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- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846013660
感想・レビュー・書評
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日ごろ余りミステリーを読むほうではないのだが、こんなに読み終えるのに時間がかかったミステリーはかつてなかったように思う。といっても大長編なわけでもなく、ただひたすら同じところを行ったり来たりというか、袋小路に入っては後戻りしつつ別の通路に入り、また元の道に迷いこむといったような。
一寸先も見えないほど濃い霧の立ち込めた夜のロンドンで、一人の男が死体にけつまづくところから話は始まる。さて、死んだのは誰なのか。容疑者は3人だが、被害者かもしれない。なんとなく盛り上がらないまま、「えっ、あなたが解決しちゃうの?」みたいな探偵が突然現れ、なんとなく解決してしまう。
というようなミステリーだが、読後感はそんなにひどくない。珍しいミステリーを読んだな、という感じ。機会があったら独特の読後感を持つという同じ作者の『救いの死』という作品を読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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