昏睡Days

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著者 : 有田直子
  • 書肆侃侃房 (2009年10月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863850101

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昏睡Daysの感想・レビュー・書評

  • 配架場所は、闘病記文庫 請求記号 916//脳//5

  • 私と同い年(当時)という事もあって、自分の事のように読んだ。読みながら思ったのは「怖い」。突然今までの日常が一変してしまう恐怖を感じながら読み進めた。意識不明だった時の夢の話がもっとあるのかと思っていたらそんな事はなく、そこを気になって読んだのでもっと深い話が知りたいなと思った。晴れのちくも膜下で書かれているのだろうか?ちょっと探してみようと思う。作者は意欲的に今後も生きていこうとされているが、私の身に起こった時、同じように考えられる気がしない。彼女はすごいと思う。

  • 22歳の時にクモ膜下出血で倒れた女性が経験をつづった手記。
    昏睡状態にあった日々は決して苦痛に満ちていたわけではないから大丈夫だよと、患者の周囲の人たちに伝えたくて書いたのだそうだ。
    著者が倒れたのは1995年。
    お母さんの「申し訳ない」という言葉や覚悟を見ると、家族が抱えなきゃいけないものは今よりさらに多かったのかもしれない。

    著者の場合、昏睡中は倒れる前の続きの日々を頭の中で送っていたらしい。
    なんとなく覚えている当時の感覚を再現した本人視点の記述と、著者の母がつけていた記録が重ねて配置されている。
    本人と家族の意識には、昏睡中も起きてからも、ずいぶんな違いがある。
    本人は気楽にすごしていたつもりでも、親目線だと鳴いたり苦しそうにしていたとか。
    外からはわからなかった部分も本人がわかっていない部分もあるだろうし、喉元をすぎて忘れた熱さもあるんだと思う。

    著者の頭の中では、ひなたぼっこをするような穏やかな日常が続く。
    その「日常」は「することのない暇な日常」になり、「持病の手術が必要で病院にきた」という解釈を経て現実の病院とつながる。

    素朴な文章でつづられる「患者の気持ち」は、気楽な書き方だけど軽くない。
    これを読んでおけば、病人がちゃんと人に見えると思う。
    「意識不明」って、「意識がない」じゃなくて「外からは意識があるか不明」な状態なのかな。

    退院後のエピソードが印象に残った。
    外食しようとした店が車椅子ではあがれない建物だった。店からは「事前に知らせていただければ」云々といわれたけれど、入れるかどうかは行ってみないとわからないんだという話。
    そこで終わらず続きがある。
    グルメ情報誌に車椅子で入れるかという情報もつけてほしいと投書した。
    編集部ではちょうどバリアフリー情報を載せたいと思っていたが需要がわからず迷っていたので投書に喜んだ。
    マイノリティはついつい「自分の都合を主張するなんてわがままかも」と思ってしまいがちだけれど、ニーズを伝えることは他の人のためにもなる。

    その結果。
    福岡ユニバーサルデザイン鑑定所http://uinversal.seesaa.net/

    ニーズを伝える必要性は他の人の本でもみたな。
    上川あやさんhttp://booklog.jp/users/nijiirokatatumuri/archives/1/4004310644
    松森果林さんhttp://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4005007767


    「植物状態」の人に意識があった話は児玉真美さんが書いてた。
    『死の自己決定権のゆくえ』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4272360698

    装丁が可愛い。

  •  女性の方がクモ膜下になりやすい、って聞いたことありますが、二十歳そこそこでもなるもんなんですね。

  • 916
    闘病記・クモ膜下出血

  • 突然、くも膜下出血で意識不明に。昏睡の世界を色で例えるとピンク色。意識が戻るまで、長い時間が経っていたが、その間はいつもと変わらない世界で過ごしていた。意識のない世界は、決して暗く、辛い世界ではない。むしろ春のような穏やかで暖かい世界。

  • ちょっと衝撃というか。
    この本を知ったのは、とってもひょんな事。
    twitterつながり。

    楽しく生きていくことがとっても大事と思えるし、前向きになれる本。

  • 父も、1か月弱、意識のないままだった。
    その後、亡くなったが、
    あの一カ月弱、ずっと家族で付き添った日々、
    意識のない父が、この著者のように、
    穏やかな世界にいてくれていたかもしれない、
    という想像は、
    涙が出るほどすばらしい。

    そんな貴重な体験を知らせてくださって、どうもありがとうございます。
    どれだけ多くの身内を亡くした人たちが、救われるか。

  • すごい大変な経験談なんだけど、その時の状況と共に本人や家族、担当医や担当看護師さんの気持ちや思いがつづられていて涙も出てくるがそれだけではなく表紙の雰囲気で読み終えることが出来た。なんだかご本人に会ってみたくなった。

  • ずっと泣きながら読みました
    私はうんと軽症だったけれど、当時の気持ち、環境、周りの人のこと
    そっくりなんだもの
    いつかお会いしたいです

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昏睡Daysの作品紹介

昏睡の世界はピンク色だった。大学4年生の時、くも膜下出血で意識不明になった著者が意識を取り戻したのち、語ったこと。意識のない世界は、真っ暗闇ではなく、春のような、穏やかで、暖かい世界だった。くも膜下出血で倒れ、意識のない世界では、いつもどおりの時間が流れていた。現実世界では、緊急手術が行われ、死んでしまうかもしれない、植物人間になるかもしれないと、両親は不安な日々を過ごす。昏睡から目覚め、社会生活に復帰したいま、同じように目を覚まさない家族や恋人、友人を持つ人々に、その世界は真っ暗闇ではなく、現実世界と同じような日々の暮らしが続いているのかもしれないと、伝えたい…。昏睡状態での意識のない日々を中心に、その後の出来事を書き下ろした一作。

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