- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861820953
感想・レビュー・書評
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[ 内容 ]
「人間の残虐趣味を満足させるのは、戦争と芸術だけである」と、江戸川乱歩は語っている。
写真は、その誕生とともに、人間の秘めたる欲望である“残酷”を満足させるために使われてきた。日本に写真技術が伝わった江戸末期以降、写真は、日本人の“残酷さ”を写し出してきたのである。
本書は、江戸時代の「はりつけ」「獄門」(さらし首)などの残虐な刑罰の写真から、維新・戊辰戦争における切腹・斬首、関東大震災での遺体の山や虐殺された朝鮮人、肉弾戦と化した日清・日露での大量戦死者、災害や猟奇犯罪の無残な被害者、そして日中・太平洋戦争での日本軍による残虐行為、東京大空襲や広島・長崎の黒コゲの死者など、秘蔵の残酷写真170枚を収録した、初めての「日本残酷写真史」である。
[ 目次 ]
残酷写真の江戸から明治
明治維新と月岡芳年の残酷画
日清戦争と朝鮮人への攻撃
日露戦争と一等国への自信
災害と報道写真の誕生
関東大震災と朝鮮人虐殺
日中戦争と虐殺の広がり
南京大虐殺の虚構と現実
犯罪現場―報道写真の新しいジャンル
ナチスとホロコースト
大空襲、原爆、そして…
死体産業と下請け業者たち
人間の歴史とは、死体の歴史である
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内容の真偽は置いといて(置いといちゃダメだけど)、やはり瞬間を切り取る写真の持つ力は絵はもとい動画すら勝ると思った。
写真の真偽は置いといて(置いといちゃダメだけど)凄惨な遺体、大量に揚がった死体を連続して閲覧するにつれ、可哀想という気持ちは早々にぶっ飛びグロテスクやそれこそ作者の言ってた"悲惨"すら超えてただの景色にしか見えなくなった。
肉体は魂の器でしかない、みたいなどこかの宗教の教えをふと思い出した。 -
人間の残酷性に目を向けずに戦争のことは考えられないとわかった。
今やっているオンラインの戦争のゲームに燃えていて、みんな熱中してて、うーん、そういう、やるかやられるかの闘争を求める本能を安全な場所で解放しといたらいいかなーと思う。
一方で、みんな和合でとか、国境を超えて命はみんな平等とか永遠のきれいごと?の通るこの社会を維持し続けたい。 -
下記の通り書いたのですが、その後 実は内容がかなりデタラメなことが判明 苦笑
自分の無知を曝け出してしまいました。
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ブックオフでたまたま発見した本。
買おうかと思ったけど、怖かったので立ち読みでぜんぶ読んでしまいました。
かなり名作です。歴史の授業の重大事件や時事問題、昨今のニュースで流れる天災や残酷事象の写真を、遺体を中心に取り上げています。
みなさんが名前を聞いたことのあるいろんな事件にまつわる写真です。
加えて、事件当時の時代背景や事件発生理由、そのひとが殺された理由などが記載されています。
さらに、カメラや写真の発展の歴史も書かれています。
自然災害の現場写真や遺体写真が撮られるに至った技術発展に触れています。
また、世界史の重大事件や昨今のニュースについても同様に取り扱っています。
これは非常に価値が高い一冊です。オススメです。
でも、立ち読みしてるだけで貧血気味になったので、ぼくには買えませんでした。
ほんとは買いたかったー。 -
幕末から現代までの目を覆うような残酷写真の系譜。即ち歴史がかくも非情残酷であることを示す1冊といえましょう。
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ヴィレッジヴァンガードに置いてあったため、下衆い内容かと思いましたがそうでも無く。
残酷・悲惨な写真を通して時代の流れを読む、といったところでしょうか。香田さんの事についてはなかなか良い事が書いてあったように思います。
09.12.01 -
本気で怖いので、苦手な方は見ないほうがいいと思います。でもこれも事実だと受け止めようと。そう思いました。ちなみに怖くて買えませんでした。