イルゲネス-The Genetic Sodom ILEGENES- 下 (マッグガーデン・ノベルズ)

著者 :
  • マッグガーデン
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861274299

感想・レビュー・書評

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  • 「イルゲネス」下巻。

    「人造体(非天然体)に市民権を与える」――――前巻でフォンの口から語られた真意。しかし、その手法はイルゲネス全域を混乱の坩堝とせしめる苛烈なものであった。この混乱は島内に止まらず、ついには島外の国家連合が介入の動きを見せる事態となる。フォン、ジェイク、レイ、アンジェ・・・「天然体(ナチュラル)」と「非天然体(アンナチュラル)」・・・それぞれの立場による信念と葛藤の行き着く先、そして"Genetic-Sodom" イルゲネスが辿る結末とは――――。

    テキストもシナリオ構成も特に悪い印象はなかったのだが、特に良かった印象もなく、最初(上巻)から最後(下巻)までフラットに読み通すこととなってしまった。揺さぶられるはずの部分を悉く外してしまったのか、どうも自分に合った作品ではなかったようだ。

  • フォンがただの独裁ではないことにほっとした。
    フォンの行動は極端だったかもしれないが、イルゲネスの住人を想ってのことだった。
    ストーリー後のフォンが幸せに余生を送ることができたらいいと思った。
    そこはかとないBLの香りも好きだった。
    20世紀最大の独裁者は独.逸の方なのかと思った。

  • 下巻に入る直前頃から絡み合う各々の思惑がおもしろく、最後は綺麗にまとまっていてよかった。

    こういった場合には全てを操った天才的ポジションであるフォンが死んでおしまい、という展開のものが多い気がして、心配していたが、救いがある温かい展開だったので、嬉しかった。
    フォンもお咎めなしではすまないだろうが、彼も被害者・功労者ではあるのだし、私としてはとにかく、一方的にフォンが糾弾されて終わるのではなく、ジェイクがこれからもそばにいてくれて彼なりの幸せな未来を掴めそうなのがほっとする。
    漫画版を先に読んだので、情が移ったゆえの感想かもしれないが……。

    相変わらずジェイクが最後までかっこいいし、いいところを持っていくので、やはりレイよりも主人公らしく見えてしまうが、作中の立ち位置的には確かにレイが主人公らしい役割をしているし、ちょっと不思議な感じはした。
    しかし、下巻はおもしろく読めた。

  • 面白かった。
    ジェイクとフォンの絆が良いね。
    あとニコラスの嫉妬がちょうどいい感じ。
    最初から最後までフォンの思惑通り?まるで孫悟空のお釈迦様だな。テーマは遺伝子操作の発達した社会の弊害。生物のどこからどこまでが心があって、意思表示ができるのか、生き物の権利とは何をさすのか、けっこう重たいテーマ。

  • 借り物。
    ジャンルこれで合ってるかなぁ。

    過去とかこれからのこととかいろいろ物足りないぞー。
    もっと読みたい。

  • 表紙はアレやけど、中身はちゃんとSFでした。ラストまで何が何やらわからんかったけど、ハッピーエンドで良かった(^ω^)

  • とりあえずはハッピーエンド・・・かな。コミック版で彼らの先を見てみたいなぁ。

  • 物語が場面ごとの切り貼りのような感じがします。でもストーリーは面白く、フォン、レイ、アンジュやジェイクなど登場人物がとても素敵でした。特に、フォンとジェイクの友情には感動です。

  • レビューは上巻参照。

  • 上下巻。近未来SF 人造人間vs人間

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著者プロフィール

千葉県生まれ、東京都在住。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー。同シリーズは累計680万部を超える大ヒットとなる。他の著書に、今作を含む「西原無量」シリーズ、『カサンドラ』、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ」シリーズなど多数。

「2023年 『遺跡発掘師は笑わない 災払鬼の爪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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