- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860647094
作品紹介・あらすじ
毒が人の健康、命を奪うものである一方、薬は人を怪我や病気の苦しみから救ってくれるものです。しかし昔から「薬と毒は匙加減」というように、毒と薬の違いは簡単に言えば使用料の違いにあります。多くの医薬品は、少量を使うから薬になるのであり、大量に使えば副作用で人の命を奪うことになります。毒と薬は化学的な目で見れば、多くの場合、同じ化学物質と言えるのです。
本書では、植物、動物、鉱物等、多くの天然物に含まれる毒成分を明らかにし、毒物がどのような作用によって人の健康を害し、命を縮めるか、また、それが薬として利用されることはあるのか、あるとしたらどのような効用があるのかも解説していきます。
感想・レビュー・書評
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簡素で読みやすい説明で
毒と薬が匙加減であることを
改めて認識させてくれる本
毒対毒で 時間差の殺人が
可能だったか など
小話も面白いです
麻酔がいまだ何で効くか分かってない
というのが衝撃でした詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分が晒されるのは勘弁だが、どんなものかの興味は尽きない。
そんな怖いもの見たさの代表ような毒。
そしてそれとある意味表裏の関係だが逆に人類を救済してきた薬。
そんな毒と薬について、一般人にもわかるように解説してくれている。
内容もただ、毒の種類を羅列するのではなく、
限られた紙面の中でどのようなメカニズムで働くのかを著者のもつ豊富な化学の知識から引用されているので、理解が深まりやすい。
紙面の多くは毒に当てられ、後半の一部が薬に当てられているようなボリューム感。
薬については人類の凄さを感じる他無かった。 -
毒と薬の知識がコンパクトにまとめられていて、読みやすくおもしろい本でした。
毒や薬のことを知ると、日常生活でもいろいろ気をつけようと思えます。身近なところにも危険なものがいろいろあるのが、よくわかりました。 -
とても分かりやすく、脱線しないように
無駄のない解説でしたが、
文系なものでどうしても読み込むのに時間が
かかってしまった…
ワラビにも毒があるから、そのためにアク抜きが
必要なんだということを知って驚いた。
麻酔がなぜ効くのかも不明ということで、
これはとっても不思議な話。
もっと沢山の毒のある動植物について
知りたくなった。
毒と薬が常に身近に存在して私たちの生活と
切り離せないような関係なんだと知って
もう少し詳しくいろいろ調べたくなった。 -
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3月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003638267 -
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平易な文章とは言い難くて、高校化学で追いつかない知識がぽんと出て置去りだったりする。なのでスマホとかで言葉を調べながら。だけどこういった知識を幅広く読めるのはとても面白かったです。辞書と読み物の間くらいの感覚で読むのが丁度良いのかも。
「なぜシキミをお墓に供えるのか」「お墓の傍にはヒガンバナが沢山咲いてる」「ミイラが不老不死の薬になっていた理由」とか、不思議だけどそういうものとして、調べるきっかけが無かったものを知るのも面白かった。