本を読むときに何が起きているのか  ことばとビジュアルの間、目と頭の間

制作 : 山本貴光 
  • フィルムアート社
3.42
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本棚登録 : 840
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845914524

感想・レビュー・書評

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  • 図書館の新年福袋企画で、『読書の効果』に入っていた一冊。自分一人では選べない本に出会えた。

    アメリカの名門出版社、ブックデザイナーの作者
    本を読む時、何が起きているのか、アートブックの様な中身でデザインとしてもとても美しい。
    読書中の体や心に生じる現象を観察してみよう、とする。改めて考えると良本の基準にもなりそうな…
    面白い視点を持たせてもらえた。
    アンナカレーニナを、読まなくては!


    登場人物は暗号、物語は省略により豊かになる

    文中の形容詞はフェイントであり、ムーブであり、カウンタームーブなのだ

    読書しながら見るイメージは個人的なもの…物語は変換されるべく、想像的に解釈されるべく書かれその連想的に解釈された物語は、私たちのものなのだ

    言葉が効果的なのは、読者の中に蓄積された経験の鍵を開ける可能性があるから。意味の有効性をたかめる。

  • 思考の流れを考えさせられる。

    1ページごとに簡潔に、よむことに関する事例が書かれているので、すきま時間に読むのにもぴったり。

    ページ毎のデザイン性も高いので、おもしろい。

  • 読者は、指揮者であって、オーケストラであって、
    観客である。

    この言葉に、この本の全ては要約される。

    作者が綴る楽譜のごとき、言葉たち。
    その言葉を、意味付け、繋ぎ合わせ、味わう読者。

    読書という行為は、作者と読者の共同作業であり、
    唯一無二の体験を作り上げる行為なのだ。

  • 「本を読むときに何が起きているのか」ということを視覚的に、もしくは文章として表現しようとした本のようだ。しかし、退屈だった。途中で読むのをやめた。

  • 本を読むときに心の中で何が起きているかをイラスト等を使ってビジュアルに解説する。
    見た目は厚い本だが、文章が少ないので意外なほどアッサリと読めた。本(特に小説)を読むときの視点、心の動き等をイメージで表現していて面白い試みだが、文章(というより翻訳文)がいまひとつスッキリせず、文章も細切れで、読んだ後に何が書かれていたのか思い出せなかった。アイデアは面白いけれど、本を読んだという実感が湧かない本でした。

  • 本の読み方に関する本を10冊読むと決めたからそういう本を見つけたらなるべく買うようにしてるんだけど、今もう何冊読んだか忘れちゃったな。10冊以上であれば何冊でもいいやって思ってる。この本はタイトルの通り、本を読むときに私たちの頭の中でどういう作用が起きているのかを解説している。文章を目で見て、そこに書かれている内容を把握し、イメージを頭の中に思い浮かべるときのプロセスなんて今まで意識したことがなかったけど、それを例をあげながら丁寧に紐解いてくれるのがわくわくした。しかもその解説の仕方がビジュアル満載ですごい! なんてったって著者はブックデザイナーだ。「本」を「視覚」で表現するプロがひとつひとつ丁寧にビジュアルを用意してくれたんだと思うと贅沢な本だな〜という感じがする。「図解現象学」という分野にも興味が湧いた。

    【読んだ目的・理由】本を読むときに何が起きているのか気になったから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.0
    【一番好きな表現】
    作家は経験をキュレーション(収集・整理・管理)している。世界の雑音をろ過して、その雑音の中から可能な限り純粋な信号を作る。つまり、無秩序から物語を作るのだ。作家はこの物語を本という形に収める。そして、言葉にできない何らかの方法で、読書という経験を管理している。(本文から引用)

  • 「本を読むときに何が起きているのか」このシンプルなタイトルに単純な興味を引かれ何気なく読みだしたのだが、これが1ページ開く毎に何が飛び出してくるか分からない飛び出す絵本のような一風変わった(いや初めて出会うタイプの)本で正直最初は慣れるまで大変だった笑。読むのを止めようかとさえ思ったがそれでも難しいなりに読み進めていくとふと理解出来る瞬間が訪れる、それが段々クセになる珍味のような味わいに最後はまんまとはめられた。不勉強で知らなかったが作者はアメリカでブックデザインを手がけているアートディレクターで「現代の小説の分野において、一目で誰によるデザインかが分かる、もっとも特徴的で象徴的なカバーデザイン」と評されているらしい。とても納得した。本の事をこういう風に見ても良いんだという、概念を覆される経験は松岡正剛さんを、読んだ時と同じものを感じた。思いつくままネットサーフィンのように片っ端から何でも読んでいこうとすると時々こういう出会い頭の事故みたいな経験があるから楽しい。もっともっとたくさん漂流してみよう。

  • 読書

  • さすがフィルムアート社の本は着眼点がおもしろい。
    そしてレイアウトがおもしろい。

    眺めてるだけでもおもしろい。

    こんな風に読書について考えたことがなかったので、ふむふむと勉強になりました。

  • [評価]
    −評価なし

    [感想]
    面白いくもないし、つまらなくもない内容だった。
    つまるところ自分には余り理解できなかったということだろう。
    ただ、本を読むという行為が単に文字を見ているだけではないということは理解できた。確かに自分が本を読んでいる時に地名がでると頭の中で地図を思い浮かべていた。

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