2025年 あなたの欲望が地球を滅ぼす~「激安・便利・快適」の大きすぎる代償~ (ワニブックスPLUS新書) (ワニブックスPLUS新書 17)

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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847060120

感想・レビュー・書評

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  • この本に書かれていましたが、日本人を表現するこんな言葉がイギリスの経済紙に載ったそうです。「untaught people」現実を知らされていない人々という意味。僕ら日本人は海外からそう見られているんだなぁと、
    ちょっとしたショックとともに、ハッとする気分にもなります。なぜ日本人はそうなのかについても、この本の序盤に書かれています。

    消費の仕方で民意をあらわしていく世の中のスタイルが提示されてもいます。安さの裏側に、不当な労働を強いられている現実がないかどうか。その商品には製造するにあたってどれだけの環境負荷がかかっているか。その企業は二酸化炭素に代表されるような、オフセット、つまり、環境に負荷を与えた分を取り戻す活動をしているかどうか。そういった情報が公正に消費者に提示されて、消費者はそれらの情報を加味して商品を購入するのです。購入することで、その企業を支持し、その商品の背景を認めるのです。そうすれば自然と淘汰が起こって、環境負荷の著しい企業や労働環境の劣悪さによる低価格を実現した企業などは消えていくと思いませんか。

    勉強が大変かもしれんませんが、どうです、今回の原発事故によってみんなちょっとは放射能について勉強したのではないでしょうか。身近に危機が迫れば、少々の知識をつけるのは難しくないです。環境問題に危機を感じないのは、「現実を知らされていないから」かもしれない。本書を手に取ることによって、いくつかの現実を知ることができますよ。

  • 「2014年 インターンシップ学生のオススメ本」

    http://opac.lib.tokushima-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?materialid=210000314

  • 二酸化炭素が温暖化に直接関与しているのかどうかは別として(嘘だという説もあるから)、今現在起こっている地球の危機的状況を、私たちがニュースで知りえないような情報をたくさん盛り込みながら、啓発しています。3.11のほぼ1年前に出版されたようですが、すでに地震大国である日本での原発の危険性を指摘しています。「豊か」な社会に生きる我々日本人、その裏側の世界を知らないふりではもう済まされません。現状を見つめ、行動するために。一読すべき本。

  • 例えばスーパーで牛乳を買おうとする。


    賞味期限が2日違いで置いてあったら、新しいものを選びたくなる。
    そうすると、賞味期限が少し古くなった牛乳は売れずに廃棄される。牛乳に限らず同じような状況は起こりうる。

    こういう生活の中で何も考えずにしている行動の結果が、地球を苦しめてるぜ!という内容

  • 環境問題とわれわれが言ったときに、なにが問題なのか、どう立ち向かおうしているのか、自分たち個人でなにができるのかが、よくまとまっている入門書

  • このままの生活を続けることが環境へのインパクトをあたえることが不可避となったいま、警鐘を鳴らす本。シミュレーションは最悪のケースではあるが、十分にリアリティのある内容。突き詰めていけば、清貧、か。

    これまで豊かさを享受してきた先進国はともかく、これから豊かになろうとする途上国理解を得て、環境負荷を減らすことはできるだろうか。

    電気自動車など環境負荷の少ない設備への転換、導入を促進する税制優遇、コスト低減をすすめることで対応可能と考えるが、まずは気づきが大事。

  • 株式会社レスポンスアビリティ足立直樹さんの著作。
    http://www.responseability.jp/

    私たち日本人の情報接触の歪さ、ということを考えながら読みました。単なるリテラシーの問題ではなく、そもそもにおいて情報とどのようにして出会い、どのように処理しているのか。情報過多では決してない日本社会の現状に気づくことが必要だと思います。
    足立さんは生物多様性の領域のキーパーソン。
    新書ということもあり、手に取りやすい内容となっています。
    この領域を学ぶラインアップの一冊に。

    足立さんのtwitter
    http://twitter.com/adanao

    先日紹介した雑誌「ランドスケープデザイン」でも「景観と生態学から考えるビジネス」という足立さんのコラムを紹介しています。
    http://booklog.jp/users/ko-trip/archives/B0038A56EO

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著者プロフィール

株式会社レスポンスアビリティ代表取締役、企業と生物多様性イニシアテ
ィブ(JBIB)理事・事務局長。国立環境研究所、マレーシア森林研究所
(FRIM)を経て現職。「企業による生物多様性の保全」と「CSR調達(サプ
ライチェーン・マネジメント)」を専門とし、アジアのCSRにも詳しい。
著書に『生物多様性経営:持続可能な資源戦略』など。

「2015年 『BIOCITY ビオシティ 63号 消えた熱帯林とプランテーション 持続可能な私たちの暮らしと企業の調達』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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