金融危機後の世界

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  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861822520

感想・レビュー・書評

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  • 引用した次の「四つのシンプル真理」には深く共鳴した。
    ・われわれ各自が、社会的制限なく身勝手に行動すると、自らの利益だけを追求はじめ、その果てに自らの子孫の利益さえも奪い取ってしまう。  

    ・他者の幸せは自らの利益でもあることに、われわれ各自が気づいてこそ、人類は生き延びることができる。  

    ・いかなる種類の仕事であれ、労働(とくに利他主義に根ざした労働)だけが、富を得ることを正当化できる。   

    ・唯一、本当に希少なものとは”時間”である。人々の自由時間を増やし、人々に充実感をもたらす活動に対しては、とくに大きな報酬がもたらされるべきである

  • 少し前に出されたジャック・アタリの訳本ですが、今だからこそ読む必要があると思いまして。
    過去の起こった金融危機についてオランダのチューリップバブルからロンドン危機、アメリカの世界恐慌やリーマンショックまで詳しく解説。本の下段に用語解説があり、非常に読みやすい1冊。暗黒の木曜日で有名な世界恐慌って1929年の今日なんですよね。日月神示によると今週末がマヤ暦の最終タームとか。世界恐慌、隕石落下、同時大地震が起こらないことを切に願っています。

  • 最近読んだ本で最高に現状が理解できよかった。今までの読書傾向を変えてみる必要があるように思われる。

  •  アタリは、やはりビジョナリーである。金融危機の位置づけ、今後の展開、行うべきプログラムまで巨視的に描かれている。世界観は、やや西欧よりかもしれないが一読に値する。

  • NHKのロングインタビューでいっきに話題となったじいさん。
    その鋭い分析力と歴史を学び今後の資本主義の流れを予見する
    その能力は計り知れない。
    このたび来日が決まり講演会を開催することとなった。
    残念ながら抽選に漏れたので慌てて新刊を購入。

    今回の世界的な危機を振り返りながら
    今後われわれはどういう行動をとっていかなければならないかを
    検証している。
    非常にわかりやすく語られていてとても読みやすい。
    しかし、語られている内容は非常に厳しいものである。
    選択を誤ると戦争になる可能性すら否定していないところには
    驚きを隠せない。
    保護主義は対策としては選択できる。
    しかし、保護主義のもたらす失敗は歴史が証明している。
    過去に戻るのではなく新しい秩序を世界的に築き上げる努力が
    望まれる局面。
    ルールを作る情報を透明化する。
    ごくごくシンプルなことがいかに重要であるかがよくわかる。
    それがうまくいくと個人の力は最大となる。

    プラネットファイナンスを主催し自己の主張を実践している。
    なんとも凄いじいさん。
    これは金融に携わる者以外のひとたちにも勉強になるであろう。
    お勧めの一冊。

  • 素晴らしすぎます。難解かと思いきや、とてもわかりやすい。特に金融危機の経緯がフローチャートにまとまってるので概略をつかむにもお薦めできます。とにかく読んでみて下さい。

著者プロフィール

ジャック・アタリ(Jaques Attali)
1943年アルジェリア生まれ。パリ理工科学校を卒業、1981年大統領特別顧問、1991年欧州復興開発銀行初代総裁。1998年に発展途上国支援のNPOを創設。邦訳著書に『アンチ・エコノミクス』『ノイズ』『カニバリスムの秩序』『21世紀の歴史』『1492 西欧文明の世界支配』など多数。

「2022年 『時間の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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