金原瑞人YAセレクション みじかい眠りにつく前に 2 昼下がりに読みたい10の話 (ピュアフル文庫 ん 1-12)
- ジャイブ (2009年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861766343
感想・レビュー・書評
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川島誠「愛生園」すごく好きな作品だけど、小学校図書館にはダメな描写あり。残念。昼下がりに読みたいタイトル通り緩い不思議な雰囲気の話が多かった。
あさのあつこ「真菜の来たなつ」ぼくと真菜の話かと思いきや、あれ?こんなイベント?なんか消化不良。
芦原すなお「雨坊主」抜き出しのようで、悪くないけど、つかみ所のないお話しだった。
石井睦美「きみに連帯のメールを」みんなやっぱりママ好きだし、愛されたいよね。好きな話。
大島真寿美「げた箱は魔法のクスリ」登場人物の名前がカタカナなのが現実感薄れさせる面白い空気出してた。
加納朋子「白いタンポポ」ななつのこから。読んでいたから、新鮮味なく、残念。
川島誠「愛生園」三人の感情で表現され、最後が激烈。面白かった。他の小説も読んでみようと思った。
松村栄子「窓」ラストの鋭利な物が割れたような感じが良。
森絵都「フェスティバル」ノストラダムス思い出した。テンポよく面白い短編だった。
山尾悠子「月蝕」不思議な終わらせ方だけど、後書きで1976年のと知ってその斬新さに驚き。
檀一雄「花かたみ」こういう小説読めるのが短編集の醍醐味。登場人物の格好良い基準がどうしても入りこめなかったので残念。
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前回に引き続き読んでみるとすっきりとする話はなくてもどこか不思議な読後感がありました。今回の作品は、全体的に読んだことある作者が多かったですが全部読んだことのない作品てとても楽しく読めました。
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中高生ならば他人から勧められたものよりも、自分で選んだ本を読みたいだろうし読むべきだ。そんな声もある。大人から勧められた本なんて却って読みたくなくなるだろう。そんな声もある。
しかし中高生が自分で選べる本なんてどれだけあるだろうか。自分ひとりで出逢うことのできる本なんてどれだけあるだろうか。世の中には溢れんばかりにたくさん本がある。その中から出逢える本は限られている。
だからアンソロジーという形でお勧めの作品を提示してもらえるのは、読みたい本に面白い本に辿り着く指針となるのではないか。広大な世界に旅立つ時に必要なものは地図じゃないか。どこに進むのかは自分が決めればいい。でも何も知らずに足を踏み出すとどこに辿り着くのかわからない。他の道に自分が求めているものがあるのかもしれない。地図を読み解くのは自分自身だ。でもその地図を手渡すことができるのは誰だろう。
YA(ヤングアダルト)ジャンルを日本に広めた人物がいる。その中のひとり金原瑞人によるYAアンソロジー。ここでしか出逢えない作品もあろう。ここで出逢った作家の他の作品を読み進めてもいいだろう。ここで出逢った作品から自分の読書傾向や嗜好がわかるかもしれない。
何を読めばいいかわからない。そんな時は読書の世界の地図となるアンソロジーを読むことから始めるのはどうだろうか?
収録作家は、あさのあつこ、芦原すなお、石井睦美、大島真寿美、加納朋子、川島誠、檀一雄、松村栄子、森絵都、山尾悠子。巻末に選者の金原瑞人と三浦しをんによる解説対談もあります。この人たちはこう読んだんだということを知るのも、地図の見方を深めてくれます。 -
02YA
お友達をじっくり観察するようなお話が多いかも。
これも眠れません。
金原瑞人さんセレクションのYA短編集。みじかい眠り、というのはお昼寝かもしれないし、死かもしれないし、ひとそれぞれ。想像の世界へ飛び立つ瞬間だってみじかい眠りかもしれない。
子守唄のようなやさしい本ではないかもね。 -
山尾悠子「月蝕」、不思議で楽しいお話。
主人公の大学生と少女のキャラがくっきりと立つ。
舞台となる京都の描写には、実在(「1976」当時?)するお店の名前がたくさん登場し、ふたりがアノ店でアレを食べて、次に……と想像すると楽しい。
在学中に書かれたものだろうか。
静謐な宗教画のようなイメージのものが多い山尾作品の中では、異色かも。でも読後の満足感は変わらない。 -
意外とビターな作品が多かった。「白いタンポポ」が好き☆
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2013 10/27