ナイン・ストーリーズ (ヴィレッジブックス F サ 4-1)

  • ヴィレッジブックス
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863323957

感想・レビュー・書評

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  • 1974年の野崎さん訳を読んだ後、読書会でみんなの話を聞いた上で2009年の柴田さん訳を再読。柴田さんの訳が読みやすかったのと、読書会でみんなの話を聞いた直後だという事もあり、こちらの方はかなり楽しく読めました♪全く同じ本なのに訳の違いでここまで感想が違った事にビックリ!!

  • 2020.7.25
    テディのオレンジの皮

    「これは信念の表明であって、私への反論ではない。 」
    「あらゆる痛みのゾーンが互いに依存しあっているように思えた。 」
    「マッチで火をつけて紐を燃やして開けた。小包を開けるより紐が燃え切るのを見る方が興味があったが、結局開けてみた。 」
    「幸福と悦びの一番大きな違いは、幸福は個体で悦びは液体ということである。 」
    「でもそれは単に起きること全てに大して名前や感情を持っているからにすぎません。」

  • バナナフィッシュ日和 / コネチカットのアンクル・ウィギリー / エスキモーとの戦争前夜 / 笑い男 / ディンギーで / エズメに――愛と悲惨をこめて / 可憐なる口もと 緑なる君が瞳 / ド・ドーミエ=スミスの青の時代 / テディ

  • 掴めそうで掴めない世界でした。
    初めてサリンジャーを読みました。
    「笑い男」「テディ」が好きです。
    各話の会話も独特で好きでした。進んでるようで話が進んでなくてずっと同じような所にいるのが良かったです。翻弄されます。
    「テディ」のテディ、凄かったです。神童なのかな…こんなに老成していたらラストはやはり、と思ってしまいます。
    「バナナフィッシュ日和」も読んでみたかったです。次は「注文の多い注文書」を読みます。

  • 別訳で再読。極限状態の心理を大袈裟に書かず、かと言って軽く書くこともなく、何気ないところに目をつけて描き出している。何を書くか、ではなく何を切り取るか、という事なのだろう。

  • 登場人物がやたらタバコを吸うのと、女性の描き方がわたしには合わなかった。タイトルのつけ方がとても秀逸。

  • 登場人物の話し方がちょっとジョジョっぽい笑
    『コネチカットのアンクル・ウィギリー』『エズメにー愛と悲惨をこめて』『テディ』が好き。

  • 『フラニーとズーイ』、クラフト・エヴィング商會と小川洋子の『注文の多い注文書』、そして同商會の『おかしな展覧会』…この流れで手にした一冊。と言うか、この流れで『ナイン・ストーリーズ』を読まずにすますことはまずできない。
    そして、期待して手にしたこの9つの物語は、人間の持つナイーヴさの緻密な描写に満ちていた。『フラニーとズーイ』同様、怒りと苛立ちをあらわにした人物も登場するが、感情を秘めている人物があるきっかけでその感情を表面化させたり、いきなり行動や思考を変えてしまう姿が印象的だ。『エスキモーとの戦争前夜』のジニ―、『笑い男』の僕、『可憐なる口もと 緑なる君が瞳』の銀髪の男、『テディ』のニコルソン。彼らは素の感情のある一片を薄いガラスでできた小さな瓶に入れていたのだが、その瓶があるとき乾いた音と共に割れた。割れるきっかけと、割れた後の態度はそれぞれ異なるが、見えてくるのは、誰もがガラスの瓶を持っているのではないか、その瓶はとても脆く壊れやすいのではないか、ということだ。そして、この9つの物語はガラスの割り方が絶妙なのだ。

  • サリンジャーの作品は毎回色が違って面白い。ナイン・ストーリーズもそうだ。色が違うからこそ何度読んでも面白く、長く愛される作家なんだと思う。バナナフィッシュ目当てで読み始めたが、1回では何も書けないと思った。印象的だったのは『テディ』。哲学者的な言い回しと周りの反応が非常にリアルだった。最後どうなったのかな、木の実が落ちてきたのかあるいは...。

  • 好きな本はサリンジャー『ナイン・ストーリーズ』の中の特に「テディ」です。
    村上春樹が訳していることがきっかけで読み始めました。
    サリンジャーは哲学的な問いかけをしてくることがあり、
    この「テディ」は自分がずっと抱いていた疑問に答えてくれた作品でした。

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