スクラム現場ガイド -スクラムを始めてみたけどうまくいかない時に読む本-

著者 : Mitch Lacey 安井力 近藤寛喜 原田騎郎

• マイナビ出版 (2016年2月27日発売)

作品紹介・あらすじ

(この本は『The Scrum Field Guide: Practical Advice for Your First Year』の翻訳本です)

本書は、1年目にスクラムとアジャイルで『どんなことが起きるか』についての本です。筆者が、1年目のアジャイルにまつわる物語を集め、難しいポイントと、それに対するソリューションをまとめています。
(以下、著者による「まえがき」より抜粋)

スクラムやアジャイルを始めようと思っていたり、まさに始めたところだったり、1年くらいやってきて道に迷ったように感じているなら、本書はあなたのためにある。僕は公式には、新たにプロジェクトを始めて6ヶ月から18ヶ月の12ヶ月の間にいる企業が対象だとしている。

(中略)

本書は4つのパートに分かれている。

第1部「準備」ではスクラムを始めるに当たってのアドバイスと、成功に向けた準備について書いている。スクラムの導入を検討しているか、始めたばかりならばここから読むのがいい。

第2部「現場の基本」では、アジャイルのやり方を始めるとチームや組織が出会うことになる初期の障害物を、乗り越える助けとなるいくつかの項目について議論している。スクラムを実践していて、問題を抱えているなら、ここから始めるといい。

第3部「救急処置」は会社が抱える、より大きく深い問題に対応する方法をまとめている。プロジェクトへ要員追加するやり方や、機能不全になったデイリースタンドアップの直し方などだ。ここで紹介する状況は、あなたが最初の1年間のどこかのタイミングで遭遇するものになる。このパートではトリアージと治療によって、あなたのチームを健康に戻す方法を紹介している。

最後のパート「上級サバイバルテクニック」で取り上げる事項は、人びとがタイミングに関係なくよく悩まされているものだ。アジャイルやスクラムでのプロジェクトのコスト算出、契約の作り方、ドキュメントの書き方などだ。

あなたがまったく新たにスクラムを始めるところならば、末尾の付録で簡単に説明してる。基礎知識がないのであれば、ここで用語を学ぶといい。本書の前に、他の本でスクラムを勉強するのもいいだろう。

感想・レビュー・書評

[eichisandenさんの感想 · 2019年8月25日]

スクラムを始めて現場で遭遇するであろう問題が網羅されている。一度通読したら手元に置いておいて問題が起きた時に対象のパートを見返す使い方ができそう。

[daipresentsさんの感想 · 2016年9月19日]

逆引きスクラムみたい。「チーム最高！」みたいなのがなくてすっきり読めるので、2冊目の本としてよさげ。

[梟さんの感想 · 2021年9月29日]

スクラムを導入したときに、まさに現場でぶち当たる問題とその対処方法が紹介されている。

守破離でいうところの破や離にあたるさまざまな応用的アイデアが紹介されていて、ぜひとも取り入れたいと思った。

[tuneさんの感想 · 2019年6月23日]

スクラムを始めて少し経つと直面する現実と対処法が丁寧に、みっちりと書かれている。自分には大半が既知のことだったが、それでも説明の仕方など参考になるものが多かった。

[kazuhirosajiさんの感想 · 2018年4月2日]

ショートストーリー式でよくまとまっている。困った時に利用できるTipsが増えた気分。

[nyonboo48さんの感想 · 2017年3月25日]

分厚くて字が細かい。各セクションの「物語」もどうにもすっと入って来なくて。今はまだ読む時期ではなかったのかも。

[yohhatuさんの感想 · 2016年3月26日]

スクラムで進めている方は、スクラムマスターであれ、プロダクトオーナーであれ、開発チームであれ、全員は一度は読むと良い

著者プロフィール

アジャイルの実践者でありコンサルタント。Mitch Lacey & Associates, Inc. の創立者。アジャイルの原則とプラクティス、スクラムやエクストリームプログラミングを企業が適用し、効率改善を実現する支援を得意としている。

「2016年 『スクラム現場ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」