんお勧めの一冊です!

  • インディアンの思想、考えは自然界の生活に根付いてる…

  • '95.1読了。

  • このおじいちゃん大好き
    そして環境は違っても
    逞しさや優しさ、こんな心持ちの
    おばあちゃんになりたい

  • 何度も読んでるけど、久しぶりにまた読んだ。
    名著!
    チェロキーの血を引く白人との混血の男の子が、両親をうしなって、純粋チェロキーの祖母と、混血だけど、アイデンティティはばりばりチェロキーの祖父と共に暮した数年の間のものがたり。

    この祖父母のように、迷いなくただしいいと思うことを実践して生活し、それを子や孫に伝えていくことができるのは、素晴らしいことだとおもう。

    何も知らない、出来ない自分を省みて、
    世代を経るごとに、生活の知恵が伝承されずに、
    生活の本質的な質が劣化してきているのでは?
    と怖くなる時がある。

    私が便利に走って掃除はルンバ、洗濯は全自動で乾燥まで、
    食べるものは宅配で家に届くので、どこからやってくるのか
    わからない、、となるとさらに私の子供世代には
    生活力が失われた状態にしてしまうのでは?

    おじいちゃんがこの生活をみたら、
    そんな生活、何のためにしてるのか?って真顔でいわれそうだなー。

  • ネイティブアメリカンの少年の話。感動しました。

  • 現代人よ!母なる大地の声を聞け!
    チェロキー族の
    おじいちゃんは
    字を読めなくても真実(ほんとうのこと)を知ってる。
    おばあちゃんは
    何でも作れる。正しいことを教える。
    (新潟の弘美ねえさんより)

  • 昔、とある女が私にくれた本。
    その女はほどなくして私の前から姿を消したが、彼女が与えてきたもののなかで美しいものっていったらこの本くらいだ。
    小さい頃に読んだせいか、刷り込みのように色々と残っている。
    『人は理解できないものを愛することはできない』とか。
    『いいものは愛する人に与える』とか。
    自然は生きていて、なにひとつとしてものを思わない生き物はないとか。
    ネイティブインディアンの考えは、日本のアニミズム的なところと被る部分もあり、共感できる部分も多々あると思う。

    ちいさな時にこの本を読めてよかった。
    まあこの本を読んだせいで、私はいま大学内を裸足で歩き回る変人になっているのだけど。

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著者プロフィール

1925年、アメリカのアラバマ州に生まれる。遠くチェロキー・インディアンの血を引き、それを誇りにした。作家として出発したのは48歳。第一作の『テキサスへ』はクリント・イーストウッド監督・主演により映画化された。『リトル・トリー』は、彼の心の原郷であったインディアンの世界を、少年のみずみずしい感覚に託してうたいあげた作品。リトル・トリーは祖父から授けられた著者のインディアン・ネーム。わずか四つの作品を残し、1979年54歳で急死。

「2001年 『リトル・トリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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