世界のニュースを日本人は何も知らない2 - 未曽有の危機の大狂乱 - (ワニブックスPLUS新書)

著者 :
  • ワニブックス
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感想 : 110
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847066511

作品紹介・あらすじ

新聞・TVではわからない「世界の真実」に迫る――
12万部突破の大人気シリーズ、待望の第2弾。

政治/格差/国民性/教育/日本称賛の事実など、
世界を見る目が“ガラッ”と変わる!

元国連専門機関職員の著者が、
日本のマスコミが報道しない「世界のニュース」を紹介します。

<見出し例>
・日本の良さを伝えない日本のメディア
・世国のヤバすぎるコロナ対応
・広がる東アジア人差別
・貧民に容赦がないアメリカ人
・世界一幸福でも教育レベルが低いフィンランド
・「欧米の学校は自由」はただの妄想
・中国ゲームが世界市場で失敗した理由
・「子ども部屋おじさん」は世界の最先端
・誘拐多発の先進国
・世界は「自己中」だらけ
                ――など。

世界で扱われている衝撃のニュースに驚きつつ、
新時代を生き抜く知識・教養が得られる本です。

感想・レビュー・書評

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  • 著者のお名前に、なんか見覚えあるなあ…と思ったら「キャリアポルノは人生の無駄だ」を書いた方だった。
    キャリアポルノとは、実際の行動に繋がらず、見ているだけで満足するような自己啓発本のことで、谷本さんの造語である。自己啓発本の意味・役割について疑問を呈すこの本は僕にとって画期的な一冊だった。

    世界のコロナ事情が知れるかと思い、うどん屋の行列(緊急事態宣言下でわざわざ並んじゃいけない、という噂もあるが…)の待ち時間に読む。

    口を隠すことを嫌悪する欧米では、マスクがなかなか広まらず、それがコロナの感染者の爆発的増加に繋がった。対して、日本人はマスクに抵抗感ないので、欧米ほどは感染者が増えていない。

    なるほど、それはたぶん正しい。
    ロックアウトよりマスクの方が効果ある、と言えるかもしれない。

    しかし、

    スウェーデンを、レイプ大国と決めつけるのはいかがかと。
    確かに犯罪統計上、数が非常に多い。
    しかし、スウェーデンはYES無きセックスは全て犯罪の国ですから…。そりゃレイプ犯の数も増えますよ…

    世界のニュースを、日本人は何も知らない。
    タイトルはとても正しい。
    しかし、この本を読んで「世界の真実」が見えるかっていうと、そこまでは期待しない方が良いかも。
    まあ、面白く読めるけど。

  • 著者は、イギリス、アメリカ、イタリアなどで就労経験があり、現在はロンドン在住の谷本真由美さん。
    日本よりも欧州各国のニュースがメディアから多く得られているのでしょう。
    日本では報じられない欧州(特にイギリス)のひどい点がたくさん書かれています。

    イギリス人は自己チューで他人の言うことは聞かない。
    食事の前に手など洗わないし、自宅の床が汚くても平気だし、衛生管理にはかなり無頓着である。

    王室だって日本の皇室と違い、超大富豪の庶民に過ぎない。実際に勝手なことばかりしている。

    イギリス人の大半はガチで本物のヤンキーだ。
    男の会話の90%はサッカーの話題、女は性に関する話が盛んで不倫をしている人も多い。
    最近は違法薬物が急速に広がっているし、イギリス人の65%は肥満だ。

    スウェーデンは治安が悪く、レイプ大国である。
    暴力が蔓延していて、学校でも授業態度が悪く、先生がコントロールできない。

    イギリスから見ると「日本は素晴らしい国」だ。
    経済的に豊かで、安全で、清潔で、自由で、暮らしやすい国らしい。

    上で述べたような、自己チューで、不衛生で、ヤンキーが多く…… と言うことは日本には当てはまらないから。


    最近、「日本は、それほどでもないのでは?」「日本は、やばいんじゃないの?」という意見の人が増えてきている。
    日本は最近下り坂で、世界の流れについていけてない。
    上から目線で見下していた世界の国々が発展しているのに日本は停滞している。

    「実際はどうなの?」
    谷本真由美さんは、日本は素晴らしくてイギリスはダメだと言っているのではない。

    間違ったバイアスをかけないで、良し悪しをもっと客観的に見る努力をしないといけないと思う。

  • この本を読むと「日本って本当にいい国❕」と思いました。
    海外と比較して、日本の良いところを列挙して説明してあり、日本人としては嬉しいですが、「んー、本当かなー」とも思ってしまいました(笑)
    ぜひぜひ読んでみて下さい。

  • Audible読了
    シリーズ2作目。前作から約1年後に刊行されておりコロナの話題もある。ただ内容の偏りも増した印象。
    英、日、世界で1:1:1という感じ。

    著者がイギリス在住のためか前半は特に英ネタが多い。メーガン妃の話はワイドショーでも散々盛り上がっていたので記憶に新しい。が、もうお腹いっぱい。
    また子供部屋おじさん、ガチヤンキーなど言葉の荒さも増えた。キャッチーというより、やや不快に感じた。
    ソースにX(Twitter)の引用も増えた。せめて主観に留めておいて欲しい。

    後半の経済格差にさしかかると、前作同様の俯瞰的なまとめ方に戻ってくれる。特に北欧やフランスなど、無条件でなんか良い国そう!というイメージを抱いていたが、作者の見てきた実態とは違っており面白かった。
    せっかくなので3作目も4作目もチャレンジしてみよう。

  • 1もかなりおもしろかったので、続編も買いました。
    こちらも、日本のメディアは日本の良さを正しく伝えず、海外(主にヨーロッパやアメリカ)の一面的な良い部分だけを報道して日本と比較し、政府の対応などを批判するが、西欧や米国の実態はこんなもんですよ、日本の方が、日本の文化・習慣の方がよっぽど素晴らしいじゃないですか、ということがわかりやすく書いてあります。特にコロナ対応とかです。
    日本人は公共の福祉を重んじ、慎ましく、人に迷惑をかけない行動をとろうとする。そのおかげで、公共の場所ではマスクをきちんとつけるし、ワガママを言わない。日本の学校は規則が厳しすぎ、西欧や米国は自由、みたいな幻想があるが、日本以外の先進国では学校は安全な場所ではなく、登下校は親がつき添わなければ危険だし、学校で武器の取引が行われていたりする。子どもを安全に学校に通わせたければ、超高級住宅街に住み、学費の高い私立の学校に行かせなければならず、日本のように押しなべて同じレヴェルの学習の機会が全国の子どもたちに保障されている国はまれである。(学校教育に携わっている私にとって、これは誇らしい情報である)。
    子どもたちは決まった時間に、子供同士で楽しそうにおしゃべりしたり、道草をくったりしながらワイワイと学校に行き、それを地域で見守っている。平和。
    その他、イギリス王室の実態や、日本人が表面的にしか知らずになんとなく憧れを持つ西欧の文化などを「実はこんなもんですよ」的な感じで面白おかしく書いてあり(ちょっと極端かな?と思うところもあるけど)、興味深かったです。ディズニー映画とかがもてはやされたりするけど、実は世界中でポケモン最強な実態とか。
    うちの子もポケモン大好き。ポケモン図鑑片手にどんどん知識を増やしていくので、脳みその容量を近い将来の受験勉強のために残しておいてほしい、と真剣に心配になってしまう私です(笑)。

  • 評価:2.5(厳しめ・・・)

    武田双雲さんツイッターで、これから読みますと言うような紹介の写真にあり、興味があったので読んでみた。

    タイトルが刺激的で、【日本で報道されない世界の真実を網羅】などの紹介文に、期待値が高かったので、
    少し思っていたのとは違うな、と言う印象で、評価は厳しめです。
    でも十分学ぶことは沢山ありました。特に、最後に実際に、どのように世界の情報を収集するかについては、今後の参考にさせて頂こうと思いました。・・・いつまでたっても英語が苦手な自分を、またちょっと自己嫌悪になりましたが(苦笑)

    世界の情報を網羅とありますが、主には生活拠点を置かれているイギリスのことと、アメリカ。それから、同じ欧州なので情報も日本よりは報道されているのだろうと言うことや、著者のご職業などもあり、イタリア・フランス・北欧などの情報も少しあります。
    ただ、本当に全く知らなかったな、と言う情報よりは、あーやっぱりそうなんだという、多少は知っている情報が多かったように思います。

    「おわりに」にもありますが、現在のコロナの状況を受け、前半部分は、主にコロナの対応についての情報でしたが、そこで取り上げられていた、
    マスクに関する欧米の人の捉え方やアジア人に対する差別が広がっていること、ロックダウンなど厳しい対策を打っているものの、国民はあまり従順に(笑)従っていない様子や、買い占めが起きていることなどは、日本でも報道がありましたので、だいたい知っている情報と変わらないな、と感じました。
    ただ、日本人が思っているよりも、程度の問題として過激であり(買い占めやマスクが暴力や殺人にまで繋がってしまう)、守らない人の割合もかなり高いのだな、と言うことは伝わってきました。

    ただ、1つ感じたのは、
    おそらく著者が言いたいことは、「日本は素晴らしいよ。世界はこんなにひどいよ」ではなく、世界の情勢も広く公平に知り、日本の対策についても冷静に受け止める必要がありますよ、と言うことなのだと思うが、
    逆に、著者は少し日本すごいよ、のメッセージが強すぎるのかなぁと感じました。

    <世界の情報を知る方法>
    ・自衛隊の防疫情報
    ・Apple News+
    ・Apple TV
    ・Khan Academy

  • コロナが蔓延する中で日本の取り組みに批判の声もあるけど、アメリカやイギリスなどのヨーロッパの国々は、マスクを付けるという文化がなかったり、教育に至っては公立と私立の格差が日本の考えるところよりも大きい。お金のあるなしで、世界はここまで残酷なことを伝える。
    全く日本のニュースや記事がそのような情報を流さないかというと違うと思いますが、偏った見方はよろしくないと思います。メディアに事実を脚色してもらうのでなく、ありのままに、事実を受け入れ自分で考えることが大切なのだと思います。

  • 1に続いて2をオーディオブックで聞いた。谷本真由美さんはWirelessWire Newsの執筆者のひとりでもあり注目していた。イギリス・フランスの情報、子供の学校情報は実体験に基づいているようで目線が普通の日本人なのですんなりと入ってくる。
    日本は清潔な国、貧富の差も少ない国。イギリスは自己中の国、イメージでかたるのではなく、実際の教育現場、街角、ニュースが参考になる。
    日本のメディアが、海外の政策を称賛し、それと比べて日本の政策が劣っている、というトーンで報道をすることがあるが、その際、日本のメディアが見過ごしている観点があると指摘し、具体例をいくつも挙げている。
    ポストコロナの世界では、衛生環境がよく、統制がとれていて、地味だけど真面目で、自分よりも他人のことを考えようという国が、安全な「投資先」や「協力先」として大いに脚光を浴びていくはずです。
     それはまさに日本です!
    諸外国に比べて日本が劣っているところを謙虚に受け止め、努力することは重要だ。しかし、メディアによって切り取られた、海外の良さげなところばかりを羨ましがり、それに比べて日本が至らない、と単純に決め付けるのではなく、他国と比べて日本が優れている点をしっかりと認識して、その良いところを失わず、さらに伸ばしていければよいと感じた。
    (備忘録とするため他からコピペした文章があります)

  • この本は著者である谷本女史によるシリーズ2作目のようですが、隣駅の本屋さんで気になるタイトルであったので年末に購入し正月休みに読み終えた本です。

    英国にお住まいのようで英国や欧州の現状をよくご存知のようです。海外の実態はどうなっているのか、それを日本のマスコミなどはどのように伝えているのか、谷本女史だからこそ伝えることができるメッセージが多く含まれています。日本を客観的に見ることができる久しぶりの本でした。

    以下は気になったポイントです。

    ・イギリスをはじめ欧州では、「マスクをする人=異常な病気にかかった人」というイメージがあるからです。マスクは一風変わった東洋の習慣どころか、マスクをしている人間は、はっきり行って頭がおかしい、という感じである(p25)他人と話す時、英語圏の人々は相手の口元を見て、何を喋っているかを判断している。音として入ってくる言葉で内容を理解しているが、口元を見てその人の感情や心を読み取っている(p27)

    ・赤ん坊から受刑者、認知症のお年寄り、さらに日本に住んでいる外国人まで、資産や収入の審査もせず、一律で10万円を配った国は日本だけである。他の国は収入が減少したことの証明審査や納税実績など、さまざまな制限を設けている(p45)

    ・イギリスでは学校で健康診断を行わない、当然、虫歯のチェックもない、日本の学校では毎年、健康診断があると伝えると大変驚かれる。医療費が無料という欧州の国々では、病院で健康診断を受けようとすると、1回に5−10万円かかるから(p56)

    ・黒人に対する差別が大きな問題として取り上げられたが、東アジア人を守ろうといった運動に発展しなかった、アメリカや欧州には、権利を守られる少数派と守られない少数派がいる(p83)

    ・イギリスでは私立と公立の教育格差は凄まじく、私立の教育内容は公立より3年は進んでいる、美術や音楽の授業は公立では皆無である一方で、私立では個人レッスンが当たり前である。公立学校も住んでいる地区で学校レベルが大きく異なる。良い学校のある地区の不動産は割高、固定資産税も高い(p93)

    ・私立の学校では、多くの学校が親が家にいることを想定し、さらに片方の親が専業主婦・主夫であることを前提としている(p96)日本でオンラインラーニングの導入が進まない理由として、日本はわざわざオンラインシステムを使わなくても代用できる教材や問題集が豊富にあることが指摘できる(p101)

    ・自由な印象が強いアメリカでも厳しい躾や制服規定を支持する親が少なくない、規律が厳しい学校の方が暴力事件は少なく、勉強に集中する生徒が増えるから(p109)アメリカのFBIによれば、1年間で行方不明になる子供の数は、76万人である(40秒に一人)日本で1年間に出生する子供が86万人でありそれに近い(p1112)

    ・2020年初頭、イギリスを霊感させた事件が起きた、王位継承者であるハリー(ヘンリー王子・次男)とメーガン(その妻)の王室離脱宣言である。(p122)女王に全く相談せずにインスタグラムで独立宣言をしてしまい、女王の権威を土足で踏み躙ったのと同じことである(p137)さらに、彼らはクリスマスに本家へ挨拶に行かなかった、これは相当に勇気がいることである(p139)女王は王室からの財政的支援を中止、王室をクビにしている(p146)

    ・昔(1997)のアメリカの私大の学費は年間80万円ほどであったが、現在は500万円、その上に物価が上昇していて寮の費用も2倍以上である。アメリカの学費ローンは過去最大で大卒の43%がローンを抱えて、平均で380万円、返済不能に陥る人は10%。(p164)

    ・日本は世界で最も成り上がりしやすい国である、その理由は公的教育レベルが高く、費用も安価である。職業差別や階層による差別が少なく、這い上がってきた人も差別されることがほとんどない(p165)アメリカは経済的成功者には寛容な一方で、貧困層や落伍者には信じられないほど冷酷である、これは日本ではなかなか報道されない実態である(p174)

    ・1950年代にはイギリスの女性の体型は日本とあまり変わらなかったのに、ここ30年くらいの間で、なぜか巨大化してしまった。イギリスの男性は会話の90%位がサッカーの話である、テニスやクリケットの話題はなく、それを言えば村八分になる(p182)

    ・ずいぶん前からテレワークの進んでいるイメージの強いアメリカだが、2019年に実施した調査では、テレワーク制度を設けている民間企業は全体の7%程度である。一方で、テレワークできる職業かどうかは収入の大小に大きく影響する。高収入の上位10%は、25%がテレワーク可能である(p201)

    ・世界のコンテンツ市場の実態を見ると、日本の劣勢は事実ではない、世界で最も大きな収益をうむコンテンツフランチャイズのトップ25のうち、10が日本発である。一位はポケモン、2位はハローキティ、3−5位はディズニー(くまのプーさん、ミッキーマウス、スターウォーズ)6位はアンパンマン(p205)大人にも子供にも人気のコンテンツを生み出せるのは、アメリカをのぞいて日本のみ(p207)

    ・アメリカでは各企業が従業員を雇う場合、多くの場合が従業員の紹介に頼っている、日本だったら「コネ採用」と呼ばれるだろう(p215)

    2021年1月11日作成

  • 背景を知ると面白い。多角的に見ることが大事。

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著者プロフィール

谷本真由美(たにもと まゆみ)

著述家。元国連職員。
1975年、神奈川県生まれ。
シラキュース大学大学院にて国際関係論
および情報管理学修士を取得。
ITベンチャー、コンサルティングファーム、
国連専門機関、 外資系金融会社を経て、現在はロンドン在住。
日本、イギリス、アメリカ、イタリアなど世界各国での就労経験がある。
ツイッター上では、「May_Roma」(めいろま)
として舌鋒鋭いツイートで好評を博する。
趣味はハードロック/ヘビーメタル鑑賞、
漫画、料理。
著書に『キャリアポルノは人生の無駄だ』(朝日新聞出版)、
『日本が世界一「貧しい」国である件について』(祥伝社)、
『不寛容社会』(ワニブックスPLUS新書)など多数。

「2022年 『世界のニュースを日本人は何も知らない4 - 前代未聞の事態に揺らぐ価値観 -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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