みうらじゅんの映画批評大全: そこがいいんじゃない! 1998-2005
- 洋泉社 (2006年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862480774
作品紹介・あらすじ
日本映画批評家大賞受賞(2004年度・功労賞)。業界の権威に衝撃を与えた本気の映画コラム8年分。ベストテン付。
感想・レビュー・書評
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「みうらじゅんってくだらなくってやーねー」「そこがいいんんじゃない!」
というようなやり取りから始まる映画評論です。評論なのか??
ほぼ下ネタに振られていくので、事情が分からず手に取ってしまった映画ファンは壁に投げつけるかもしれません。しかしみうらじゅんファンから見れば「そこがいいんじゃない!!」という感じです。
ずっと読むというよりも、気が向いた時にペラリペラリと読む方が向いているかもしれません。僕は一気に読みましたが。
ちなみにみうらじゅんさんは、好きじゃないものでもとりあえず集めてみて、他の人から何か言われても「それがいいんじゃない!!」と呪文のように唱えて好きになろうと努力しています。
クソ映画を楽しむ心の余裕があるのがかっこいいなあと思います。コケおろすよりも「そこがいいんじゃない!!」と言える男になりたいものであります。難しいけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
みうらさん独特の語り口で様々なジャンルの映画が紹介されています。読み終わった後、色々観てみたくなりました。映画「バーディー」(サントラはピーターガブリエル、私はそれを「ピーガブ」と呼ぶね)の頃の長髪が懐かしい、私の好きなニコラス先輩について、2度も紹介されているのが嬉しかったです。
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本題の映画とまったく関係ない話が出てくるのも、面白いです。
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NHKの「クイズ日本の顔」にA先生が御出演。
先生の御姿を拝見し、御声を拝聴し、胸が打ち震えました。
回想場面になると、「ああ『まんが道』だあ。手塚先生の『新宝島』だあ。『小太陽』だあ……」と、胸がいっぱいになり、思わず涙がこぼれました。
先生が新作を執筆なさっている映像が流れ、
「ああ、『愛…しりそめし頃に…』だ!」と、
あまりのもったいなさにまた涙。
それにしても、『愛…しりそめし頃に…』ってすごい題名ですよね。これは衒いでも諧謔でもない。A先生本気ですからね。心の底から「愛」を賛美し、「愛」をうたいあげている。のどかでほがらかなA先生ならではの題名ですね。(F先生には絶対つけられない)
ところで、『そこがいいんじゃない! みうらじゅんの映画批評大全1998‐2005』を立ち読みしました。
「『NIN NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』 オレはそれを「恐怖ハットリくん」と呼ぶね」は、章題とはうらはらに選挙がつまらないという話と60年代の実写版(アニメではない)「忍者ハットリくん」の話しかない怪文章。
でも妄想だけで書かれたのではないということは、「ケムマキ役は杉良太郎だった」というデマをさりげなく否定し、「傍田勉という子役説が有力!」と最新の研究成果を取り入れている点から見ても分かる。やっぱり努力の人なのね、みうらさんは。
2006年10月17日記 -
爆笑です。
マカロニウェスタンと、谷ナオミなどの女優ネタは分かりませんが、他はだいたい理解できます。 -
批評大全といいながら、あんまり批評してない。
けど、みうらじゅんはおもしろい。 -
作者と波長が合わない人にはオススメできませんが、そこがいいんじゃない!
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(図)
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この本を2年にまたいで読んでしまったぁ〜。読み納めと読み始めがこれ。バカエロス満載の本です。映画はサブストーリー?好きなものを人にけなされようと「そこがいいんじゃない」って言えることは素敵です。