- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840142090
感想・レビュー・書評
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若い本だった(笑)考えてみたら中学生だもんね。
まさに、うちの子達ド真ん中じゃん!
いろんなことが低年齢化されているようですが
人は人、自分は自分、と割り切るには生きにくい年代かもしれませんね。
中学生時代なんて片想いが生活のすべてだったような気がしますが(笑)
だれかを「想う」ってステキなことだと思う。
関心がなきゃできないものね。
想いは人をキラキラさせますね。
たとえ嫉妬だとしても。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中学2年生と言えば個人差はあるけれど、小学生の幼さが取れはじめ色気づき始める年頃。親を呼び捨てにしてみたり、いわゆる反抗期の始まり。そして、世の中に「中二病」という言葉があるとおり、ともすると自意識が発露が誤った方向に向かって、後々後悔するような突飛な行動に出る年頃でもある。
男女共学の公立中学校の2年2組を舞台に、恋に目覚め始めたクラスメイト同士の人間相関図が20もの話で展開される。
あたかもチェイン・ストーリーのように、次から次へと登場する生徒たち。目立ちたがり屋のひょうきん者、クラスのアイドルめいた可愛い子ちゃん、そして日陰者の目立たぬ生徒まで、それぞれの屈折した心理と他人にはいえないホンネを赤裸々に描き出す。
現役中学生はきっと「わかる、わかる」とうなずくだろうし、ちょっと前まで現役だった高校生は「青いよね」とけなすかもしれない。
私のような保護者世代以上は、今はこんなにマセてるんだと驚くばかり。でも、人間の心のあり方や行動の裏に秘められた思いなんて中2時代からあまり変わらないんだとも思い、この本を手に取って大人になる練習中のみんなにエールを送りたくなる。 -
2012/03/05読了
中学時代を思い返しながら読みました…。うー…。
まず読み始めるのに勇気が要った。でも読んでよかったよ。胸の奥がキリキリキューっと締め付けられる。
読了前からこうなるとは予想できてたんですけどね。
中学生、二年生、何でも全力だった。全力で恋をしていた頃青春真っ只中の頃。登場人物たちの思いが丸々わかってしまうから余計に切ない。
片思いして、告白して、泣いて、怒って、時には思いを封じ込め、時には口を滑らせたりなんかして。14歳のそんな少年少女にかつての自身を重ねてみたり。
すごくむず痒い。でも甘酸っぱい、そんな感覚を味わう。
ちょうどこの頃に私もこの20人の少年少女と同じような感情でいたことがある。小学生の「好き」とも、高校生の「好き」とも全然違うこの時しか味わえない、一生で一度きりの感情だったろう。
知っているからこそ切ないし胸に来るものがあるんだと思う。
少しネタバレになりますよ。
ええと、作中で個人的に一番「うぎーっ!」ってなったのが、『武田陽介』恋をする馬鹿正直な男の子!そのもって感じだし、佐原のことを感じ取ってしまってからの彼がもう…。なんというか、中学二年生らしい小さな二つの恋心が、可愛くて脆くて切ないのだ。
抽象的な表現にしかならない、できない。それ位書き表すのが難しい作品です。でもこれまでに一度でも、全てを賭けてもいいと思えた恋をしたことがある人は絶対に読むべきだと思う。
これだから豊島ミホ女史は素晴らしいんですよ。 -
中学生の不器用な恋を、透明な筆致で描く青春群像劇。一人に割かれる頁は少ないが、他者の視点からの描写により、人物の内面と外面を描くことに成功している。偏愛したい一冊!
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この感じ。まさに初恋を思い返す。わくわくドキドキ。イライラはらはら。一喜一憂の日々。まだ大人じゃないけど、もう子どもじゃない。あの頃が甦る。大人になってから読むことで、さらに趣が増す作品だと思う。クラスみんなの色んな視点から、いま学ぶ事がある。
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本来あるはずの、クラス人数分の恋がうまくちりばめられて、それぞれの中身もピリリとおもしろかった。
恋や性にがっぷり四つ、っていうのにはまだ距離がある、中学生って感じが出てて好感持てた。
ただ細切れに読んだからか、最後の一編がしっくりこなかったというか、よくわからなかった。また後で読んでみよう。 -
同じクラス20人の話しを20編に。中学生の友人(恋人や片思い)に寄せる想いは、こんなに複雑だったっけ・・と自分のその当時と重ね合わせました。
巻末の相関図がとっても助かります。お互いの気持ち、わかっていそうで通じない、反対にばれたくないのに気付かれてしまう。そんなままならない関係がういういしいです。 -
蒼くて胸きゅんでしたわ。