夏井いつきの 日々是「肯」日(ひびこれこうじつ)

著者 :
  • 清流出版(e託)
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本棚登録 : 65
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860294946

作品紹介・あらすじ

TV「プレバト!!」で大人気! 夏井先生の俳句とエッセイ、写真がコラボ!
オールカラー!
俳句は、ありのままに過ごすよき日々を、さらに素晴らしい「肯」日に変えていく!

感想・レビュー・書評

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  • 毎週楽しみにしているプレバト、タレントさんが作る俳句もさることながらそれを読解する夏井先生の批評にいつもなるほど合点!と納得してしまう
    歯に衣着せぬ物言いも、見ているぶんにはおもしろい
     
    俳句を作ろうとは思わないけれど、ちょっと俳句の世界を、覗いてみたいなと手に取った
    この本は、俳句と写真と文章からなり、三つを一体の作品として味わう構成になっている
    まず、写真にうっとり、俳句はよくわからないけれど、夏井先生の文章が楽しい

    熟年再婚されたご主人との日常の一コマあり、俳句仲間とのエピソードもあり、たくさんの人々に囲まれて、とても豊かで幸せな毎日を送っておられることが察せられた

    人生に起こる出来事を是は是とし、非は非とし受け入れる
    タイトルとなった『日々是肯日』というわけだ
    腹が立っても、辛いことがあっても全て俳句のタネ

    転んでもタダでは起きない的発想はお見事!
    日々起きるいろんなことの受け止め方のヒントをもらった気がする

    それにしても、ご主人、夜中こむらがえりになった足をさすってくださったり、焼き栗を剥いて下さったりと
    何とお優しい方
    あの夏井先生がご主人の前では子供のように甘えていらっしゃる姿が微笑ましかった

    一つ新しい言葉を知った
    『ぬちぐすい』(命薬) おいしい食べ物、誰かの温かい言葉、自然の景物、動植物の表情、心に沁みる書籍など心の薬となる全てのものを指すらしい

    季語に残されている日本語の粋と雅、語り継がれていってほしいと思う

  • もう何年も「プレバト」を観ていて、司会の浜ちゃんがボソッと正解を出しちゃうのと同じくらいには、夏井先生の直しのポイントがわかるようになってきた。
    こっちの言葉を先に持ってきた方が良いとか、一番適した助詞は何かっていうあたり。
    まさか俳句の番組を毎週楽しみにするようになるとは思ってもみなかった。
    ただ、自分でゼロから俳句に挑戦してみようとは微塵も思ったことが無い。

    そして先日、NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」の夏井先生の回を観たら、先生の作ったある句で、まさかの涙じわり…
    俳句で泣くとは思わなかった。
    でもやっぱり自分で俳句を作ってみようとは思わない。

    そして初めて俳句の本(本書)を図書館で借りた。
    先日の「プロフェッショナル仕事の流儀」で初めて知ったご家族や庵の、もっと詳しいことが本書でわかった。
    本書はプロの素敵な写真と共にエッセイのような一冊。
    とても良かった。
    ああ、でも、やっぱり自分は俳句作れないな。

  •  あの夏井いつきさんの俳句と写真とエッセイ。この三者がいい具合に混じり合っていていい味出している本。
     夏井さんは,わたしよりも二つ上くらい。ま,同年代と言っていいね。再婚相手のことなどもざっくばらんに書かれていて,生々しくて面白い。
     日々是「肯」日…というタイトルのとおり,俳人にとっては不幸に見える出来事もすべて「肯定的=俳句の題材」に見えてくるらしい。

     俳句を作り始めると,精神構造が少しずつ変わってくる。何が起こっても何に遭遇しても,ひとまずそれを肯定する。起こってしまったことはしょうがない。転んでしまった事実は変わらない。ならばそれを一句にして立ち上がれば,ちょっと得した気分になる。(本書p.156)

     いいなあ,これなら俳句や短歌をはじめてみるのもいいかも。まあでもわたしはもともとあまり否定的に見て生きているわけじゃないけどね。川柳でも狂歌でも都々逸でもいいわけだし。
     以前に聞いたはずのことも忘れてしまう己を取り上げて夏井さん曰く。

     毎年毎年,忘却による新たな感動を手に入れられる己の特性を,心から自賛する。(p.16)

     まったく同感! 「金田一少年の事件簿」のDVDなんて,何度見ても犯人捜しにドキドキするわたしとしては,嬉しい一言。

  • テレビでの語りとは違って、静かな内省的な本でした。俳句と写真と文章とでひとつの作品となっているので味わい深くお得感も有りました。愛情深いご主人の支えが素敵でした。先生目眩持ちだったのですね

  • いつもプレバト楽しみにしています。
    とある講演で直接お目にかかったことがありますが、テレビでの毒舌なイメージと違い、優しい方なんだろうなと思いました。

    最近、俳句を作り始めたのですが、難しいなと思いこの本を手にしました。
    夏井先生の句と、ちょっとしたエッセーが一緒になったような本です。

    とても面白く読み、じんわり来ました。
    テレビなどで見聞きする先生の半生は、なかなかご苦労されてきたんだなという印象でした。ですが、俳句を作ることが喜び探しになる、俳句が人生の杖になるという話にホロリときました。

    素人には難しいですが、俳句を作り続けてみます。

  • 夏井先生は好きです

  •  俳句とエッセイがセットになり、美しい写真と共に季節を感じることができる本だった。
     作者のパキパキとした文章は、すっと心に入ってきて、その言葉の裏にある、彼女の人生を感じさせてくれた。

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著者プロフィール

昭和32年生。松山市在住。俳句集団「いつき組」組長。俳都松山大使。「第8回俳壇賞」「第44回放送文化基金賞」「第72回日本放送協会放送文化賞」「第4回種田山頭火賞」受賞。著書に『超辛口先生の赤ペン俳句教室』『夏井いつきのおウチde俳句』、句集『伊月集 鶴』(小社刊)等多数。

「2023年 『おウチde俳句くらぶ 作品集 2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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