- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840123648
作品紹介・あらすじ
杉浦弥代子は、かつてアイドルになることを夢見ていた32歳のOL。叶わぬ夢を忘れかけていたある日、渋谷でアイドルグループ"原宿ガールズ"のスカウトに声をかけられる。外見が幼く見える弥代子を高校生に見間違えて声をかけてきたのだ。夢が再燃した弥代子は、年齢を誤魔化したままオーディションに挑み、合格してしまう原宿ガールズの一員としての日々が始まるが、果たして彼女は…。
感想・レビュー・書評
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自分がここまで来られた秘けつもわからないように、いいことへのたどり着き方はいつも思い出せない。悪いことへの進み方はいくつでも思いつくのに。
(P.192)
特にアイドルになった女の子は、残酷なものを目にしてしまった人間と同じくらい、知らず知らずのうちに人生も本人もかわってしまう。その生け贄感が魅力なんですよ。
(P.240)
「いや、最高のほめ言葉のつもりなんですけど? 捨ててある犬は、拾われない限り、一人のものにならないからみんなのものなんです。それは、やっぱり生け贄なんですよ」
(P.241)
アイドルになることを夢見ることで生きていられた。アイドルじゃない自分の人生にどこか不安を感じることで、それ以上に素敵なことがあるんじゃないかと夢見ていられた。
(P.261)
こうなることはここにいる誰もがどこかでわかっていたのだ。でも、その誰もがそれ以上の何かを手にしたいと思っている。もっといいものがあって、もっと違う世界があって、そこに行けば自分にもわからない自分の思う何かがあるはずだと思っている。その力が今をつくっている。
(P.279)
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こういう話は大好きだし、とても細かく描かれていると思う。けど、ラストまでその細やかさがあれば…!と思わざるを得ないなぁ、惜しい!
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表紙の絵に惹かれて手に取った本。
あまり内容には期待していなかったのだけど
読み始めるとどんどん引き込まれていきました。
アイドルになっていく過程にスリルがあり
恋人に対する態度にはイラっとしつつ
でもどこかで主人公に共感してしまっている自分もいたりして
いろんな感情を引き出されてしまう不思議な本でした。
アラサー女子におすすめの本です。 -
32歳が17歳と偽ってアイドルに
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舞台の影響で興味を持つ。
私的にはいまいちスッキリせず -
さらっと読みすすめられた。17歳と間違われてモー娘。やAKBみたいなアイドルグループにスカウトされてしまう33歳の話。同じく10代の頃は心の中で「アイドルになってみたいー」って思っていたけど、さすがに33歳になってしまうと「じゃあ♪」とは言えない分別もついてる・・ってところがリアルで非常に共感できた。しかし・・17歳と偽り続けるための努力がハンパなく、あと、体力の面などで17歳とは絶対に違う・・って知ってるだけに、現代のおとぎ話やねえ・・と思ってしまった。エンターテイメント小説としてはかなり面白い。「チェリー」と聞いて、「うる星やつら」の坊さん(錯乱坊)が先に出てくる、というところが声をあげて笑ってしまった。そりゃ、呼ばれるの微妙だ。
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はちゃめちゃな展開
でもちょっと暗いところもあって
男の人が読んでも面白いと思います。
著者のプロフィールを全部読み終えてから
読んだのでとても面白かった。