舞姫 テレプシコーラ 10 (MFコミックス)

著者 :
  • KADOKAWA(メディアファクトリー)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840116619

感想・レビュー・書評

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  • 六花・中学2年生。第一部・完。

  • 千花ちゃんは、バレリーナに戻れるか、
    それとも新たな道に進むか。
    そのどちらかを期待してワクワク突入した第10巻でしたが、最悪の結果に…。

    その前に第三巻を最後に行方不明になった空美ちゃんですが、
    彼女の父は無職DV飲んだくれて生活保護を受けている。
    母のパートではやっていけず、空美ちゃんは児童ポルノのモデルをやります。
    母曰く「本番以外はOK」というもの。
    体に鎖まいたり。

    一方の千花ちゃん六花ちゃん姉妹は公務員の父とバレエ教師の母のもと、何不自由なく暮らします。
    バレエが上手なのはもちろん、二人とも中学から私立、留学にそなえて英語の塾にいったり。
    父方の祖母はお茶の先生、母方の祖父は妻を亡くしてすぐ若い優しい女性と再婚。

    同じ年頃でありながら、生まれた家庭がちがうとこんなにも格差が。

    でも第10巻で、
    「千花ちゃんと六花ちゃんのお母さんも実は毒親だったのだ」
    と、私たち読者は知ることになります。

    千花ちゃんにバレリーナ以外の道を選ばせない。
    そのお母さんの気持ちが、千花ちゃんを自殺に追い込んでしまったのですね。

    これはただのバレエ漫画というより、
    世の親たちに警鐘を鳴らすことを目的とした作品だったのではないでしょうか。

    また、脚のケガがもとで命を絶った千花ちゃんと対照的なのが、空美ちゃんの伯母、美智子さん。
    父の年の離れた姉である彼女は、「幻のプリマ」「早すぎた天才」当時奇跡的ともいえる優れたバレリーナでしたが、海外に行って大きなケガをして帰国。
    その後姪の空美ちゃんに指導をするのですが、
    頭がおかしい車いすのおばあさんとして長生きしています。
    ただし空美ちゃんへのバレエの指導だけは素晴らしい。

    千花ちゃんも美智子さんも足のケガにより挫折をしたわけですが、
    こういうことはどんな世界でもありうることでしょう。
    自分だったら…考えさせられます。

  • せっかく素晴らしいストーリーをじっくり丁寧に書いていたのに、なんでこうなるのかな。悲しいわ。

  • 予想していたこととはいえ、悲しいお話である。

  • 小さい子の悪意がとても怖い・・・
    主人公はとても強いな
    才能豊かな姉と、恐怖の祖母を持つ転校生やら個性的なキャラが目白押し
    毒度:★★

  • 何度となく10巻を読んでは涙を流します。思い出しても泣けてくる…。

  • 最初に読んだ時は千花のシーンがリアル過ぎてショックで頭が真っ白だった。自分の体験とあまりにかぶる部分が多過ぎて…。
    ようやく冷静に読めるようになったけど、やっぱりすごいな、山岸涼子って…。

  • 、さはうみ

  • まさかの展開に少々ショックを隠しきれなかったりする。

  • なんかもう…山岸凉子こえぇ、と思った
    千花ちゃん(´;ω;`)

    10巻まで読んでから1巻に戻ると絵の濃さがなんか違うなぁと思う

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著者プロフィール

山岸凉子(やまぎし・りょうこ)
1947年北海道生まれ。69年デビュー後に上京。作品は、東西の神話、バレエ、ホラーなど幅広く、代表作に「アラベスク」「日出処の天子」「テレプシコーラ/舞姫」など。

「2021年 『楠勝平コレクション 山岸凉子と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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