いや~やはり木々津克久先生の作品はいいですなぁ~。
ファンはもちろん買いですが、他にも新しい発想の漫画をご所望の方にもオススメ。
今作はアーサー・ピューティーちゃんとアタルの逃亡生活を描いた作品です。
この逃亡の経緯こそが本作の一番の見所であり最大のネタバレであります。
第1話は逃亡の経緯をうまいこと描写していて「あ、やられた!」となるわけですな。
この逆転の発想が目を惹きつけて離さない展開で作品を非常に良いスタートを切らせるのですよっと。
木々津先生の読み切り情報を嗅ぎつけて当時1話のフラッパーを購入しましたが、最初のカラーページは描きおろしですね。
購読してた人は「おっ!」となったことでしょう、素敵な贈り物やで。
今作品は現時点では毎回旧友や仲間に出会ったり訪ねたりするんだけど
このキャラたちがなかなかいい。
思考方法が読者からすると異常なんだよね。
ほとんどの人間が怪物になってしまったこの作品では普通なのかもしれないけど。
けどそういうことじゃない。
説明したくてもできなくてもどかしいよ。
巻末にフランケン・ふらんの各話の作者一言にあたるものがあるんだけど
これがアーサーちゃんの回顧録という体で書き出されてるのがいいねぇ!
以下ネタバレ---------------------------------------
結局、この漫画は怪物が怪物化した人類に復讐される世界、というのが第1話の最大のネタバレであり作品全体を通した仕掛けなんだよね。
なので、主人公は間違いなく怪物である。
そして人類は怪物からみれば怪物になったわけなんです。
毎回の新キャラの魅力を語るにはまず、この前提を抜きでというのが僕には難しいのでもどかしいのです。
そして読者は主人公の目から漫画の世界を覗くわけだけど、
主人公であるアーサーたちは僕らからしたら思考が異常でいてそれが実に面白い。
神様が暗黒神様~だったり、くじら肉ネタやら映画ネタやら皮肉やら相変わらずの木々津節でござった。
フィボナッチちゃんは高確率で女の子と思うけど。
おにんにんがあってもそれはそれでいい!
なんという素敵キャラだ…
これからも活躍することは間違いないだろう。
アタルのことが好きっていうのがなんかいいよね。
アーサーもちょっとだけ嫉妬してるとことかかわいい。
自分のこと箱入りって自覚してるところとかアーサーも魅力いっぱいです。