奇想天外な目と光のはなし

著者 :
  • 雷鳥社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784844137849

作品紹介・あらすじ

見える世界はこんなに違う!
脳をもたないクラゲ、真っ暗な深海を漂うダイオウイカ、
首を頻繁に動かすフクロウ、ごみ袋を透視するカラス、
岩に固着すると視力を失うフジツボ、彼らはどのようにものを「見て」いる――?

心理学、光学、工学の横断領域にあたる「視覚心理学」を研究する著者が、
光や色の特性、目の仕組み、さらには世界中の動物たちの目の構造や特性についても調べ、
「これは面白い!」と思った話題を掻き集めた、知的好奇心をくすぐる一冊。

ダーウィンを困らせた「目の進化」から、動物たちの「見る・見られる」の攻防戦、
蛍光色や輪郭線が目立って見える「視覚の不思議」まで、“目から鱗”のトピックが凝縮。

・どうして目は「頭部」に「2つ」ついているの?
・動きの速い動物ほど視力が良い?
・真っ暗な深海に棲む動物にも目があるのはなぜ?
・話せない赤ちゃんの視力検査はどうやるの?
・昼間に強い光を浴びないと夜に冷えやすい?
・人間よりも色覚の多い動物は、より鮮やかな世界を見ている?
・バイオレットライトは目を良くする? ブルーライトは目を悪くする?

生物進化論、視覚心理学、光学をまたいで、
目と光が織りなす奇想天外な世界を旅してみませんか?

感想・レビュー・書評

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  • 光と動物や植物の構造の関係などとても面白い知識がたくさんあった。

  • 後半が好みだった。1番驚いたのはシロクマの毛は透明だってこと。反射で白いなんて知らなかったから驚いた。身近なことで意外な事実を知るとインパクトあるなぁ。

    2種3種の色の話で2種は夜に強くて輪郭を認識する力が強い話はヒューマニズムの回で取り扱ってる内容とかぶっていて嬉しかった。勉強したところがテストに出たような感覚。
    これは色の違いを認識するのが人より狭い人への希望になるというか価値観がひっくり変える話だから好き。もっと深掘りしてほしかった。

  • さらっと読める本。
    不思議な目の構造を持つ生き物の紹介、人間の視覚のくせなど、へぇとなることが多数書かれていた。

  • 視覚心理学の研究者による、目と光の話。思わず人に言いたくなるネタが盛りだくさんの生物進化論、視覚心理学、光学をまたいだユニークな1冊。【光を追いかけて】

  • 面白かった!人体勉強した人は視覚のメカニズムについて動物や虫のことは分からないと思うしその逆も然り。植物の光を求めて成長するメカニズムも面白かった…。また、光の物理的側面や認知心理学面にも言及されていてどの側面を知ってる人も絶対知らない部分が書かれていて範囲広く「見る・見える」について面白く読める。読み物としてとっつきやすい例が出ていて読みやすく、面白かったなぁ。
    筆者が凄くて「殻がついているのはカタツムリでついてないのはナメクジ…」とみんな知ってるよーってなる次の文にすごく専門的な文がくるところ、が癖になります。

    私は①コミュニケーションにおける視線の役割
    ②自動車運転における疲労③動体視力と臨海融合周波数④視力のいいはずの猛禽類バードストライク⑤波長⑥海洋生物と波長⑦3種類の錐体
    ⑧昆虫の視野システム は特に興味深く読みました。

  • #科学道100冊2022

    毎年恒例の企画展示「科学道100冊」に、今年新たに加わった本。

    金沢大学附属図書館所在情報
    ▼▼▼▼▼
    https://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BC14493185

  • 481-I
    閲覧

  • 文庫にしてほしいです。角川ソフィアさん!

  • chapter1:進化
    01「目」の誕生と進化
    02 複眼と単眼で捉える世界
    03 複雑なカメラ眼の成り立ち
    04 陸上の目、水中の目
    05 さまざまな機能をもった動物の目

    chapter2:見る・見られる
    01 どうして目は頭についているの?
    02 どうして目は二つあるの?
    03 コミュニケーションに長けた人間の目
    04 視野を広げるための工夫
    05 動きの速い動物ほど視力が良い?
    06 動きの遅い動物の目は退化する?
    07 わずかな色の差を見分ける目の仕組み
    08 動いているものは目立って見える

    chapter3:見えない世界
    01 紫外線を捉える動物たち
    02 人間も紫外線を感じている?
    03 赤外線を使って見えないものを見る
    04 偏光パターンで太陽の位置を知る
    05 光を追うもの、避けるもの
    06 発光しておびき寄せる
    07 真っ暗な深海に棲む動物にも目がある理由
    08 電気を使って捕食する

    chapter4:どこまで見える?
    01 人の視力はどこまで発達するの?
    02 見ている世界にだんだん慣れていく
    03 どのくらい遠くまで感じられる?
    04 どのくらいの速さで感じられる?
    05 光の量を調節する瞳孔の形
    06 何色まで見分けることができる?
    07 見えない色、感じない色

    chapter5:感じる光
    01 光を色として感じる仕組み
    02 構造が作り出す複雑な色
    03 光環境に適応する目の仕組み
    04 太陽の光が生活リズムを作る
    05 光の色や強さで体感温度が変わる
    06 光の方向で眩しさが変わる
    07 高齢になると光はどのように感じられる?
    08 光は目を良くする? 悪くする?
    09 色によって変化する味覚
    10 目を閉じたら、感じ方はどう変わる?

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著者プロフィール

芝浦工業大学教授。1956年(昭和31年)香川県生まれ。1979年早稲田大学理工学部電気工学科卒業。運輸省交通安全公害研究所などを経て、2004年より現職。博士(工学)。元照明学会副会長。専門は、視覚心理、照明環境。主な著書に、『脳にきく色 身体にきく色』(日本経済新聞出版社)、『視覚と照明』(裳華房)、『照明ハンドブック 第3版』(オーム社)などがある。

「2022年 『奇想天外な目と光のはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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