- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840151993
作品紹介・あらすじ
冬の閉ざされた山小屋の一室で、初夏の緑が瑞々しい登山道で、山の怪は突如として牙を剥く。遺された無念の思いが、美しさに目を奪われた人々の心の隙に入り込む。登山者を異界へと導く「山」の霊気に満ちた怪異譚。
感想・レビュー・書評
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山にまつわる実話系怪談集第3弾。しかし今回は久しぶりに読んだにもかかわらず、面白いと思えるものがちょっと少なかった。怖いというより不思議な話が多めということもあるが、ネタ切れで無理やり創作したのかというつまらない話が悪い意味で目についた。もちろん時々「これは!」というものも混ざっていたのだが……この先もずっと読んでいくかは、次回作しだいだなあ。
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久しぶりに怖い話を読みたくなったので、本屋で文庫本が平積みにされていたので読む。
先に「超常現象」で虫の知らせについて読んでいたので、著者が服薬をしなかったことで臨死体験(?)をする「境界線」には興味を覚えた。 -
「山の霊異記、山岳怪談実話シリーズ」
“実話”シリーズと銘打っているという事は、収録作品全てが誰かの体験談なのだろう。
百物語のごとく淡々と語られる怪異。山が舞台の怖い話、不思議な話が二十話も続きます。
一つひとつ短いながらもオチがきちんとあって好感が持てる。飽きずに楽しめました。 -
山と怪談って親和性あるよね。
斜め後ろの怖さ。 後半になるほど真骨頂って感じで小気味よい。
豹変の山~息子 までが特に良い! -
山は怖いけど、それは
まだまだ人間の力なんて及ばない
神秘の世界が残ってるからだと思う。
絶対一人で山に行きたくはないけど、
山に登れる人ってちょっと羨ましい。
まあ最近のクソ登山客にはアレですけど! -
読んでなかったので。他図書館からお取り寄せ。
山はあの世に近い感じがするので、こういうことも多いんだろうと。そして怖いよこのシリーズ…。 -
登山やトレッキング、ハイキングすらしない私とは縁遠いかと思いきやかなり楽しく(?)読めました。
途中まですっかり著者の実体験がメインなのかと思い込んでたけど、どれも聞き集めた話だった…
怖い話ばかりではなくて、神秘的な話だったり、不思議な話だったり、ほのぼのした話だったりと様々なバリエーションがあって最後まで飽きなかった。
「呼ぶ声」「終焉の山」「鹿之牧温泉」とか怖くない系の話が好きでした。
山は日常と非日常、人工と自然、いろんなモノの境界なんだなぁ。
これを読んだからと言って山に登りたくなるようなことはありませんでした(笑)
でも山の温泉なら行きたい -
自分の体験談でなく、聞き集めた怪談集。
それはわかっていたつもりですが、書き方が一人称なので、すっかりカンチガイしてました。
どうりで、「私」だったり「俺」「僕」だったりするわけです。
「鹿乃牧温泉」「仙人の山」
人の世界が進出しつつある山でも、自然の畏れを再確認させてくれる話。
「異臭」「豹変の山」「ピッケル」「五号室」
人外の存在に触れることで、人外の世界であることを突きつけられる話。
「赤い靴」「古の道」
山じゃなくても、単純に怖い。
「呼ぶ声」「ツェルト」「終焉の山」
彼岸と此岸のあわせめの話。
水辺もそうだけど、山も虚実の境があやふやになる印象があります。水辺よりも、踏み入れた瞬間がわからない分、よりあやふやの感じが強いでしょうか。
「リフト」で迷うシーンが、その印象強いです。