世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方

制作 : 小田理一郎 
  • 英治出版
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本棚登録 : 1341
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862761804

感想・レビュー・書評

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  • 難しかったのと、私がまだシステム思考になり切れてないせいか、頭にスッと入ってこなかった。
    もう少しシステム思考の訓練をした後に読み返したい。

    この本を読んですぐくらいに、レジ袋禁止にしたことの影響の記事を読んで、システム思考的に考えさせられた。

    モデルをシンプルに考えると理解しやすいが、よくわからない方面(雲の中)から影響が出てくる。

    それでも設計し直して正しい方向に進めていこうという姿勢、謙虚に学習する姿勢が大事なのだということをこの本で学びました。

    システムを制御したり、完全に理解したりすることはできないが、システムとともに踊ることはできるのだ!

  • ・『学習する組織』が本書をアップデートしており、『学習する組織』を読めば事足りそうな気がする。『学習する組織』のネタ元の一つ。

  • 9期 田畑

    1を知ってたら、2も分かる。
    なぜなら1と1でにだから。

    という人がいる。しかし、「と」を理解しないといけないことを忘れている。

    というセリフが書いてありました。全くその通りですね。

    ・全体を俯瞰する
    ・相互の繋がりを見極める
    ・本質を見抜く

    みたいな言葉に惹かれる人は、読むと面白いと思います。

    論理のチームにオススメ

  • 線形モデルはかなり局所的、近視的条件下に妥当する。巨視的には非連続性のある変化が多い。
    線形モデルに限らず、モデルは境界がある。よって、ある現存在の有り様における、そのパースペクティブにおける、それらが限定するあり方での世界の描写。
    モデルの境界を広くしようとすると、モデル化が不可能になる。説明変数が多くなりすぎるため。逆に小さすぎると、非連続的変化を見ることになる。何故なら、考慮していない変数が多すぎるので。
    すなわち適切なバウンダリーが、効率的なモデルをうむ。つまり、ある仮定において、有用な範囲で近似するモデルを。
    限定合理性は、ホモエコノミーではない行動をする人間の原因の一つ。即ち、我々は限られたバウンダリーの中で合理的に行動する。
    自己強化型の負のフィードバックによって、競争が過当競争を、そして独占を生む。対策は所得の再配分を強め、脱落者がまたチャレンジできるようにして、新規参入を促し続ける。(これは負のフィードバックではないか?)
    または別の自己強化型のモデル例に従えば、格差を大きくする。
    介入によってシフテムは脆弱になる。保険制度によって、益々家庭はギリギリの貯蓄で運営され、保険なしに生きていけなくなる。高齢者施設は益々家庭から高齢者を介護する能力を奪う。システムは介入者に責任を移譲するので、自己統制力が失われる。
    我々の限定的なモデル化作用によって、そもそも目的変数を誤っている可能性もある。GDPがその良い例で、我々は豊かさとの関係性が直接関係ないパラメータを使った、資本主義国という、自己強化型組織を作ってきた。消費額の総額は、交通事故による不幸な消費でも伸びるし、結婚式のための貯蓄によって現象することもある。

    最後はニーチェを思い出させる。

著者プロフィール

1941年~2001年。化学と生物物理学(ハーバード大学で博士号を取得)を修め、その後マサチューセッツ工科大学(MIT)の特別研究員。1972年、『成長の限界』(ダイヤモンド社)の主執筆者として、限りある地球の人口と経済成長のダイナミクスを一般の人々に向けて解説。1991年、ピュー財団の保全・環境分野の研究者として認められ、1994年にはマッカーサーフェロー賞を受賞。1996年、サステナビリティ・インスティテュートを設立し、システム思考や組織学習を用いて、経済、環境、社会分野の課題に取り組む

「2015年 『世界はシステムで動く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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