なぜ母親は娘を手にかけたのか ―居住貧困と銚子市母子心中事件

制作 : 井上 英夫  山口 一秀  荒井 新二 
  • 旬報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845114634

作品紹介・あらすじ

安心して住み続けられる住居を追われたとき、あなたはどうしますか?格差が拡大し貧困が深刻化する日本で起こった悲劇。事件の経過と背景を克明にたどり、再発を防止するための社会の在り方と制度を提言する。

感想・レビュー・書評

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  • ここ数年でもっともショッキングな事件だった。
    ので、本屋で見つけて迷わず手に取った。

    なぜ母親は娘に手をかけてしまったのか。

    千葉県の家賃減免措置がきちんととられていれば…
    明け渡し請求、強制執行前に、県が母親と面会し事情聴取をしていれば…
    保険年金課と社会福祉課とのあいだで、情報交換が行われていれば…
    生活保護申請窓口の担当者が きちんと母親の生活状況の聞き取りをしていれば…
    国の公営住宅に対する方針が 低所得者への配慮に即したものだったら…

    あの子は死なずにすんだ。


    広がる格差社会、弱者の切り捨て政策、人権がないがしろにされる風潮。

    この事件は、警告なのかもしれない。
    このままだと、私たちの国は、トンデモナイ方向に進んでいくのだと。

    http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-1337.html

  • 2014年、銚子市で公営住宅から追い出されそうになった母親が娘を手にかけた。この間、家賃の減免や生活保護にうまく繋がらずにいた。貧困と孤立を象徴する事件。市の対応や憲法論に結びつけて論じている論者が多いが、地域福祉の研究者の論文もほしかった。

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著者プロフィール

【解題】
新井章(弁護士)

「2015年 『現代日本生存権問題資料集成3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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