1969年ハイチ生まれ。12歳のときニューヨークへ移住、ブルックリンのハイチ系アメリカ人コミュニティに暮らす。バーナード女子大学卒業、ブラウン大学大学院修了。94年、修士論文として書いた小説『息吹、まなざし、記憶』でデビュー。少女時代の記憶に光を当てながら、歴史に翻弄されるハイチの人びとの暮らしや、苛酷な条件のもとで生き抜く女たちの心理を、リリカルで静謐な文体で描き出し、デビュー当時から大きな注目を集める。95年、短篇集『クリック? クラック!』で全米図書賞最終候補、98年、『骨狩りのとき』で米国図書賞受賞、2007年、『愛するものたちへ、別れのとき』で全米批評家協会賞自伝部門受賞、2020年、『すべて内なるものは』で全米批評家協会賞小説部門と最もすぐれた短篇集に与えられるThe Story Prizeを受賞。邦訳に、『ほどける』、『海の光のクレア』、『地震以前の私たち、地震以後の私たち』、『骨狩りのとき』、『愛するものたちへ、別れのとき』(以上佐川愛子訳、作品社)など。
「2020年 『すべて内なるものは』 で使われていた紹介文から引用しています。」