セカンドウィンド 1 (ピュアフル文庫 か 2-2)

著者 :
  • ジャイブ
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861764530

感想・レビュー・書評

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  • 青春スポーツ小説。といえば、「バッテリー」(あさのあつこ)も読んでみたが、あんまりはまらなかった。1巻を読んでその後続かず。野球に関心が薄いせいか・・・?
    ロードレース好きなせいか、これは続きを読みたくなっている。

  • セカンドウィンドとは、ある程度激しい運動をした後に訪れる、
    比較的楽に運動を継続できる時間帯のことを指すそうです。
    ランナーズハイに近いかんじでしょうか。

    主人公は、頑固で無口な祖父と二人暮らしの中学生、洋。
    父親は死に、母は家を出てしまっている。

    そんな洋の楽しみは、自転車。
    ある日、峠を一気に駆け下りていると、実業団のジュニアチームに
    出くわし、それをきっかけに本格的なロードレースの世界に足を
    踏み入れていく、、、そんな物語です。

    相変わらず川西さんの描く子供たちは、どこか大人っぽいところが
    あるんだけど、『コーンクリームスープ』よりはましだったかな。
    どうでもいいことに反発したり意地をはったり茶化したり
    初恋さえもまだだったり、と10代の頃を思い出すような部分が
    たくさんありました。おかげでけっこう共感もできたな。

    シリーズものということもあって、ほのめかされてはいるけれど、
    まだ明らかにされていない部分もたくさんあって、早く続きが
    読みたくなります。次作はいつ発売されるんだろ???
    待ち切れーーーん!!!

    自転車、ロードレースという意味では、竹内真さんの『自転車少年記』や
    近藤史恵さんの『サクリファイス』(←わたくしの今年一番のオススメ)
    があるけど、このふたつとはまた違った意味で楽しめます。

    自転車競技に疎い方は『サクリファイス』を読んでからの方がすんなり
    この本の世界にも入れるかも。

    いずれにせよ、いい本です。師走だからってバタバタばっかしてないで、
    たまにはこんな本でも読んでみてはいかがでしょうか。
    セカンドウィンドをうまく感じられるようになれるかも☆

  • レース結果が気になる。

  • 自転車が好きでふと手にとったが、自転車だけではなく主人公のさまざまな心情が細かく描かれていて感情移入でき、読んでいて気持ちのいい一冊であった。

  • 心の中にある熱いものがなくなりかけてる人に。

    知人からお勧めで読んでみました。

    ある部分が、自分の中学生時代に重なって、熱くなりました。
    川西さんの作品は、『パイレーツによろしく』以来かもしれない。

  • 2月に読んだのに、いまさらのレビューです。

    子供のころに自転車に出会って、その後ロードレースに出るまでの物語です。
    自転車が好き、というピュアな感情と、自転車に対するひたむきさがよく伝わってきます。
    自転車乗りとしては、すごーく、感情移入できます。

  • 自転車ロードレースに挑む少年の話。二部構成。

    主人公・溝口洋は中学三年生、自分の住む村の山道を自転車で走るのが好きだったが、思い立って町のロードレースに出場する。
    そこではロードレーサーに乗った経験豊かな同年代の選手が多く参加していたが、シティバイクで最高位を得た洋は、町の中心企業である南雲デンキの自転車部のジュニアクラブに誘われる。
    そこで練習生として練習を重ねながら、周りのメンバーやメンバー入りを目指す練習生たちの姿を見ながら、自分の自転車に対する想いを見つめ直していくのが第1部。

    第2部では夏休みを前に自転車を降りた洋が、再び自転車を乗るようになり、田村岳という新しい相棒を得て、ヒルクライムを重ねながら、再びレースに出場しようとするまでを描いている。

    作者のファンとしては待ちに待ったほぼ十年振りの新作は、真っ当な青春スポーツ小説だった。
    自転車競技というマイナーなスポーツを丹念に描き、その厳しさや熱さといったものを作者の持ち味で描き出していく。

    正直、自転車競技に興味のない向きには難しい描写もあるかもしれない。
    個人的にはコミックで「シャカリキ!」を読んでロードレーサーを買って乗ったり、最近では同じく「オーバードライブ」という作品を読むことによって自転車競技に対する基礎知識を得ていたことが助けになったとも思える。

    それらコミック作品と比べると、主人公が何かに秀でた天才でなく、周りから心配されるほどのダメキャラでないところが、真っ当な青春小説として評価したいところだ。
    こうした小説を読む機会のある普通の少年が共感を得られるような当たり前の感情とちょっとだけ秀でた才能を主人公は持っている。

    競技の描写も細やかで、登場人物も友人、幼馴染み、ライバル、後輩と混乱しない程度に充実している。
    二部構成ながら、タイトルに1と付くように、二部の最後は続きの期待させる引きとなっている。

    このままコミカライズや映像化も予感させるような出来に仕上がっているが、あまり中途半端な出来にはしてもらいたくない。
    そんな気にさせるような作品。

  • 楽しいだけでいいなら、趣味でいいんだよ。
    だけど本気でやって行きたいなら、やらなくちゃいけないことがたくさんあるよね。
    すごく遠回りだったけど、たどり着けて良かったね。
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-580.html

  •  中3の洋は、峠道でロードバイクに乗る少年たちと出会う。商品のロードバイクが目当てで自転車レースに参加し入賞した洋は、南雲デンキ自転車部の黒岩にジュニアクラブの練習生にと誘われる。
     「セカンドウィンド」とは、「激しい運動時、酸素の需要量と供給量のバランスがとれてない時期を経過して、比較的楽に運動を継続できる時期」のことらしい。てっきり風の種類かと…。

  • 自転車を愛する少年のお話。頑固なじいさんと2人で暮らす中学生が自転車レースに出場し、仲間やライバルと出会い、成長していく青春もの。自転車物語にはあまり縁がないので、読み進んでいくうちに自転車ってこんなにすばらしい乗り物なのか!自分も風を感じたい!とか自転車に乗ろう!なんて思えてしまう…。青春ものだけど、わざとらしさがなくて、良かった。ぐんぐん、世界に引き込まれていくのであっという間に読み終わった。続きが楽しみです。

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