- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863892583
作品紹介・あらすじ
生後3週間で子を自立させたアザラシ母さんのガル。好奇心の強い子だけが生き残る。出産後の子の世話ができないキリンのマーナ。僕たちが産婆となり、ついに4度目の正直が…。個室より、群れの中での子育てが有効だった!育児放棄がやんだチンパンジーのチロ。動物の数だけ子育てがある。命の物語がある。250種以上の動物と暮らしてきた小菅さんが忘れられない親子の物語。
感想・レビュー・書評
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人間の考える温かさがどんな動物にも当てはまるわけでは無い。野生下で生きていくために、手厚く保護をする者もいれば、早々に子育てを切り上げる者もいる。
動物の行う命のリレーを紹介している本書では様々なスタイルがあることを淡々と教えてくれる。
面白いのは、サルとヒトの子育ての違いを考察している章である。なるほどなと思ったので興味がありましたら是非読んで欲しいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子育てという特別なイベントを、小菅氏の思いやり溢れる言葉で書かれています。
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6月新着
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つなぐ暇もなく、消えていく習慣。
ヒトって獣は結局どこに向かっていくんだろ。 -
アムールヒョウもホッキョクグマも、お産のさいは神経質になる。そこは、担当者はもちろん、オスも産室には近づくことはできない。もし覗き見でもされようものなら、母親が我が子を殺す恐れも。産室に助産師や夫もやって来る人間とは異なる。動物たちの出産・育児を読みつつ、人間との相違をあれこれ考えるのも楽しい。
ちなみに野生で生き残っているアムールヒョウは50頭ほどだそう。 -
旭山動物園で、動物自身に育児させることを追求した記録。育児を本能として知っている種と学習しなければならない種があること、人工保育した個体は決して親に育児された場合と同じにはなれないという主張。
多くの種の動物で、ここで初めて自然な育児が達成されたということに驚く。