毛沢東 最後の革命 下巻

  • 青灯社
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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862280466

作品紹介・あらすじ

<毛沢東と周恩来の関係は実際にはどのようなものであったのか>
                          ― 天児慧(早稲田大学教授)
もう一つの極めて興味深かった点は周恩来というアクターの行動とその評価である。従来の文革に関わるいくつかの研究書では、毛沢東の暴走に対して、一見忠誠をつくしながら実質的には巧みに老幹部や優秀な幹部、さらには貴重な史跡などを保護し文革の被害を最小限に食い止めようと努力したのが周恩来といった見方がなされてきた。
しかし本書では「毛沢東と周恩来を、(中略)一人が間違っており、もう一人が正しいという風に切り離すことはできない」と従来の見方を一掃している。「毛は周が自分に絶対に服従するという確信を持ってか、毛自身のかなり重大な本音を幾つかの重要な段階で語っている」ことを紹介している。
周の文革における毛への忠誠ぶりは、逆に言うなら自分の生き残りのためには、これまで考え方や方法がかなり近かった彭真、鄧小平、劉少奇らをも守らなかったという態度に表れている。

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  • 目 次

    14 紅衛兵の最期
     革命委員会/平和的移行―天津市の場合/暴力的移行―広西
     革命委員会の主力は軍人だった/楊成武の粛清/紅衛兵の最期

    15 階級隊列の純潔化
     毛沢東崇拝/経済への影響

    16 劉少奇の最終処理
     とどめの一撃/新しい党規約/その他の案件/中央専案審査小組

    17 勝者たちの党大会
     大会準備/林彪報告/党新規約/新指導部/党機構/革命隊列の分裂
     「一打三反」運動

    18 戦争の影
     珍宝島事件/Bチーム報告/国防措置/林彪の第一个号令/対米開放

    19 林彪の逃亡と死
     国家主席問題/廬山の対決/石を投げ…/林彪のクーデター未遂?

    20 毛沢東、静まりかえる
     古参幹部にすり寄る/中堅幹部の復権/地に呪われたる者/周恩来の役割
     国際関係/雪解け/左派は右派/後継

    21 追いつめられる周恩来
     鄧小平の復帰/第十回党大会/表面に亀裂/批林批孔/そのころ農村では

    22 鄧小平、登板
     国政の建て直しが始まる/解放軍を「整頓」する/教育をふたたび整頓する
     「経験主義」と派閥主義をめぐる論争

    23 「四人組」登場
     鄧小平のシンクタンクと政策決定/『水滸伝』を評し、宋江を批判する
     逆転/右からの巻き返しに反撃する

    24 一九七六年の天安門事件
     周恩来の死/鄧小平の更迭/目覚める大衆/第一次天安門事件

    25 毛主席 最後の日々
     華国鋒の信任状/カウントダウン/万が一に備える/毛沢東の死
     「四人組」逮捕

    結語 中国現代史の分水嶺
     華国鋒、失脚/墓を暴く―犠牲者たちの復権/悪魔祓い―「四人組」裁判
     説明―中国共産党の歴史決議/分水嶺/政治の停滞

    資料について

    原注

    参考文献

    「白紙」からの出発      訳者後記

    『毛沢東 最後の革命』解説  天児 慧氏

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著者プロフィール

現在、ハーバード大学教授、ハーバード大学J・K・フェアバンク・センター前所長。中国現代史専攻。1930年生まれ、ジャーナリスト、英国下院議員(労働党)を経る。
著書 The Origins of the Cultural Revolution(全3巻)ほか多数

「2010年 『毛沢東 最後の革命 上』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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