清流に殉じた漁協組合長

著者 :
  • コモンズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861871474

作品紹介・あらすじ

山形県が建設を進める最上小国川ダムに反対していた小国川漁協の組合長が2014年2月、県との打ち合わせ日の未明に自殺した。
前日まで、熱心に対応を準備していたにもかかわらず……。
いったい、なぜ?!
闇に葬られた事件に、地域の政治やダム問題に詳しいジャーナリストが
渾身の徹底取材で迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 2014年最上小国川ダムの建設に反対していた小国川漁協の組合長が自殺した。この自殺の裏にあった小国川と赤倉温泉、そして舟形町、最上町両町の事情を探りながら、平成の世にもはびこる地方自治の現実を暴き出す。

  • 日本有数のアユ釣りのメッカとして知られる最上小国川。この清流に山形県が計画したダム建設に反対する漁協の組合長が県との話し合いの当日に自ら命を絶った。

    ダムによる治水よりも河川改修の方が効果的だと主張していた組合長だったが、「治水か清流か」といった論点のすり替えや、様々な揺さぶり・圧力・懐柔工作の末に孤立してしまったのだった。

    ひとたび建設が計画されると、いくらの反論をもってしても、計画実行にこだわる行政の力を跳ねかえすのは困難。豊かな自然環境だけでなく地域の人間関係さえも破壊してしまう構図は諫早湾干拓事業や石木ダム建設問題でも同じ。

    あー、やるせない。

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著者プロフィール

1956年群馬県生まれ。早稲田大学法学部卒。地方自治ジャーナリスト。
主著に『地方議会を再生する』(集英社新書)、『奇跡の村 地方は人で再生する』(集英社新書)、『反骨の市町村――国に頼るからバカを見る』(講談社)、『トンデモ地方議員の問題』(ディスカヴァー携書)、『長野オリンピック騒動記』(草思社)など。

「2018年 『清流に殉じた漁協組合長』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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