死者のための音楽 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840143288

作品紹介・あらすじ

教えたこともない経を唱え、行ったこともない土地を語る息子。古い井戸の底に住む謎の美女。すべてを黄金に変える廃液をたれ流す工場。身元不明の少女に弟子入りされた仏師。山に住む鬼におびえて暮らす人々。父を亡くした少女と、人が頭に思い浮かべた物を持ってくる奇妙な巨鳥。生まれつき耳の悪い母が魅せられた、死の間際に聞こえる美しい音楽。親と子の絆を描いた、懐かしくも幽幻な山白朝子の怪談7篇。

感想・レビュー・書評

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  • 乙一さんの別名義。
    「死」にまつわる7編の短編集。

    各話ごとに時代設定は様々だったけど、どこか懐かしい昔ばなしを読んでる様だった。
    薄気味悪さもあるけど、どちらかと言うと物悲しいお話が多かったな〜。
    どれも普通に良かったけど、「鳥とファフロッキーズ現象について」が一番好きでした。
    乙一さん、ほんとに多才!!

    • mihiroさん
      1Qさん、こんにちは(≧∀≦)
      私の頭が〜とどちらから読もうか悩んで、こっちからいってみました!
      なんだか昔話の怪談みたいで面白かったですよ...
      1Qさん、こんにちは(≧∀≦)
      私の頭が〜とどちらから読もうか悩んで、こっちからいってみました!
      なんだか昔話の怪談みたいで面白かったですよ〜!
      図書館ないんですね(>_<)
      おーい図書館!!残念ですね〜〜(TT)
      2023/05/11
    • 1Q84O1さん
      ほんと、おーい図書館ですよw
      うちの図書館にある山白さんは読んでしまったので、またまた乙一さんかまだ未読の中田さんに行きたいと思います!
      私...
      ほんと、おーい図書館ですよw
      うちの図書館にある山白さんは読んでしまったので、またまた乙一さんかまだ未読の中田さんに行きたいと思います!
      私の頭が〜も良かったのでmihiroさんも楽しんでくださいね♪
      2023/05/11
    • mihiroさん
      ね〜(T . T)でも乙一作品まだまだありますもんね〜笑
      中田さん名義は私も全然なので、レビュー楽しみにしてます〜笑
      「私の頭が〜」は図書館...
      ね〜(T . T)でも乙一作品まだまだありますもんね〜笑
      中田さん名義は私も全然なので、レビュー楽しみにしてます〜笑
      「私の頭が〜」は図書館本落ち着いたら読みたいな♡♡
      2023/05/12
  • 下田ひかり個展 ”神さまの死んだ国で”

    ”この国は、この世界は、既に神さまなどいなかったのだ。
    それに気がついてもなお、私たちは気がつかないふりを続けるし、何も見なかったことにするし、そもそも気がついたという事実を忘れようとする。
    現実は無かった事にされ、日常という幻想は続いていく。
    本当は何が死んだのだろう。甘い幻想の中で、私たちは何を見つめなければならないのだろう。
    みんな本当は、それを知っている。”

    ポートレイトを中心とした新作とドローイングに加え、3月にヴァニラ画廊様で展示した200号の「どこかも知らない世界の今日」の展示も行います。
    また、椎津直紀さんとのサウンドコラボレーションも行われます。
    レセプションパーティーが12月15日(土)17:00~20:00まで開催されます。何方様も無料でご参加頂けます。
    どうぞご高覧下さい。

    【期間】2012年12月11日(火)~16日(日)
    【場所】:アートコンプレックスセンター2F ACT5 http://www.gallerycomplex.com/
    【時間】:11:00~20:00
    【レセプション】 12月15日(土)17:00~20:00 参加無料
    【企画】:KURUM’ART contemporary http://kurum-art.com/index.html

    • ratukoさん
      nyancomaruさん、こんにちわ(°ν°)下田ひかりさんの作品は、独創的で不思議な世界ですよね。私が、その中で一番好きな作品は、200号...
      nyancomaruさん、こんにちわ(°ν°)下田ひかりさんの作品は、独創的で不思議な世界ですよね。私が、その中で一番好きな作品は、200号の『どこかも知らない世界の今日』です。目の前で見た瞬間、鳥肌が立つぐらいの衝撃を受ける作品でした。でもその作品の中にいろいろな思いが込められてる気がしました。
      2012/12/01
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「鳥肌が立つぐらいの衝撃」
      羨ましい~私もナマで観てみたい!
      「いろいろな思いが込められてる」
      pixivで拝見しましたが、心此処に在らずの...
      「鳥肌が立つぐらいの衝撃」
      羨ましい~私もナマで観てみたい!
      「いろいろな思いが込められてる」
      pixivで拝見しましたが、心此処に在らずの、明るい混沌にクラクラします。。。
      2012/12/04
  • 初めましての作家さん・・・じゃなかったぁ~(゚O゚;
    このペンネームは初ですけど・・・
    山白朝子=中田永一=まさかまさかの乙一。
    乙一さんの本は数冊しか読んでないのでデカイことは言えないが
    受けるイメージが違いすぎます。
    昔話のようであり、怪奇譚のようでもあり、幻想的でもある。
    けれど、どこかで死に触れ、魅了され、もしくは執着し
    操られるように死に向かったり追いやったり・・・
    そういえば、余韻の残り方が乙一かもしれない。
    いやぁ~やられました。

  • 現代の流行作家の中でも、一二を争うくらい好きな作家の作品集。
    怪談をテーマにした短編が7作品。
    この人の物語にはビザールと愛があふれている。

    表題作には感動した。
    川でおぼれたときや、交通事故にあったときに流れてきたこの世のものとは思えない調べ。耳が不自由なのに頭の中に流れ込んでくるこの音楽はいったい何なのか?
    この物語の中では、家族の愛と絆が死の色彩に彩られ、どこまでも美しい。
    もちろん他の作品だって甲乙つけがたい出来なのだが。

    何ゆえ変名で作品を発表するのか、その意図は不明だが、追いかける読者も大変なのだ。

  • 文章の美しさと、独特の描写は流石。
    怪談特有の怪しさ、やりきれなさ、理不尽さ、そして暖かさが揃った作品たちだと思う。
    それだけに、ミステリ要素というか現実感が時折顔をのぞかせるのが残念だったかな。私にとっての怪談には、不要な要素なので。
    お気に入りは、「黄金工場」「鬼物語」「鳥とファフロッキーズ現象について」そして「死者のための音楽」(半分以上w)

    単行本の装丁が素敵と聞いたので、縁があれば手に取りたいです。

  • 乙一の別名義短編作品集。
    親子・兄弟の「愛」を謳った作品で、特に母と娘の対話形式で描かれた、表題作でトリを飾る「死者のための音楽」は、相手を思う気持ちがストレートに伝わってきて感動しました。これだけでも一読の価値あり。
    あと、「鳥とファロッキーズ現象について」も良作です。

  • 「長い旅のはじまり」☆☆☆
    「井戸をおりる」☆☆☆☆
    「黄金工場」☆☆☆☆
    「未完の像」☆☆☆☆
    「鬼物語」☆☆☆☆
    「鳥とファフロッキーズ現象について」☆☆☆☆
    「死者のための音楽」☆☆☆☆

    昔話風に語られる短編を読んでいると、夏目漱石の『夢十夜』を思い出した。
    どの物語も美しさと怖さを併せ持った作風で、おどろおどろしいだけではない独特のホラーの世界観になっている。
    もの悲しい作品ばかりだが、後味が悪くならないのはさすが着地の上手い乙一。

    現代が舞台となっている「私の頭が正常であったなら」の方が好きではあるが、この昔話風の作品も好きだ。
    『エムブリオ奇譚』も読んでみよう。

  • 同じ人が書いた作品でも、山白朝子の名前で書いてある話が一番好き。この小説もエムブリヲ奇譚などのように切なくて、不気味な話がたくさん書かれている。この度の話は優しさを感じるものもあった。最後の名も分からぬ大きな鳥と主人公の話が特に良かった。

  • 元々乙一の本を読んで、読書が趣味になったので、別名義の山白朝子も読んでみようと思って手に取りました。

    ふわふわとした不思議な感じで、怖いだけじゃなくて切なさとか儚さも感じるような、短編集でした。
    7つのお話しが入っていて、その中でも「鳥とファフロッキーズ現象について」が好きでした!

    もう少し歳を重ねてから読み返したい1冊です。

  • 短編数編。怪談っぽいおとぎばなしのような昔話のようなもの。鳥が好き。

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著者プロフィール

怪談専門誌『幽』で鮮烈デビュー。著著に『死者のための音楽』『エムブリヲ奇譚』がある。趣味はたき火。

「2023年 『小説家と夜の境界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山白朝子の作品

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