やめたくてもやめられない: 依存症の時代 (新書y 184)

著者 :
  • 洋泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862481795

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  • [ 内容 ]
    薬物が個人の行為のドーピング剤として認識されるようになりつつある社会状況を皮肉を込めて評した言葉に「サイキック・ビル」がある。
    フランスの社会学者アラン・エレンブルグの命名である。
    これほど現代を象徴する言葉はない。
    消費社会における肥大化した欲望を抱え、薬物の力を借りてでも自己愛的イメージを人工的な手段によって回避しようとすれば、必然的に依存症を背負いこむことになる。
    依存症の根底に潜む願望や幻想を生みだした現代社会の構造を精神科医が具体的に分析する。

    [ 目次 ]
    第1章 やめたくてもやめられない―依存症の現状(なぜ、エリートが? 好奇心から依存症に ほか)
    第2章 みんなちょっとだけ依存症(リタリン乱用 覚醒剤代わりのリタリン ほか)
    第3章 なぜ依存症は増えたのか?(「完全な薬」という神話 規範からの解放 ほか)
    第4章 依存症の時代をいかに生き抜くか?(依存症に有効な処方箋はあるのか? 「薬神話」への疑問 ほか)

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著者プロフィール

1961年生まれ。大阪大学医学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。専門は精神医学、精神分析。フランス政府給費留学生としてパリ第八大学でラカン派の精神分析を学びDEA(専門研究課程修了証書)取得。精神科医として臨床に携わりつつ、精神分析的視点から欲望の構造について研究。日生病院神経科医長、人間環境大学助教授を経て、現在、神戸親和女子大学教授。著書に『オレステス・コ
ンプレックス—青年の心の闇へ』『17歳のこころ—その闇と病理』(共にNHK出版)『分裂病の精神病理と治療7—経過と予後』(共著、星和書店)など、訳書に『フロイト&ラカン事典』(共訳、弘文堂)などがある。

「2005年 『攻撃と殺人の精神分析』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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